物流会社で20年経験しD2C EC スタートアップから中規模、大規模のeコマース事業者へフルフィルメントサービスの提供や物流の見直し・改善、スピード配送、複数拠点展開を設計して提唱している。 事業者様の売上貢献するために 「購買体験」 「リピート施策」 「Unboxing」 やOMO対応での「オムニチャネル」 「返品交換物流」 を提案し、事業者と常に伴走して最新の物流設計を試みる。
CXと購買後体験とは 顧客体験の重要ポイントと10の施策
Written by
株式会社富士ロジテックホールディングス
通販営業部 部長
西間木 智
D2Cブランドはカスタマーエクスペリエンスに50%を費やす
D2Cブランドや、小売事業者は、
- 価格設定:約20%
- 商品開発:約30%
- カスタマーエクスペリエンス:約50%
の工数や費用を費やしているといいます。
ブランドをレベルアップするためには、E-コマースのカスタマーエクスペリエンスの改善が重要であることをこれまでの対談などでアドバイスをいただきました。
わたしたちは、カスタマーエクスペリエンスを「顧客購買後体験」と定義してきましたが、このコラムでは一般的に馴染みのあるカスタマーエクスペリエンス:CXとしてお話を進めて、ポイントを整理したいと思います。
E-コマースにおけるCX:カスタマーエクスペリエンスの重要性
E-コマース・D2C・DNVBにおけるカスタマーエクスペリエンスとは何でしょうか?
簡単に言い表すと、
「オンラインショッピングの体験が顧客にどのような印象を与えるか」
ということです。
顧客がデジタルコマースや、リアル店舗、オムニチャネルでの体験を良いと感じれば、D2Cブランドにも次のような良いことが起こります。
-
顧客ロイヤルティ:
顧客が戻ってきて、繰り返し購入してくれる。 -
カスタマー・エバンジェリズム:
購入者が自分のポジティブな体験をソーシャルメディアなどで共有する。 -
商品レビュー:
顧客が自分の体験についてポジティブなレビューを残してくれる。
あなたのD2Cブランドが、
カスタマー・エクスペリエンスを重視することで、顧客生涯価値、ブランド・エクイティ、認知度、そして最終的には収益の向上が期待できるということです。
E-コマースでCX:カスタマーエクスペリエンスを向上させるには
あなたのD2Cブランドは、
最高のE-コマースショッピング体験を実現したいと考えていますか?
答えは、「ハイ」当然ですよね。
ここでは、そのためのトップ10の方法について確認してみましょう。
- ウェブサイトをカスタマーエクスペリエンスに最適化する
- チェックアウトプロセスを改善する
- 顧客体験をパーソナルなものにする
- 優れたカスタマーサポートを提供する
- モバイルへの最適化を忘れずに
- 優れた返品プロセスを導入する
- 素晴らしい商品説明と商品ページを作る
- 購入後のエクスペリエンスを高める
- 購入後のメールを完璧にする
- 顧客を惹きつける:関心を持ち続ける
1. ウェブサイトを顧客体験のために最適化する
ウェブサイト(自社・マーケットプレイス・ソーシャル)でE-コマースカスタマーエクスペリエンスを提供したいですか?
答えは、「ハイ」 当然ですよね。
E-コマースにおけるマルチチャネルのウェブサイトは、E-コマースのカスタマーエクスペリエンスの始まりと終わりです。
目標は、記憶に残る効果的なオンラインストア体験を作って提供することですが、
「言うは易く行うは難し」
ですよね。
実際のところ、このリストにあるすべての方法は、他のサイトでも語られているように、購入体験をするための価値のあるEコマースサイトを構築して提供することにつながっています。
そうです。
考えなければならないことはたくさんありますし、絶えず変化、進化しています。
- ①ウェブデザイン
- ②アクセシビリティ
- ③使いやすさ
- ④コンテンツ
- ⑤サイトのスピード/読み込み時間
高品質なウェブサイトの構築は、一朝一夕にできるものではありませんので、まずは、いくつかのヒントをすべて実践することから始めてみてください。
(これだけでは、ご不満でしょう! 弊社のパートナーをご紹介します。ご相談してみてください。)
E-コマースのカスタマーエクスペリエンスをどのように向上させるか?
このシンプルな質問に焦点を当ててコマースサイトを、顧客購買体験視点で変更をしてみてください。
コンバージョン率は確実に向上するはずです。
ここでは、大手シューズブランド「Allbirds」のアイデアをご紹介します。
多くのシューズブランドと同様に、Allbirdsはメインメニューにメンズとウィメンズのシューズを掲載しています。
次に、トップページで同じことを繰り返すのではなく、商品の発見を促すためにカテゴリー別に分けています。
このようなちょっとした工夫が、大きな違いを生んでいくのです。
それでは、潜在的な顧客になってみましょう。
あなたのD2Cブランドのコマースのランディングページに訪れたとしましょう。あなたのD2Cブランドについて良い話を聞いたことがありますが、商品についてはよく知りません。
上記のようなコマースのLPデザインは、購入に至るまでのカスタマージャーニーをサポートするのに役立ちます。
2.チェックアウトプロセスを充実させる
チェックアウトプロセスで、eコマースカスタマーエクスペリエンスを提供したいですか?
答えは、「ハイ」 当然ですよね。
これは当たり前のことです。顧客がお金を出しやすい(支払い)ようにしましょう。
最近では、ショッピングカートで多様な決済手段を選択できることはあたりまえになっています。
ここでは、正しいチェックアウトを行っているアクセサリーブランドのPuravidaの例を見てみましょう。
とてもシンプルに見えますが、最初のチェックアウトページに何があるのかを見てみましょう。
- ①ステップのリスト
- ②オファー期限
- ③エクスプレス・チェックアウト
- ④ログインまたはアカウントの作成
- ⑤注文の概要
- ⑥微妙なアップセル・クロスセル
- ⑦割引コード
このようなことは当たり前のように思えますが、多くのブランドはしばしば間違ったことをしています。
たとえば
- ・多くのチェックアウトプロセスでは、最後のステップでしか割引コードを追加することができない。
- ・チェックアウトページで直接ログインできない
ものもあります。
事例をもう1つ SUPER COFFEE
これは、FreeTrail のパーソナルURLからカートにダイレクト遷移させて、クロスセルのオファーまでパーソナライズしているとても良い顧客購買体験です。
上記のようなシンプルな要素を盛り込むことで、eコマースにおける最高のカスタマーエクスペリエンスが少しだけ近づきます。
3. 顧客体験をパーソナルなものにする
パーソナライズされたE-コマースカスタマーエクスペリエンスを提供したいですか?
答えは、「ハイ」 当然ですよね。
ここからが本題です。
約80%の顧客は、D2Cブランドがパーソナライズされた体験を提供することで購入をする可能性が高くなります。
これは本当に常識的なことですよね?
顧客・ユーザーが望むものを提供しましょう。
もし、あなたのD2Cサイトで顧客ユーザーがサイトにパーソナル化された、マイポータルに自動でログインできるなら、CRMソリューションを使って顧客体験をパーソナライズできるはずです。
ここでは、あなたのブランドがパーソナライズできるものをあらためて紹介します。
- ①メールマーケティング
- ②サイト上での商品提供
- ③広告の掲載
- ④商品やリアル店舗などに関する情報
- ⑤その他
パーソナルな情報を提供することで、顧客はあなたブランドがしているコミュニケーションの努力に応えてくれるます。
*パーソナライズについてのコラムはこちらに
D2C/Eコマ―ス/OMOで、パーソナライズが大切な理由
4. 優れたカスタマーサポートを提供する
カスタマーサポートと、カスタマーサクセスで、E-コマースカスタマーエクスペリエンスを提供したいですか?
答えは、「ハイ」 当然ですよね。
顧客とのコミュニケーションに積極的に参加しましょう。
最近では、優れたカスタマーエクスペリエンスを提供する方法がたくさんあります。
- ①チャットボットで簡単な質問に答える
- ②特定の質問に対応するライブチャット
- ③昔ながらの電子メール
- ④ヘルプリクエストフォーム
- ⑤サイト上の豊富なドキュメントとFAQ
- ⑥その他
顧客の満足度は第一の目標であるべきといわれています。そのためには、顧客が簡単にカスタマーサービスにアクセスできる方法を提供することが最優先であることは昔から変わりません。
5. モバイルへの最適化を忘れずに
パーソナルデバイスであるモバイルで、E-コマースカスタマーエクスペリエンスを提供したいですか?
答えは、「ハイ」 当然ですよね。
スマートフォンは最大のパーソナルデバイスです。そのタッチポイントから、モバイルから購入体験は殆どの顧客がしたことがあります。
- SNSでの購入
- SNSなどから、コマースサイトへ
- 広告から
- 検索結果から
- 郵送ダイレクトメールから、QRで
- 新聞・TVの0120のフリーダイヤルへ
などなど
これはすごいことでもあります。
オムニチャネルコミュニケーションでの、カスタマーエクスペリエンスを向上させて、簡単・シンプルに購入してもらうように工夫が必要です。
ほとんどのE-コマースプラットフォームは、モバイル対応のデザインテーマを提供しています。
しかし、最高のモバイル体験は、カスタムデザインによって作り出されていきます。
ここにリソースを追加することで、次のフェーズ・ステップに進むことを恐れないことが重要です。
明日には、全く違う顧客体験を求められるかもしれません。
システムは捨てていくことになることを忘れないでください。
ヘッドレスコマースへの対応は喫緊の課題でもあります。*ヘッドレスコマースについてのご相談はこちらから
6. 優れた返品プロセスを導入する
返品・交換・回収プロセスで、E-コマースカスタマーエクスペリエンスを提供したいですか?
答えは、「ハイ」 当然ですよね。
顧客は常に、簡単な返品・交換・回収プロセスを望んでいます。ここでは、大きな成功を収めることができます。
まずは、
- ①充実した返品ポリシーと
- ②わかりやすい返品ポリシーページ
を用意することから始めましょう。
ポイントは
- 返品期限と
- ワンタッチでの返品処理
- 返品送料無料
- 商品保証
などを提供することで、顧客はきっとあなたのブランドから安心して買いたいと思ってくれるでしょう。
Brooklinenを見てみましょう。
365日の返品期限を設けています。ビジネスはかつてないほど好調だそうです。
もうひとつの方法は、返品自動化プラットフォームを利用することです。24時間365日体制の返品ポータルを自動的に運営することができます。
また、ブランドポリシーに基づいて返品を処理するように簡単に調整することができます。
返品・交換・回収のタッチポイントで最高のカスタマーエクスペリエンスを実現したい方は、以下のリンクをクリックして、ベストプラクティスをご覧ください。
このシステムとワークフローとフルフィメントの提供も可能です。ご相談ください。
回収はアパレルだけではありません。
https://www.aveda.jp/living-aveda/responsible-packaging
7. 素晴らしい商品説明と商品ページを作る
商品詳細ページ(PDP)で、E-コマースカスタマーエクスペリエンスを提供したいですか?
答えは、「ハイ」 当然ですよね。
商品がすべてを語ってくれるわけではありません。
E-コマースサイトでのカスタマーエクスペリエンスを重視するなら、顧客が疑問にもってページを離れる前に、または、質問される前に顧客にとっての答えを出す必要があります。
そのためには、商品説明や商品ページを最適化することが有効です。TECOVASの事例に勝るものはありません。
- ①商品説明
- ②サイズガイド
- ③商品レビュー
- ④商品仕様
- ⑥あらゆる角度からの写真
- ⑦返品ポリシィへのリンク←これポイント
すべてがそこの商品ページにあり、すべてが明確に配置されています。
あなたブランドの商品やサービスは、最高の形で表示されていますか?
8. 購入後の体験をデザインする
購買体験後で、E-コマースカスタマーエクスペリエンスを提供したいですか?
答えは、「ハイ」 当然ですよね。
デジタルマーケティングではリアル店舗以上に、購入ボタンを押して終わりではありません。そこからが始まりです。E-コマース購買体験を顧客と一緒に作るには、購入後も楽しみが続く必要があることは、多くのCRM・CEMのコンテンツでも喧伝されています。
素晴らしい購入後の体験とは何でしょうか?
可能性は無限にありますが、ここでは簡単にできることを紹介します。
- ①Eメール(詳しくは別コラムにて)
- ②返品(これについては前述しました)
- ③レビュー(お客様の満足度を高めるために)
- ④注文データと商品の配送状況(優れた配送情報は顧客に安心感を与えます、特にオムニチャネルでは)
- ⑤カスタマーサポート(購入した商品に何か問題が発生した場合、サポートを提供すること)
このように、カスタマーエクスペリエンスをデザインして運用して、改善して提供すべきことはたくさんありますが、幸運なことに、上記リストの各項目はマネージメントすることができます。
リストの各項目は、ソフトウェアというツールを使って簡単に処理することができる時代です。
*クリックして、お勧めのソフトウェアについてご相談ください。
9. 購入後のメールを完璧にする
コミュニケーションプロセスで、E-コマースカスタマーエクスペリエンスを提供したいですか?
答えは、「ハイ」 当然ですよね。
メールに関しては、顧客にとって想定外のことをしましょう。(これは、Waoですよ。嫌なことではないです)
特に、トランザクションメールは折角のコンタクトポイントでありながら放置されています。
顧客は、購入後にレシートを受け取ることを期待しているハズなのにそれに応えていないかも知れません。
商品の発送の追跡情報を受け取ることも期待しているかもしれません。でも答えていません。配送会社のポータルまかせですね。これでは顧客の情報と感動は配送会社のものです。
それでは、顧客が予想もしないようなメールを送るにはどうしたらよいでしょうか?
ここでも、できることは限られていません。無限です。
ここでは、男性用ヘアケア商品を販売するブランドのアイデアをご紹介します。(とても有名なD2Cブランドですね。)
Blumaanです。
このブランドでは、顧客が商品を購入すると、商品ガイドやハウツー記事を含むメールが送られてきます。
多くの男性がどれほど絶望的で、この商品への期待をもっているかに応えようとしているのでしょう。
このようなパターンは、コスメやサプリメント、ニュートリション、そしてフードまで無数の事例があります。
コミュニケーションチャネルに関しては、メール以外にも顧客視点で選択して貰うことで、購入後にたくさんのチャンスが構築できます。
そんなあなたのブランドために、私たちはいくつかのベストヒントをここにまとめました。
*顧客購買体験での重要ポイント・オムニチャネルコミュニケーション成功方法
10. 顧客を惹きつける:関心を持ち続ける
夢を持ち続けましょう。
商品を購入するとき、顧客はたいていは満足しています。(ピークとも言われています。)購入体験がうまくいくことを望んでいます。
うまくいったら、それはとてもブランドにとっても素晴らしいことです。それがD2Cの目的だからです。
あとは、顧客その興奮を維持するために全力を尽くさなければなりません。
顧客維持と顧客ロイヤルティは密接に関係していることは別コラムの対談でもお話していました。
*D2C・eコマース・OMOの顧客購買後体験で、ロイヤリティ&リワードプログラムが大切な理由 Part1
ロイヤリティプログラムについてはこの対談コラムシリーズをご参考にしてください。
素晴らしいeコマース体験を提供するためにはこの2つ、顧客維持と顧客ロイヤルティが非常に重要な要素となります。
最後に
あなたのD2Cブランドはやるべきことが沢山あります。
そしてそれは尽きないです、でも、それでいいと思いませんか?
あなたのD2Cブランドは、より良いeコマース体験に向けて常に変化して、成長していくべきです。
オンラインショッピングがより一般的になるにつれ、顧客のためには優れた商品・サービス以上のものが必要になってきています。
このコラムシリーズで、あなたが行動を起こすきっかけになれば幸いです。
D2Cブランドが顧客を第一に考えることで、私たちも、そしてすべてのパートナーが利益を得ることができる考えています。
私たちはここでもお手伝いができると信じています。
私たちの返品・交換・回収ソリューションは、あなたのE-コマースストアだけではなく、オムニチャネルコマースを新しいフェーズへと導くことができます。
カスタマーサポートチームが、返品・交換・回収の業務処理に追われていなければ、どんなことができるか考えてみてください。
また、交換を優先するシステムを構築することで、ブランドの収益維持にどのように貢献できるかを想像してみてください。
フルフィルメントが顧客視点で運用されていると顧客にどのような感動をご提供できるかを想像してみてください。
もしそれが素晴らしいと思われるのであれば、
私たちへの物流・フルフィルメント相談を予約し、
私たちのパートナーの、システム・サービスのデモを予約して、詳細を確認してください。
近いうちにD2C・顧客購買体験についてお話しましょう。
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<プロフィール>
西間木 智
物流会社で20年経験しD2C EC スタートアップから中規模、大規模のeコマース事業者へフルフィルメントサービス の提供や物流の見直し・改善、スピード配送、複数拠点展開を設計して提唱している。
事業者様の売上貢献するために 「購買体験」 「リピート施策」 「Unboxing」 やOMO対応での「オムニチャネル」 「返品交換物流」 を提案し、事業者と常に伴走して最新の物流設計を試みる。
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発送代行完全ガイド
発送代行に関しての基礎知識が全てわかる徹底ガイドです。発送代行サービスを検討されているEC事業者様は是非ご覧下さい。
監修者
株式会社富士ロジテックホールディングス
西間木 智 / 通販営業部 部長
物流会社で20年経験しD2C EC スタートアップから中規模、大規模のeコマース事業者へフルフィルメントサービスの提供や物流の見直し・改善、スピード配送、複数拠点展開を設計して提唱している。 事業者様の売上貢献するために 「購買体験」 「リピート施策」 「Unboxing」 やOMO対応での「オムニチャネル」 「返品交換物流」 を提案し、事業者と常に伴走して最新の物流設計を試みる。
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