富士ロジテックHD
富士ロジテックHD

通販D2CEコマース事業者の EC物流代行・発送代行オムニチャネルコマースでの流通加工から店舗物流までを、一般社団法人 通販エキスパート協会認定スペシャリスト:「通販CXマネジメント」・「フルフィルメントCX」メンバーとスタッフがサポート致します。
全国11拠点のDC/FCから、先進RaaSマテハンロボットRFIDなどと、OMS・WMSとコマースシステムをAPIで連携して、物流・発送代行サービスを「スタートアップ特別限定プラン」から、100億円を超える事業者に最適な分散保管・分散出荷返品・交換サービスまでを一貫でデザインする「顧客購買後体験」によって、LTVの向上が実現できる「感動物流サービス」を提供中です。物流業界の最新トレンドを盛り込んだお役立ち資料も無料でご提供しています。

物流におけるサスティナブル

物流


Written by 株式会社リンクス 代表取締役 小橋 重信

【物流コラムシリーズ】

サスティナブルとは

サスティナブルという言葉をよく耳にする機会が増えたましたが、サスティナブルの意味について調べてみると、「持続可能な」という意味で、自然にある資源を長い期間維持し、環境に負担をかけないようにしながら利用していくことを指しておいます。では、物流におけるサスティナブルを考えてみると、物流環境は労働人口の減少やドライバー不足、ネット通販の拡大による小口配送の増加などは宅配クライシスとも言われ、持続可能な物流インフラは重要な問題です。また、地球環境に負担をかけないようにトラック輸送などのCO2排出の問題には、トラックの積載効率を上げたり、モーダルシフトと呼ばれる、鉄道や船舶などトラック以外の輸送手段を使って効率的にモノを運んだりと、環境負荷の軽減にかかわるサステイナブルを実現するために物流の領域が深く関わっています。

アパレルでの廃棄問題について

なかでも、アパレルや食品などで問題となっている廃棄の問題については、モノを保管して運ぶだけの物流から、モノの企画から製造して販売するための戦略としてのロジスティクスやサプライチェーンでの領域で考えることで、必要なモノだけを必要の量だけ、必要とする場所に届けるといった、モノづくりから考えることで廃棄量を減らすことつながるのではと思います。

これから求められるディマンドチェーンとは

これまでの大量生産の時代は効率的にモノを作って流すだけ、販売するだけの流れから、需要にあわせて必要とするモノだけを生産するディマンドチェーンにシフトすることが求められています。これは「点」から「線」へ、消費者から製造へ情報をつなぐイメージです。それによって大量廃棄の問題解決のひとつになります。その消費者の情報を販売から製造までがデジタルによって、より早く・正確につながることも重要となってきます。これまでの縦割り組織での分業制から横断的に横の繋がりを構築する必要があり、まさに「点から線への変換」が求められています。

サスティナブルの重要性とポイント

さらに、サスティナブルでは、作ったらおしまいではなく、その作ったあとの責任までを企業が考える必要があります。そこには上記でも触れた廃棄の問題だけでなく、Reduce(リデュース)と言われる、製品をつくる時に使う資源の量を少なくすることや地球環境に負担の少ない素材を使用、耐久性の高い製品の提供、製品寿命延長のためのメンテナンス体制の工夫を行います。あとReuse(リユース)は、使用済製品やその部品等を繰り返し使用するため、修理・診断技術の開発、リマニュファクチャリングなども取組のひとつです。最後は、Recycle(リサイクル)は、廃棄物等を原材料やエネルギー源として有効利用すること。その実現を可能とする製品設計、使用済製品の回収なども企業には求められています。これは、直線経済から循環経済への変化を表しており、「線から円への変換」と言えます。循環経済はサーキュラーエコノミーとも言われ、資源を循環させる経済活動のひとつで企業の社会貢献が求められています。

共同物流、共同配送とリバースロジスティクス

点から線、線から円へと流通業における社会構造の変化が起きていますが、さらにそれをより広く実現するためには、円から面へと変えて行く必要があると考えています。その面とは、共同物流、共同配送となります。これまで個社で行ってきた経済活動を複数の企業で協力して実現する世界となります。先程の循環経済、サーキュラーエコノミーを実現するためにも、メーカー、小売、回収、リサイクル企業など幅広い業種の連携が必要になります。またこれまで競っていた企業か物流の領域において、お互いが協力して一緒にモノを保管したり、運んだりすることで、競争領域から共創領域による効率化や、CO2削減などにも貢献します。

ロジスティクスコラボレーションの事例

実際には、味の素をはじめとする国内食品メーカー6社によるF-LINEプロジェクトは、食品物流の諸問題を解決するために発足しました。物流拠点の共同利用や、配送を集約してトラックの積載効率を高め、得意先までの輸送経路を高密度にする高密度エリア配送を検討しています。北海道エリアでスタートした共同配送では、平均積載効率の向上やCO2排出量の削減といった効果も表れています。これらの取り組みは、今後それぞれの会社が単独での配送に限界を感じており、食料品の安全な配送を維持し、持続的に届けるためには共同物流が必要不可欠と判断したことで実現した取り組みのひとつです。まさに、「ロジスティクスコラボレーション」と言えます。

サスティナブルはサプライチェーン

サスティナブルやエコと言うと、オーガニック素材などの商品企画をイメージされる方も多いのではと思うのですが、サスティナブルの実現には物流含め、サプライチェーンそのものの構造からを見直す必要があり、企業の事業戦略に大きく関わっています。そうなると自社の社会的存在意義であるパーパスから考えることが重要になってきます。

サスティナブルはプロフィットになる

これまでサスティナブルの活動は、企業にとって儲からない負担のかかる活動と考えている企業も多いのではと思います。実際に商品の素材開発から配達、回収までを考えるとなると、これまでの仕組みを大きく変える必要もあり、投資がかかる取り組みとなります。ただ、今また猛威をふるっているコロナ禍は、社会や消費者にとって必要な企業と、そうでない企業とふるいにかけられているようにも感じます。企業のサスティナブルな取り組みは、消費者から選ばれ続ける企業となるためにも大切です。をたんなる流行りとして捉えるのではなく、企業の社会的存在意義(パーパス)から考えるきっかきになればと思います。

【コラム連載】

株式会社リンクス 代表取締役 小橋 重信
https://www.linkth.co.jp/

アパレル会社在職中に上場から倒産までを経験し、在庫が滞留することの怖さを知る。その後IT企業での実務経験を経て、物流会社にて100を超える企業のEC物流の立ち上げや物流現場のマネジメントを行い、現在は、物流コンサルとし企業の物流戦略見直しや、物流会社の業務支援、オムニチャネル協会の 物流アドバイザリーやセミナー講師として活動中。企業ミッションは「物流ですべての企業を元気にする!」

物流コラムコンテンツリストバナー

 

殿堂入り記事
発送代行完全ガイド

発送代行完全ガイド

発送代行に関しての基礎知識が全てわかる徹底ガイドです。発送代行サービスを検討されているEC事業者様は是非ご覧下さい。

株式会社富士ロジテックホールディングス

物流企業

株式会社富士ロジテックホールディングス

通販D2CEコマース事業者の EC物流代行・発送代行オムニチャネルコマースでの流通加工から店舗物流までを、一般社団法人 通販エキスパート協会認定スペシャリスト:「通販CXマネジメント」・「フルフィルメントCX」メンバーとスタッフがサポート致します。
全国11拠点のDC/FCから、先進RaaSマテハンロボットRFIDなどと、OMS・WMSとコマースシステムをAPIで連携して、物流・発送代行サービスを「スタートアップ特別限定プラン」から、100億円を超える事業者に最適な分散保管・分散出荷返品・交換サービスまでを一貫でデザインする「顧客購買後体験」によって、LTVの向上が実現できる「感動物流サービス」を提供中です。物流業界の最新トレンドを盛り込んだお役立ち資料も無料でご提供しています。

あなたはこちらのコラムにもご興味がおありかもしれません おすすめコラム

【最新】佐川急便、値上げ後の配達料金は?荷物の特徴・サイズ別
【最新】佐川急便、値上げ後の配達料金は?荷物の特徴・サイズ別
佐川急便は、2023年と2024年の2年連続で配達料金の値上げを実施しました。「飛脚宅配便(飛脚クール便含む)」「飛脚特定信書便」「飛脚ラージサイズ宅配便」の運賃値上げを行いました。 労働コストの上昇や労働環境の改善、品質の維持・向上...
続きを読んでみる
【EC物流】動物用医療機器(動物用デジタル聴診器)への対応
【EC物流】動物用医療機器(動物用デジタル聴診器)への対応
日本バイオテクノファーマ株式会社(以下、日本バイオテクノファーマ)は、これまでヒト用の医薬品や医療機器の分野で多くの実績を築いてきました。今回、新たに動物用デジタル聴診器を展開し、動物用医療機器の市場に参入。同時に、初のECサイトを立...
続きを読んでみる
化粧品の在庫管理における5つの基本!課題解決に向けたシステムも解説
化粧品の在庫管理における5つの基本!課題解決に向けたシステムも解説
化粧品の取扱いには、詳細な在庫管理が求められます。直接、肌につけて使用する特性から、使用期限が定められているため、品質の担保やトレーサビリティ、適正在庫維持が重要になるからです。 当記事では、化粧品の在庫管理において基本的な5つの要素...
続きを読んでみる
Shopify集客に使える方法は?集客施策の成功のポイント
Shopify集客に使える方法は?集客施策の成功のポイント
Shopifyしかし、EC運営を始めるのは簡単でも、思うように集客できず、売上が伸び悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 この記事では、Shopifyでの集客に使える具体的な方法を紹介します。予算をかけない集客施策から広告を活用し...
続きを読んでみる
【2024年9月】宅急便・宅配便・郵便の料金比較!送料が安い業者は?
【2024年9月】宅急便・宅配便・郵便の料金比較!送料が安い業者は?
ヤマト運輸や佐川急便に続き福山通運など各宅配業者や日本郵便の値上げが相次いで実施されています。配送に安い手段を選んでいるつもりが、いつの間にか他社と料金の安さが逆転しているケースもあるかもしれません。この記事では2024年9月時点で最...
続きを読んでみる
Shopifyのメリットとは?注意点やスムーズな運用のポイント
Shopifyのメリットとは?注意点やスムーズな運用のポイント
Shopify(ショッピファイ)を利用することで得られる具体的なメリットを知りたい方は多いのではないでしょうか。 Shopifyは誰でも手軽にECサイトを立ち上げられる便利なプラットフォームですが、運用する際にはいくつかの注意点もあり...
続きを読んでみる
【最新】冷凍倉庫とは?種類や市場規模、課題から見る打ち手
【最新】冷凍倉庫とは?種類や市場規模、課題から見る打ち手
冷凍倉庫は、冷凍製品を保管する際に活用されています。食品を長期保存できるため、冷凍倉庫の需要は拡大する一方で、設備の老朽化やカーボンニュートラルの要請を受けて、課題を抱えています。 冷凍倉庫の利用を検討するにあたり、この課題感を知って...
続きを読んでみる
【2024年9月最新】楽天の最強配送とは?獲得条件と現状・対策法
【2024年9月最新】楽天の最強配送とは?獲得条件と現状・対策法
楽天市場の最強配送ラベルについては、仮称「配送認定ラベル」として以前から何度か規制緩和や調整が実施されてきました。そのため最強配送ラベルの認定制度について情報収集が追いつかず、具体的に何をすればよいのか分からないという方も多いのではな...
続きを読んでみる

タグ一覧

カテゴリー