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ECサイトは、時間や場所にしばられず低コストで始められる一方で、実際に運営してみるとさまざまな課題に直面します。
「業務量が多くて手が回らない」「思っていたより集客が増えづらい」など、EC運営が辛いと感じるケースも少なくありません。
この記事では、ECサイト運営者が辛いと感じる理由を整理し、業務負担を軽減しながら売上を伸ばす解決策をご紹介します。これからEC運営を始める方や、すでに運営していて負担を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
ECサイト運営が「辛い」と感じる7つの理由

EC運営は実店舗を持たずに販売できる便利な仕組みですが、実際の運営は決して簡単ではありません。運営者が「辛い」と感じる7つの理由を整理して解説します。
- 業務範囲が広くマルチタスクになりやすい
- 専門知識やスキルが求められる
- 在庫管理や売上管理の負担が大きい
- 返品や交換などの顧客対応が負担になる
- 人手不足になりやすい
- 競争が激しく売上が安定しにくい
- ECサイト運営を相談できるパートナーがいない
理由①業務範囲が広くマルチタスクになりやすい
EC運営が辛いと感じる理由の一つは、業務範囲が広くマルチタスクになりやすい点です。EC運営は、サイトのデザイン構築や広告運用など売上に直結する「フロントエンド業務」と、販売活動を支える「バックエンド業務」の2つで成り立っており、主に以下のような作業が発生します。
- サイト制作
- 広告運用
- 商品登録(採寸・撮影・原稿作成)
- 在庫管理
- 受注処理
- 梱包・発送
- 顧客対応(返品・交換・問い合わせ)
- マーケティング対策
特に受注業務や顧客対応などのバックエンド業務は、日常的な対応が求められるため、スムーズな運用体制が欠かせません。
これらの業務を少人数で対応する場合は、一人ひとりの負担が大きく、体力面や精神面で辛いと感じやすいでしょう。
理由②専門知識やスキルが求められる
ECを運営していくには、以下のような専門知識が欠かせません。
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EC運営に必要なスキル |
内容 |
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サイト構築スキル |
操作しやすいサイト構造の設計や、検索しやすい商品ページの作成など、使いやすいECサイトを設計するスキル |
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データ分析スキル |
顧客流入数・注文傾向・リピート率などのデータを分析し、商品改善や顧客満足度の向上につなげるスキル |
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マーケティングスキル |
広告運用・SNS施策・メルマガ配信などを通じて売上向上を図るための販売促進スキル |
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商品企画スキル |
市場のトレンドや顧客ニーズを把握し、売れる商品を企画・開発するスキル |
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顧客対応スキル |
問い合わせや返品・交換対応などを円滑に進めるためのコミュニケーションスキル |
ECに特化した専門技術を習得するには、時間がかかります。また、EC市場はトレンドの移り変わりが早く、常に新しい情報の習得が欠かせません。
そのため、日々の業務と並行して知識をアップデートし続ける必要があり、EC運営が辛いと感じる原因の一つとなっています。
理由③在庫管理や売上管理の負担が大きい
在庫管理や売上管理の負担が大きいことも、辛いと感じる理由の一つです。EC運営では、以下のような徹底した管理が求められます。
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EC管理業務 |
具体例 |
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在庫管理 |
● 複数商品のサイズ・カラーごとの商品管理 ● 入荷商品の検品作業 ● 在庫数の確認 ● 棚卸し作業 ● 欠品・過剰在庫の管理 |
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売上管理 |
● 日次・月次売上データの集計 ● 商品別・カテゴリ別の売上分析 ● 返品・交換商品の売上調整 ● 売れ筋商品の把握 ● 広告費との費用対効果の確認 ● 利益率・原価管理 |
在庫管理を手作業で行っている場合は、人為的なミスやトラブルが発生しやすくなります。また、Excelを使って在庫管理をしている現場では、リアルタイムでの在庫状況を把握しにくく、欠品を招く恐れがあります。
さらに、商品が売れていても、資材費や広告費、配送料などのコストを差し引くと十分な利益が出ないケースがあります。売上管理も重要な業務のひとつですが、担当者の負担が大きくなりやすいことも課題といえるでしょう。
理由④返品や交換などの顧客対応が負担になる
返品・交換対応は迅速かつ丁寧な対応が求められるため、運営者の負担になりやすい業務です。
返品・交換品にかかる送料を事業者側が負担するケースも多く、コスト面でも売上を圧迫する要因となります。そのため、検品体制の強化や商品説明の充実など、返品・交換を防ぐ仕組みづくりが求められます。
また、商品に対する問い合わせには、正確な商品知識に加えて、顧客が納得できる丁寧な説明力が必要です。顧客への対応が適切でないと、クレームや低評価につながり、顧客離れを招くリスクもあります。
理由⑤人手不足になりやすい
ECサイト運営は少人数かつ簡単に始められる一方で、一人ひとりが担当する業務が多く、人手不足に陥りやすいという課題があります。近年、多くの企業がEC事業に参入するなかで、さらに人材確保や育成が難しい状況です。
特に地方では人材が集まりにくく、教育や管理の負担が大きくなりやすい傾向です。そのため、業務フローの改善や倉庫内作業のマニュアル化、教育体制の整備が求められます。
理由⑥競争が激しく売上が安定しにくい
EC運営は比較的低コストで始められるため、多くの企業や個人事業者が参入しており、競争が激しい分野です。また、大手メーカーもEC市場に参入する事例も多く、小規模事業者にとっては、差別化が難しく、十分な成果を出せずに撤退してしまうケースも少なくありません。
そのため、顧客ニーズの把握や競合分析をおこなわないままEC事業をスタートすると、思うように売上が伸びず、運営の負担や不安が大きくなる可能性があります。自社商品のターゲットを分析し、継続して販売できる仕組みを構築する必要があります。
理由⑦ECサイト運営を相談できるパートナーがいない
個人事業主や小規模事業者の場合、EC運営に関する悩みを相談できる相手がいないこともストレスを感じやすい原因です。例えば、新たなシステムを導入する際、投資を回収できるのかといった不安を一人で抱え込み、意思決定に時間がかかることもあるでしょう。
また、予期せぬトラブルが生じたときに、状況を共有したり、経験談を聞いたりして客観的なアドバイスをもらえるパートナーがいないと、精神面の負担も大きくなりがちです。
そのため、EC運営代行会社やEC専門の物流コンサルタントなど外部のパートナーと連携し、サポートを受けながらスムーズなEC運営を進めていく工夫が必要です。
EC物流やフルフィルメント業務でお悩みの方は、富士ロジテックホールディングスにご相談ください。
<関連記事>「ec運営代行(公開予定)」
ECサイト運営の将来性は?市場拡大の一方で運営の「辛さ」は増える可能性も

ECサイトの運営は、競合の増加によって今後さらに負担が大きくなる可能性があります。ここでは、EC市場の将来性や今後の動向を見ていきましょう。
- 日本のEC市場規模は10年前の2倍に拡大
- スマートフォンの普及によるEC利用者の増加
日本のEC市場規模は10年前の約2倍に拡大

経済産業省の「令和6年度電子商取引に関する市場調査」によると、2024年の日本のEC市場規模は26.1兆円に達しており、2014年の12.7兆円から約2倍以上に拡大し、大きく成長していることが分かります。(※)
また、生活雑貨やインテリア、アパレルなどの分野では、BtoC向けのEC化率が高まりを見せており、今後も競争が激化すると考えられます。同じカテゴリーを扱う企業にとっては、他社との差別化が重要になってくるでしょう。
そのため、広告運用やマーケティング施策に注力したEC運営が求められます。このような取り組みを継続的におこなうには、コア業務に集中できる社内体制を整える必要があります。
スマートフォンの普及によるEC利用者の増加

出典:通信利用動向調査|総務省
近年のデジタル化にともない、スマートフォンの普及率は約90.5%まで拡大しています。いつでもどこでもスマートフォンから手軽に買い物ができる環境が整ったことで、EC利用者も増加傾向です。
さらに、インフルエンサーを活用したSNSマーケティングやショート動画など、Web集客の手法も多様化しています。このような市場の変化により、EC市場は今後も大きな成長が見込まれる分野です。
一方、利用者が増えるなかで、自社の商品を選んでもらうには、顧客満足度の高いサービスを継続して提供しなければなりません。ECの将来性を踏まえたうえで、今からできる対策を講じておきましょう。
ECサイト運営が辛いときの5つの対処法

ECサイト運営が辛いと感じたときに、実践できる5つの対処法をご紹介します。
- 業務の優先順位をつける
- ツールを活用して業務を自動化する
- 必要な人員を確保する
- 売上アップにつながる施策を取り入れる
- 外部に委託する
事前に対処法を把握して、将来を見越した体制づくりに活かしましょう。
1.業務の優先順位をつける
自社のショップページを作り込みすぎたり、全商品ページにリソースを費やしたりすると、商品の公開や更新が遅れ、売上機会を逃す恐れがあります。EC運営を効率よく進めるには、優先順位をつけて取り組むことが大切です。
例えば、売上に直結しやすい短期施策として、以下のような施策が挙げられます。
- 売れ筋商品のページ改善
- 期間限定セールの実施
- レビューや口コミの強化
このような施策は、比較的短期間で効果が出やすく、売上アップにつながる可能性があります。一方、高額商品などの購入までの検討時間が長い商品は、成果が出るまでに時間がかかるため、中長期的に取り組むのがおすすめです。
短期施策と中長期施策のバランスを意識することで、業務の負荷を抑えながらスムーズなEC運営につながるでしょう。
2.ツールを活用して業務を自動化する
人の手やExcelなどでおこなっていた業務は、共通のツールを活用することで効率化が図れます。例えば、在庫管理システムを導入すれば、商品をスキャンするだけで在庫状況に自動で反映され、誰が作業をおこなっても正確な在庫管理が実現できます。
また、複数のモールを同時に展開している事業者は、受注管理システムの活用で在庫数や受注情報の一元管理が可能です。適切な在庫管理が定着すれば、欠品などの機会損失を防ぎ、回転率のよい運営につながります。
また、顧客対応に負担を感じている場合は、AIチャットボットの導入もおすすめです。AIチャットボットでは、顧客からの返品・交換の手続きに関する質問にリアルタイムで返信できるため、スタッフの負担を大幅に減らせます。
まずはどの業務を効率化したいのかを整理し、段階的にツールの導入を検討しましょう。
3.必要な人員を確保する
効率的なEC運営をおこなうには、繁忙期や事業の成長に合わせて必要な人材を確保し、育成する必要があります。単発アルバイトなど一時的な人員補充では、対応できる業務が限られるうえ、その都度業務内容を説明する必要があり、かえって負担が増える可能性もあるでしょう。
また、作業の質にバラつきが生じやすく、一定のスキルを持つ人材の確保が求められます。そのため、現場の業務フローを整備し、誰でも一定の品質で作業できる運用体制の構築が求められます。
あわせて、社内研修や教育プログラムを導入し、中長期的な人材育成を見据えた体制づくりを進めておきましょう。
4.売上アップにつながる施策を取り入れる
売上アップにつながる施策を取り入れることで、EC運営の負担を減らし、収益の安定化が期待できます。具体的な施策は、以下のとおりです。
- SNSや広告による集客施策を強化する
- クーポンの配布や割引で購入を促進する
- 会員ランク制度やポイント付与などの特典を設ける
- メルマガやLINE配信で既存顧客へアプローチする
- 商品レビューを活用し商品の改善を図る
- セット販売や関連商品の提案で顧客単価を上げる
自社の強みやメリットを打ち出すことで、売上アップが期待できます。商品の売れ筋や顧客ニーズを把握し、継続的に改善を重ねることがポイントです。
5.外部に委託する
EC運営では、売上に直結するフロント業務に注力することが求められます。一方で、在庫管理や受注処理、発送業務などのバックエンド業務はルーティン化しやすく、外部に委託しやすいのが特徴です。
そのため、これらの業務をEC運営代行や発送代行業者に委託することで、社内リソースをコア業務に集中させることが可能です。発送代行サービスは、従量課金制が一般的なため、繁閑の差が激しいときでも、採用の負担や人件費の無駄が生じません。
また、フルフィルメントサービスを提供する物流業者へ委託すれば、問い合わせ対応や返品・交換まで任せられるため、自社の業務負担が大幅に軽減できます。その結果、マーケティングや商品企画など、売上拡大につながる業務に注力できるようになります。
<関連記事>「EC物流の比較ポイントとおすすめ発送代行会社7選、その特徴」
外部委託ならEC物流に強い富士ロジテックホールディングスがおすすめ

業務負担を軽減しながら売上拡大を目指すなら、ECサイト運営に強みを持つ富士ロジテックホールディングスへの外部委託がおすすめです。物流業務を中心に受発注処理や在庫管理などのバックエンド業務を任せられるほか、自社の課題に合わせて、必要な業務だけをカスタマイズして委託できます。
例えば、スタートアッププランを利用することで、2週間でECビジネスの立ち上げが可能です。成長期や成熟期など事業フェーズに合わせた対策で、スムーズな物流体制を構築できます。
また、物流に特化した専門コンサルタントが在籍しており、最適な保管場所や配送方法の相談できることも特徴です。継続的な売上アップが期待できるでしょう。
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ECサイト運営に関するよくある質問

ECサイト運営に関するよくある質問をまとめました。
- ECサイト運営に向いている人は?
- ECサイトの立ち上げにかかる費用は?
- ECサイトの構築にはどれくらいの期間がかかる?
- ECサイトの離脱率は?
ECサイト運営に向いている人は?
ECサイト運営は、顧客の視点に立って消費者のニーズを把握できる人や、常に市場にアンテナを張り学び続ける姿勢がある人に向いています。また、EC運営ではさまざまな課題に直面する場面も多いため、柔軟な対応力も求められます。
このような力を備えていれば、運営の負担を乗り越えながら、安定したECサイト運営につながるでしょう。
ECサイトの立ち上げにかかる費用は?
モール型やASP型であれば、初期費用無料で利用できる場合もあり、月額数千円~数万円程度で始められます。一方、カスタマイズ性の高いオープンソース型は、サイトの構築に30万以上かかるケースもあり、事業規模や取扱商品数を考慮した検討が必要です。
<関連記事>「【ECサイトを初めて構築する方向け】作り方・サービスとその費用を解説」
ECサイトの構築にはどれくらいの期間がかかる?
ECサイトの構築には、利用するサービスによって期間が異なります。
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ECサイトの種類 |
構築期間の目安 |
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ASP型 |
2週間程度 |
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モール型 |
2週間~1カ月程度 |
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オープンソース型・パッケージ型 |
3~6カ月程度 |
自社の目的や運用体制に合わせて、適切な構築方法を選びましょう。
ECサイトの離脱率は?
ECサイトの離脱率は、商品のカテゴリーやサイトの規模によって異なりますが、一般的に40~60%程度が目安とされています。離脱を防ぐには、サイトの使いやすさに加え、リマインドメール配信などのカゴ落ち対策が有効です。
また、商品ページの情報を充実させるささげ業務や、レビュー・口コミの強化などを取り入れることで、離脱防止につながります。
ECサイト運営の辛い課題を解決!富士ロジテックホールディングスで業務を効率化しよう

ECサイトを運営するうえで、業務負担や人手不足、競合他社の増加など、さまざまな課題に直面するケースは少なくありません。しかし、業務フローの改善やマーケティング施策の強化、外部委託の活用などにより、負担を軽減しながらコア業務に集中できます。
物流の外部委託を検討している場合は、スタートアップからのサポート支援がある富士ロジテックホールディングスがおすすめです。セット組やギフトなどの流通加工に加え、顧客対応まで一括して任せることが可能です。
小ロットからの委託や、必要な業務だけをカスタマイズして委託できるため、運用状況に合わせて柔軟に活用できます。ECの立ち上げに不安を感じている方や、現状の課題を改善したい方は、ぜひ富士ロジテックホールディングスにご相談ください。
発送代行完全ガイド
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ライター
森恵
貿易事務と物流代行営業の経験を活かし、専門知識に基づいた記事作成を行っています。お客様に寄り添い、分かりやすく役立つ情報を提供します。
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