梅山茜
梅山茜

物流会社でEC発送代行のバックオフィス業務に従事する複業ライター。好奇心旺盛な性格で、過去に営業職や販売職、医療ソーシャルワーカーなどを経験。豊富な経験を活かして物流、医療・福祉、資格、ライフスタイル記事など幅広い分野の執筆を担当する。カテゴリー問わず、便利で使いやすい商品やサービスを求めて、ネットサーフィンを繰り返す日常を送る。趣味は旅行とレトロモダンなカフェ巡り。

EC自動出荷の仕組みとは?一般的な物流代行との違い、メリット、注意点を解説

EC自動出荷

EC自動出荷の仕組みとは?一般的な物流代行との違い、メリット、注意点を解説

近年、EC事業の市場拡大に伴い、自社物流だけでは業務を抱えきれなくなり、物流代行サービスを導入する企業が増加傾向にあります。

物流代行は、ミスなく出荷できることや出荷量の増減に柔軟に対応できるなど、多くのメリットがあるサービスです。

一方で、梱包・発送業務が中心のため、受注管理や在庫管理・送り状の印刷などは、自社が対応する必要があるなど、課題も残ります。

そうした背景もあり、物流業務をさらに効率化する新たな手段として、EC自動出荷システムが注目されています。本稿では、EC自動出荷の仕組みや一般的な物流代行との違い、メリット、注意点を解説します。

EC自動出荷とは?|仕組みと料金体系

EC自動出荷とは?|仕組みと料金体系

EC自動出荷とは、受注管理や在庫管理、出荷状況などの情報処理をシステムで一元管理する仕組みであり、受注から出荷までをほぼ自動的に行う「物流代行サービス」の一つです。

自社を介さずに商品出荷の物流過程をすべて代行依頼できることから「自動出荷」もしくは「自動出荷システム」と呼ばれています。

物流代行の利用料金は「基本料金」「月額利用料」が発生する仕組みが一般的です。

さらに月額利用料には、毎月の支払いが固定された「月額固定型」と、出荷量に応じて料金が課金される「従量課金型」の2種類が存在します。

出荷量によっては、コスト負担が大幅に増加するリスクがあるため、自社の出荷量に合わせたプランの選択が大切です。

一般的な物流代行との違い|システムの自動連携

物流代行とは、在庫保管や梱包、出荷などの業務を代行するサービスです。

自動出荷と一般的な物流代行の違いは、OMS(注文管理システム)とWMS(倉庫管理システム)が連携できる仕組みになっているか否かにあります。

自動連携できないシステムの場合、受注データを手動で取り込む必要があります。リアルタイムで受注確認ができないため、物理的に自動出荷の仕組みは取り入れられません。

一般的な物流代行は、商品受注後の入金確認や在庫管理・送り状の印刷などはカバー範囲外のケースが多く、範囲外の業務は自社で対応する必要があります。

一方で自動出荷は、受注管理・倉庫管理・出荷業務まですべて対応可能であり、物流にかかわるすべての業務を依頼できます。自社でほとんど作業することなく、自動的に出荷が完了するため、大幅な業務改善につながるでしょう。

現状のオペレーションに課題を感じる場合は、自動連携に対応したシステムへの移行を検討するのも一つの手段です。

出荷作業における現状の課題

出荷作業における現状の課題

ここからは、出荷作業における現状の課題を解説します。

  • 人員不足
  • 物流コストの高騰
  • サービス品質のバラつき

人員不足

インターネット通販の需要の高まりによって、日々の受注数が増加傾向にあり、人員不足に悩む企業も少なくありません。自社で出荷する場合、受注数が増えてくると、発送対応が追いつかず出荷までにかなりの時間を要してしまうことも課題です。

とはいえ、出荷業務だけに人員を割いてしまうと、商品開発や販売企画などの本来の業務が滞ってしまい、企業全体の売上が下がるリスクも懸念されます。出荷体制の改善が急務となっている状況です。

物流コストの高騰

物流コストが高騰する背景には、燃油価格の高騰や輸送需要の増加、2024年問題が影響しています。人件費や配送料の値上げが続いており、物流コスト増加は多くの企業が頭を抱える課題です。

人件費や配送料の値上げは致し方ないものの、物流コスト高騰は続く可能性が高いため、人員体制の見直しや在庫適正化、積載率向上を目指した出荷方法の変更など、早急に対策する必要があるでしょう。

 

〈関連記事〉2024年問題とは?物流業界の課題に挑む働き方改革とその対応策を解説

サービス品質のバラつき

出荷業務では、商品によって適切な梱包方法や発送方法を変える必要があります。誤った梱包や発送をしてしまうと、配送中に商品を破損させてしまう可能性があるためです。

自社で発送する場合、作業者の経験年数によって品質がバラついてしまうことが課題に挙げられます。ダンボールのテープが剥がれている、緩衝材が入っていないなど、質の悪い梱包をしてしまうと、見た目が悪いだけでなく、商品に傷がつくおそれもあります。顧客満足度の低下につながり、商品が売れなくなるリスクも。

課題を払拭するためには、一定水準の品質を保てる仕組みを取り入れることが必要となるでしょう。

ECの自動出荷システムを利用するメリット

ECの自動出荷システムを利用するメリット

ECの自動出荷システム導入によるメリットは次の3つが挙げられます。

  • 人員不足の解消
  • コスト削減
  • サービス品質の担保

人員不足の解消

自動出荷システムの導入は、人員不足の解消に役立ちます。従来、自社の受注担当者が対応していた在庫確認や受注データ管理、倉庫へのデータ送付、伝票出力などの煩雑な業務を自動化できるため、多くの人員を配置する必要がなくなるためです。

また、従来行っていた出荷量の増加に合わせて、派遣スタッフなどの人員を急遽手配する手間も削減できるメリットもあります。

自社で行う作業は大幅に削減され、生産性向上につながるでしょう。

コスト削減

自動出荷システムの導入は、コスト削減にもつながります。自社で受注~出荷まですべてを担う場合、商品の保管倉庫料や光熱費、複数のシステム管理費、求人広告費、育成費、人件費など、さまざまなコストが発生するためです。

自動出荷システムであれば、人員の確保や教育が不要となるため、求人広告費や育成費、人件費の削減が可能に。使用システムを1つに集約することで、大幅なコストダウンにもつながるでしょう。

サービス品質の担保

自社で出荷する場合、出荷ミスやトラブルが発生しやすい点が課題にありました。ミス・トラブルの要因は、繁忙期の忙しさによる確認ミスや、入社間もない不慣れなスタッフが対応してしまった曖昧な作業など、さまざまです。

自動出荷システムの利用は、受注から出荷までのオペレーションを一元化することによって、サービスの品質が保てるメリットがあります。

ECサイトの受注データが倉庫へ自動連携され、手動による出荷漏れなどのトラブルが防げるだけでなく、物流のプロが出荷作業をするため、ミスなく高品質な梱包・出荷が可能になります。

 

<関連記事>「ECの発送の手間を簡素化!自動出荷システムで解決できることと代表的なシステムを紹介

ECの自動出荷システム利用の注意点

ECの自動出荷システム利用の注意点

ECの自動出荷システムを利用するメリットは多くありますが、利用時の注意点もあります。導入を検討する際の参考にしてください。

  • システムエラーが発生するリスク
  • 変更・キャンセル時は手動対応が必要

システムエラーが発生するリスク

自動出荷システムは、ECモールやOMS、WMSと連携して、受注〜配送まで一元管理できる仕組みのため、連携時にシステムエラーが発生するリスクがあります。

システムエラーはさまざまな要因で起こるため、未然に防ぐことは難しいものの、対処方法を明確にしておくことが重要です。

自動出荷システムを利用する際は、トラブルへのサポート体制が充実している会社を選ぶとよいでしょう。

変更・キャンセル時は手動対応が必要

届け先の変更やキャンセルなどのイレギュラー対応は、残念ながら自動化ができません。手動処理が必要となるため、システムの操作方法を理解しておく必要があります。

自動化に頼りきってしまうと、操作方法がわからず対応が遅れるリスクがあります。出荷が遅れると「予定していた日に荷物が届かない」など、お客様に迷惑がかかってしまうことも。

顧客満足度の低下につながってしまうため、事前に変更・キャンセル時のマニュアルを用意するなど、対策をしておくことが大切です。

ECの自動出荷を活用し業務効率を向上させよう!

ECの自動出荷を活用し業務効率を向上させよう!

自動出荷とは、自社を介さずに受注〜出荷までの業務を、ほぼ自動的に行える物流代行サービスの一つです。自動出荷は、現状の物流課題である人員不足やコストの高騰、サービス品質のバラつきなどを解消できる可能性を秘めており、多くの企業で注目されています。

自動出荷への移行は、LOGILESSやコマースロボなど、OMSとWMSが一体型となったシステムの活用も有効です。一方で既存システムを継続利用したい企業向けに連携に特化したシステムも存在します。

富士ロジテックホールディングスは受発注管理システム一体型システムの活用と既存システムとの連携、いずれにも対応可能です。ECの出荷まですべてを自動化し、国内外の主要なECサイトやECショッピングカート・モールをAPI連携できるため、自動出荷への移行もスムーズに行えます。まずはお気軽にお問い合わせください。

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ライター

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物流会社でEC発送代行のバックオフィス業務に従事する複業ライター。好奇心旺盛な性格で、過去に営業職や販売職、医療ソーシャルワーカーなどを経験。豊富な経験を活かして物流、医療・福祉、資格、ライフスタイル記事など幅広い分野の執筆を担当する。カテゴリー問わず、便利で使いやすい商品やサービスを求めて、ネットサーフィンを繰り返す日常を送る。趣味は旅行とレトロモダンなカフェ巡り。

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