EC物流/第7回:富士ロジテックの倉庫を見学して来ました

皆さん、こんにちは。坊主の頭株式会社の加藤です。
EC物流についての第7回目です。

この短期連載コラムの執筆をご依頼いただいたので、富士ロジテック様に根ほり葉ほりと質問攻めさせていただきつつ倉庫も見学させていただきました。実際にEC店舗の倉庫委託として検討される際にどんな倉庫なのか?という点から忖度無しで良し悪しお話させていただこうと思います。

今回私が見学させていただいたのは「東名厚木物流センター」です。

今回のテーマ

・最初にまとめ
・倉庫のスペック
・倉庫の様子
・EC運営のシステム連携からの側面
・オマケ 周辺情報

最初にまとめ

人とロボットを良い感じに組み合わせて物流サービスを組み立てる、という印象です。

完全なロボット型倉庫だと極力人の手を排除し、オプションサービスを受けて貰えないことが多い印象です。基本的に入庫と出荷のみに機能を制限して24時間の出荷作業を可能にする、みたいな感じです。

逆に人力だけだと対応のキャパシティに限界があり、出荷量が増えて来た時に捌ききれない!なんてことも起こり得ます。

根幹はロボットを導入し自動化を進めつつ、ロボットで対応できず人の対応が必要な部分も対応可能なハイブリッドな倉庫と思っていただければと思います。

何より良いなと思った点は、倉庫の環境が凄く良いってところです。

商品は勿論、倉庫内で働くスタッフにとっても環境が良いので、スタッフも安定して確保できる=倉庫業務も安定してお任せできるのではないかと思います。

倉庫のスペック

・受け入れ状況
敷地にまだ余裕があるようなので、今なら問題無さそうです。
出荷量が多い荷主様はもちろん、まだ出荷量が少ない荷主様でも委託OKとのことです。スタートアップの企業様の委託も多数受けられているようです。

・取り扱い可能商材
通常の商材であれば何の問題もなくお任せできると思います。
倉庫の中も30℃以下に温度管理されているので、商品の保管環境も良いと言えるでしょう。ちょっと暑くなって来た時期に倉庫の見学に行きましたが、倉庫内はひんやりしてましたね。
サイズが大きい商材も可能で、240サイズまで取り扱い可能とのことです。
富士ロジテック様の所有倉庫だけではなく、提携している倉庫もあるようなので、取り扱える商材の幅はその分広がりますね。例えば、提携先には冷蔵・冷凍の商品も可能なところもあるとのことで、賞味期限管理・ロット管理含め食品の取り扱いのご相談もできるかと思います。

・オプション対応について
ラッピング、タグ付け、シール貼り、採寸など、各種対応してくれるようです。特に記載がないものでも相談したら対応してくれることも多そうな感触でした。

文字より画像で見た方が分り易いと思いますので貼っておきますね。

・出荷について

基本プランとしては土日祝はお休み。
荷主様の希望によっては日曜日以外の稼働は可能とのこと。

また、ラストワンマイル組合協会にも所属しているので、配送にも色々と融通を効かせて貰えるところも安心ポイントに繋がるかと思います。

ちなみに、Amazon FBA倉庫への納品も対応しております。

倉庫の様子

安全・品質管理への意識が物凄く高いです。
5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・躾)がしっかりなされています。

こちらの写真をご覧ください。

キレイってだけでなく、通路広くありませんか?
なんと90cm未満の通路を作らないように徹底されているとのことです!

次にこちらをご覧ください。

カッターナイフの管理棚です。

段ボールの開梱もあるので、物流業界ではカッターナイフによる事故がありがちなことになります。カッターナイフによる事故例も共有し、カッターナイフをこのように番号を付けて管理しているところからも荷主様、お届け先様、そしてスタッフと皆の安全に気を配っているところも素晴らしいと思います。

最後にこちらの画像をご覧ください

給食のお兄さんではありません笑

倉庫見学の対応をしてくれた富士ロジテックの営業の方です。
マスクはコロナのご時世なので不思議はないとして、気になるのはキャップですよね。

倉庫の中も区分けがされており、髪の毛の混入もNGな区域に入るにはこのようなキャップの着用も義務付けられているんですね。さり気なく後ろの貼り紙(黄色部分)のスローガン「危険と感じて(感受性・高く)、危険を回避して(敢行性・低く)、全員で事故0を達成する!」が良いなと思ったのでこの位置で写真を撮らせていただきました!

EC運営のシステム連携からの側面

第5回 ECの受注→出荷の理想形
でもお話した通り、理想形は受注→出荷まで店舗側では何もしないことです。富士ロジテックに倉庫委託をして、それが実現できるのだろうか?

結論として委託先の倉庫としては何の問題もない、適正バッチリです!

富士ロジテックで使ってるWMS(Warehouse Management System/倉庫システム)はロジレスまたは独自のWMSを利用しているとのことです。

OMSとしてもロジレスを使いたい企業様にとっては問題無し。
他のOMSを使いたいユーザーの場合は独自のWMSという点の確認となります。
が、こちらも結果として問題ありませんでした。
独自のWMSでもCSVのマッピング機能があるので、各OMSとのCSVとの連携は可能になります。

ただ、CSVとの連携となると「出荷指示」や「出荷実績の戻し」が自動化できないポイントなんですよね。しかし、ここも富士ロジテックのスタッフ様が各OMSから出荷OKのデータを出力し、出荷が終わったら実績を戻すというオペレーションを対応してくださるそうです!

この部分でも完全なシステム化ではなく、システムと人のハイブリッド対応と言えるでしょう。委託元の店舗側から見れば自動化になっているので何の問題もないと思います。

実際にクロスモールや私の推しのネクストエンジンでもこのような取り組みの実績があるようです。

オマケ 周辺情報

倉庫委託することになれば、毎日は通わないにせよ、委託前の見学や棚卸などで実際に現地に行くことはあるかと思います。

EC絡みの場合、基本的には東名厚木物流センターになるようです。実際に私も見学させていただいたのはこちらの倉庫となります。

最寄り駅は小田急線「愛甲石田」駅となります。
駅前にもいくつか飲食店があるので、ご飯に困ることはないでしょう。
駅を出ただけではすぐに見つからない、でも駅近のお店を2つ程ご紹介しておきます。

1.REBELLBE(リベルべ)

ベルべという関東で28店舗展開していたパン屋さんが、21年11月に全店閉店してしまいました。ベルべの職人が集まり、閉店前の味をそのまま再現したい!ということで、22年1月に「リベルベ」として22年1月に1号店を愛甲石田にオープンされたお店です。
駅から徒歩2~3分のところなので、立ち寄りし易いです。
私が寄ったのは夕方過ぎだったので結構品切れの商品が増えてしまっていたのが残念でした。

>>参考記事(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000093495.html)

2.熟成味噌らぁめん 二代目金子

看板の主張が強い系のラーメン屋ですね!
見てたら味噌ラーメンが食べたくなったので入ってみました。
「赤の熟成」「銀のミルキー」「金のチゲ」と味噌ラーメンでもベースが3種あります。どれも美味しそうだったのですが、今回は「銀のミルキー」をいただきました。
店内もキレイでしたし、次にまた近くに行く機会があれば是非「赤の熟成」もいただくためにリピートしたいと思います!
委託先倉庫のご検討の参考材料にこのような近隣のお店情報も加えていただければと思います笑

【著者紹介】
坊主の頭株式会社(https://bozu-head.co.jp/)
代表取締役社長 加藤誠

EC店舗の成長には壁がある。2つ目の壁(受注数が増えて受注処理→出荷作業が回らなくなって来て売上規模の拡大に踏み切れない)を突破するまで伴走するECの家庭教師を行っております。元ネクストエンジンの中の人でもあり、ネクストエンジンの設定代行やレクチャーの引き合いも多くいただいております。

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