AIアバターを使ったビジネス

2023年11月27日

AIとビジネス written by 肥田

AIの発展により様々な事業でAIが使われ始めてきました。特に画像・動画生成と文章の生成、読み上げを組み合わせたまるで人のようなアバターが手軽に作成できるようになりました。
この記事では、リアルな人間のような見た目を持ちリアルに話すAIアバターに焦点を当て、ビジネス活用例や作成方法をご紹介します。

１．AIアバターとは

1-1 AIアバターとは何か

AIアバターとは、AIを活用して作成された人間を模倣したプログラムです。
昨今のAI技術の発展により、その利用分野は画像、映像、音声、文章など多岐にわたります。
「AIアバター」という単語にはAIで生成された画像やイラスト・自分の顔の動きを基に作られたアニメーション風のキャラクターも含まれますが、このサイトでは現実の人間と見間違うほどのリアルなAIアバターに焦点を絞ってご紹介します。

1-2 AIアバターは何ができるのか

人の見た目に非常によく似たAIアバターは接客やエンターテイメント業界、SNSで活用され始めています。

AIを駆使すると文章を作成・人の質問への返答を生成することができます。そしてその文章に合わせてより自然な音声をAIで作成したり、表情や口の動き（リップシンク）を音声に合わせた映像を作成することができるのです。

これらの技術を使うとまるで人のように動き人のように受け答えするアバターが出来上がります。

勿論、まだまだ技術は発展途上なので現存するAIアバターにはどことなく違和感があるかもしれませんが、AIの学習が進めばいずれ人と判別できないほど高度な見た目と能力を有するAIアバターが生まれるかもしれません。

２．AIアバターの活用例

2-1 AIアバターの活用方法

バーチャル従業員のBarryはスタッフ向けのトレーニング用としてTalespin社が開発したプログラムです。
AIを搭載したバリーは自然に会話し、まるで本物の人間のような感情を見せます。

機転を利かせてBarryに接すれば冷静にリストラを受け入れますが、不適切な対応をすればBarryは怒りだしたり泣きだしたりしてしまいます。

スタッフの言葉によって反応を変えるBarryは、スタッフが実際に解雇する前の練習として非常にリアルなシミュレーションをする事が出来ます。

ヘッドセットを装着してBarryと会話することで安全に対人スキルを磨く事が出来るのです。

このほかにもTalespin社は営業、交渉、フィードバック等のバーチャル・トレーニング・シナリオを開発しています。

2-2　 EXITのAIりんたろー。

次にAIアバターを利用した国内事例をご紹介します。

株式会社いつもはAIバーチャルライバーによるライブコマースの実証実験を開始しました。　

ライブコマースとはインフルエンサーがSNSなどでライブ中に商品を紹介し、その商品をその画面のまま購入しやすくなっている販売方法のことです。現在主に中国で新型コロナウイルス感染症の影響による巣ごもり需要を契機に、大幅にライブコマース市場が拡大しました。

株式会社いつもは「ピースユーライブ」というライブコマースアプリを開発・運営しており、ライブコマース市場を盛り上げるため様々な取り組みを進めているようです。その取り組みの１つとしてEXITの"りんたろー。"のAIアバターが9月11日にファンクラブ限定トークライブで初お披露目がされました。

現在はリンタロイドと呼ばれ、ファンクラブ会員限定で実験ライブが行われているようです。

↓公式ツイッター

AI EXIT 公式Xアカウント

３．AIアバターの国外活用事例

3-1 ライブコマースでの活用

中国でのライブコマースで活用

前述した通り、主に中国でライブコマースの人気と需要が高まっています。そこでAIを活用したアバターが注目を浴びています。

AIアバターを起用するメリットは主に２つです。

AIアバターは２４時間昼夜問わず働く事が出来ます。
AIアバターを使うとコストを節約できます。作成時に一度料金を支払うと永久的に使用する事ができます。また、病気や残業などの追加費用が発生しません。

一方、人間と見間違えるほどのクオリティでアバターを作成しようとすると人を雇うよりも高いコストが必要になる可能性があることや、コロナ禍以前の主な形式であった信用できるインフルエンサーから購入する形式ではなく、コロナ禍以降に主流になってきたブランドが直接販売をする直販ライブコマースとなることなど場合によっては良くない面もあります。

3-2お天気キャスターとして起用

スイスのM Le Média チャンネルは２０２３年 4 月 3 日からAIによって作成されたアバターがお天気キャスターとして起用されています。

このAIアバターはJade（ジェイド）という名前で、動画を見ても人だと感じるほどリアルに作られています。

ミレニアムメディアグループのゼネラルマネージャーでチャンネルの所有者であるPhilippe Morax 氏によると、ジェイドはプレゼンターの募集を開始した時点では第一候補ではなかったが、数名の応募者と面談を行った結果スキルや空き状況の不足により適任者が見つからなかったとのことです。また、Philippe Morax 氏はこの取り組みを「新しいテクノロジーは視聴者に質の高いコンテンツを提供するためのイノベーション戦略の一環です」と説明し、歓迎の意を示している。

また、テレビで天気を伝えるAIはJadeが初めてではない。２０１６年に中国で、2021年にはクウェートでAIによって生成されたバーチャルホストを発表している。

４．サイト紹介

4-1 AIアバターの作り方

現在、いくつものサイトでAIアバターを作る事が出来ます。
その中でもお手軽に作る事が出来る「Hour One AI」をご紹介します。

4-2 Hour One AIで作るAIアバター　

4-3 手順の解説

実際にHour One AIでAIアバターを作っていきたいと思います。

4-3-1 初めにログインをします。
右上にあるログインボタンから、無料でアカウントを作るかGoogleもしくはLinkedlnでログインします。

ログイン画面

4-3-2 次に何のために作るのか、どのくらい時間をかけて作るのかを聞かれます。
それぞれお好みのものを選んでください。

step2.目的を聞かれる

今回は「What best describes you？」に対して「Personal」を、「How much video content do you plan to create monthly？」に対しては「30-100 Minutes」を選択しました。（何を選んでもその後の作り方に大きく違いはありません。）