梅山茜
梅山茜

物流会社でEC発送代行のバックオフィス業務に従事する複業ライター。好奇心旺盛な性格で、過去に営業職や販売職、医療ソーシャルワーカーなどを経験。豊富な経験を活かして物流、医療・福祉、資格、ライフスタイル記事など幅広い分野の執筆を担当する。カテゴリー問わず、便利で使いやすい商品やサービスを求めて、ネットサーフィンを繰り返す日常を送る。趣味は旅行とレトロモダンなカフェ巡り。

ロジレスとShopifyを連携して出荷を自動化!メリットや料金、注意点を解説

倉庫管理システム・WMS 注文管理システム・OMS 物流代行 発送代行

株式会社ロジレスが提供する「LOGILESS(以下、ロジレス)」は、EC事業者様・倉庫事業者双方の管理を一体化したシステムです。ロジレス導入により、受注から出荷指示までの事務作業がほとんど自動化できるため、業務改善に向けて導入をする企業が増えています。

拡張性が高いECプラットフォームとして人気を博しているShopifyとロジレスを連携すれば、複雑なオムニチャネルの店舗運営も飛躍的に楽になります。「手間を減らしたい」「業務負担を削減したい」などの悩みを解決する手段として有効です。

本稿では、ロジレスの概要、Shopifyとの連携メリットを解説し、弊社(富士ロジテックホールディングス)の事例をもとに、ロジレスの魅力を紹介します。

出荷を90%以上自動化できるロジレスとShopifyのAPI連携

画像出典元:ロジレス公式ホームページ

業務効率化を図るには、ECサイトと連携できる管理システムの導入が有効です。手動で行なっていた業務を自動化できるためです。

なかでもロジレスとShopifyのAPI連携は、多くの企業に注目されています。

まずは、ロジレス・Shopifyの概要を確認していきましょう。

ロジレスの概要|OMSとWMSの一体型システム

ロジレスとは、受注管理システム(OMS)と倉庫管理システム(WMS)の一体型システムのことです。

受注を管理するEC事業者様と、発送業務を担う倉庫側が同一システムを利用するため、受注業務から出荷までスピーディーかつミスのないオペレーションが可能です。

ロジレスは、2017年9月よりShopifyとのAPI連携を開始し、日本国内では早い段階で、API連携に注力をしていました。早期参入が功を奏して、2022年10月末時点で導入企業は700社以上と、多くのEC事業者様に選ばれています。

ロジレス導入企業の自動出荷率は平均90%を超えており、ほとんどの出荷指示を自動化できる仕組みとなっています。

Shopifyの概要|人気急上昇のECカートシステム

Shopifyとは世界175カ国、100万店舗以上の事業者が利用するECプラットフォームのことです。2004年にカナダで創業され、2017年に日本語対応となったことをきっかけに、日本国内でも多くの企業が利用しています。

Shopifyは、システムの専門知識がなくとも簡単にECサイトを開設・運営できる点が特徴です。誰でも国内外でのオンライン販売ができる手軽さに魅力があります。

また、デザインを自由にカスタマイズできるため、ブランドイメージを十分に表現できる点も多くのEC事業者様に選ばれている理由の一つです。

拡張性が高いECプラットフォーム「Shopify」をECサイトに選択する企業が増加しており、API連携に定評のあるロジレスを同時導入する企業が増えています。

ロジレスと連携できるShopifyの項目

ロジレスは、2021年よりShopify公式アプリをリリースし、ShopifyとのAPI連携がさらにスムーズになりました。

ロジレスと連携できるShopifyの項目は次のとおりです。

  1. 受注情報を取得できる
  2. 出荷情報が反映される
  3. 在庫情報を連動できる

受注情報を取得できる

Shopifyで販売された受注情報は、ロジレスに自動取り込みが可能です。

OMSとWMSのシステムが分かれていると、手作業で受注データを出荷管理システムに移動させる必要があり、手間がかかります。

ロジレスであれば自動連携されるため、非効率な手作業を削減し業務効率を向上できるメリットがあります。

出荷情報が反映される

ロジレスとShopifyの連携により、商品の出荷処理後、ロジレス上で完了処理を行なうことで、Shopifyへ出荷情報(配送会社・配送追跡番号)の自動連携が可能です。

自動化によって、メール連絡漏れなどによる人的ミスが減るだけでなく、顧客に対してレスポンスが早まり、顧客満足度の向上にもつながる点も魅力の一つです。

在庫情報を連動できる

ロジレスとShopifyは在庫情報が連動できます。受注情報をもとにロジレスが必要な在庫を差し引き、販売できるフリー在庫数をShopifyに連動が可能です。

在庫連動は、約10分間隔で行なわれるため、常に正確な在庫数を反映できるメリットがあります。

ロジレスとShopifyを連携するメリット

Shopify上においても在庫管理は可能ですが、ロジレスと連携させることで、さらに便利に利用できます。ここからは、ロジレスの連携メリットを以下の内容に沿って解説します。

  • 多店舗運営の在庫管理を一元化し、欠品を防ぐ
  • 連携時に操作いらずで誤出荷を防止
  • リアルタイムで受注情報を倉庫に連携し効率化

多店舗運営の在庫管理を一元化し、欠品を防ぐ

ECサイトを複数運営するEC事業者様のなかには、在庫管理を手作業で行なっているケースも少なくありません。

複数店舗の管理には手間も労力もかかり、出荷件数が増えると管理方法が煩雑化し、在庫を正確に把握することが難しくなります。欠品しやすくなり、販売機会損失だけでなく、店舗に対しての顧客の印象が悪くなってしまうことも懸念されます。

ロジレスであれば多店舗運営であっても、在庫管理が一元化できるため、欠品を未然に防げるメリットがあります。

また、業務が簡素化されることで最小限の人員で運営できるようになり、人件費の削減も期待できるでしょう。

連携時に操作いらずで誤出荷を防止

OMSとWMSが別システムの場合、受注データをWMSに移動するために、CSVファイルでの受け渡しや取り込み作業が発生します。

ロジレスでは、受注管理・在庫管理・出荷指示・出荷情報の連携まですべて同一のシステムを利用するため、システム間で受注情報を受け渡す手間がありません。

自動連携によって、操作ミスなどによる誤出荷を防止できる点も大きなメリットです。

リアルタイムで受注情報を倉庫に連携し効率化

ロジレスとShopifyをAPI連携することで、受注情報が10分に一度自動連携されるため、EC事業者様が手作業で出荷指示を行なう必要がほとんどありません。

また、ほぼリアルタイムで受注情報が把握できることで、倉庫側も出荷指示を待つ時間がなくなります。従業員の手を止めることなく出荷作業を進められるため、効率よく出荷作業を行なえるメリットがあります。

ロジレスと発送代行を併用する際の注意点

ロジレスを提供している株式会社ロジレスは、システム会社のため、出荷業務の対応はできません。そのため、出荷をする際には自社対応もしくは発送代行業者に依頼が必要です。

EC事業者様がロジレスを利用する場合、1アカウントにつき月額22,000円(税込)が発生します。発送代行を利用する際はそのほかに、保管料、出荷にかかる入出庫料、資材代や運賃などの費用が別途必要なため、注意してください。

EC事業者様が倉庫事業者との取引がない場合、ロジレス側が倉庫事業者を紹介してくれる仕組みもあります。ただし、発送代行費用は倉庫事業者によって異なるため、料金が明確に提示されている倉庫事業者を選ぶことをおすすめします。

富士ロジテックホールディングスはロジレス導入企業

富士ロジテックホールディングスでは、ロジレスを導入したことで、EC事業者様のさまざまなご要望に応えられる体制が整うなど、大きなメリットがありました。

ここでは、ロジレス導入の魅力を具体的に解説します。

パーソナライズ化された同梱物の封入

ロジレスでは、条件別の出荷指示を簡単に自動化できるため、顧客ごとにパーソナライズされた梱包も混乱なく対応可能です。

たとえば「初回注文の方には、製品カタログを入れる」「一定金額以上の購入者に特典をつける」などの出荷指示に対しても、ロジレス上で設定することで問題なく処理が出来るようになりました。

ブランド拡販や商品ごとのマーケティング施策など、複雑になりやすい出荷指示も柔軟に対応できるため、多くのEC事業者様に喜ばれています。

他拠点管理で配送コストの削減

ロジレスは、データ分析に必要な情報収集が容易であることも魅力です。

ロジレス上で公開されるAPIより必要情報を取得し、分析ツールに取り込むだけでさまざまな情報が揃うためです。具体的には、購入者の住居エリアや購入サイト、年齢層などが挙げられます。

EC事業者様のなかには、情報収集した購入層分析データをもとに複数の拠点に倉庫を配置したことで、年間1,000万円の配送コスト削減ができた成功事例もあるとロジレス公式サイトで紹介されています。

受注住所の情報をもとに最適な倉庫から自動出荷ができることもロジレスの特徴的な機能です。それにより、リードタイムが短縮され、顧客満足度向上にもつながっています。

安心の明朗な料金設定

EC事業者様のロジレス利用料金は、下表のように基本料金+月間出荷数に応じて出荷単価が変動する「従量料金」となっています。

出荷件数に応じて追加料金が区分けされるため、毎月の利用料金の算出が容易な点も魅力です。

システム利用料金

22,000円(税込)/月額

(1倉庫利用・月間500件までの出荷料金を含む)

 

月間出荷件数

501~

5,000件

5,001〜10,000件

10,001〜15,000件

15,001〜20,000件

20,001件〜

1件あたり出荷単価

20円

10円

6円

4円

2円

参考:LOGILESS「EC事業者さまのご利用料金

また、富士ロジテックホールディングスの発送代行にかかる料金は以下の通りです。

すでにロジレスを導入しているため、導入期間は最小限で済み、スムーズに発送代行を活用いただけます。

ロジレスとShopifyの連携で出荷を自動化!

ロジレスとShopifyを連携することで受注管理・在庫管理・出荷指示・出荷完了までの業務の自動化がかないます。

ロジレス導入により、受注管理から出荷までの手間がかかる事務作業を90%以上削減ができるため、大幅な業務改善、人件費削減が期待できるでしょう。

富士ロジテックホールディングスでは2019年1月よりロジレスを導入し、発送代行業務を担っています。EC事業者様のご要望に合った最適なサービスのご提案も可能です。まずはお気軽にご相談ください。

 

<関連記事>

【ロジ レス連携倉庫が語る】システム活用によるEC受注〜出荷自動化のススメ

殿堂入り記事
発送代行完全ガイド

発送代行完全ガイド

発送代行に関しての基礎知識が全てわかる徹底ガイドです。発送代行サービスを検討されているEC事業者様は是非ご覧下さい。

梅山茜

ライター

梅山茜

物流会社でEC発送代行のバックオフィス業務に従事する複業ライター。好奇心旺盛な性格で、過去に営業職や販売職、医療ソーシャルワーカーなどを経験。豊富な経験を活かして物流、医療・福祉、資格、ライフスタイル記事など幅広い分野の執筆を担当する。カテゴリー問わず、便利で使いやすい商品やサービスを求めて、ネットサーフィンを繰り返す日常を送る。趣味は旅行とレトロモダンなカフェ巡り。

あなたはこちらのコラムにもご興味がおありかもしれません おすすめコラム

【最新】佐川急便、値上げ後の配達料金は?荷物の特徴・サイズ別
【最新】佐川急便、値上げ後の配達料金は?荷物の特徴・サイズ別
佐川急便は、2023年と2024年の2年連続で配達料金の値上げを実施しました。「飛脚宅配便(飛脚クール便含む)」「飛脚特定信書便」「飛脚ラージサイズ宅配便」の運賃値上げを行いました。 労働コストの上昇や労働環境の改善、品質の維持・向上...
続きを読んでみる
【EC物流】動物用医療機器(動物用デジタル聴診器)への対応
【EC物流】動物用医療機器(動物用デジタル聴診器)への対応
日本バイオテクノファーマ株式会社(以下、日本バイオテクノファーマ)は、これまでヒト用の医薬品や医療機器の分野で多くの実績を築いてきました。今回、新たに動物用デジタル聴診器を展開し、動物用医療機器の市場に参入。同時に、初のECサイトを立...
続きを読んでみる
化粧品の在庫管理における5つの基本!課題解決に向けたシステムも解説
化粧品の在庫管理における5つの基本!課題解決に向けたシステムも解説
化粧品の取扱いには、詳細な在庫管理が求められます。直接、肌につけて使用する特性から、使用期限が定められているため、品質の担保やトレーサビリティ、適正在庫維持が重要になるからです。 当記事では、化粧品の在庫管理において基本的な5つの要素...
続きを読んでみる
Shopify集客に使える方法は?集客施策の成功のポイント
Shopify集客に使える方法は?集客施策の成功のポイント
Shopifyしかし、EC運営を始めるのは簡単でも、思うように集客できず、売上が伸び悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 この記事では、Shopifyでの集客に使える具体的な方法を紹介します。予算をかけない集客施策から広告を活用し...
続きを読んでみる
【2024年9月】宅急便・宅配便・郵便の料金比較!送料が安い業者は?
【2024年9月】宅急便・宅配便・郵便の料金比較!送料が安い業者は?
ヤマト運輸や佐川急便に続き福山通運など各宅配業者や日本郵便の値上げが相次いで実施されています。配送に安い手段を選んでいるつもりが、いつの間にか他社と料金の安さが逆転しているケースもあるかもしれません。この記事では2024年9月時点で最...
続きを読んでみる
Shopifyのメリットとは?注意点やスムーズな運用のポイント
Shopifyのメリットとは?注意点やスムーズな運用のポイント
Shopify(ショッピファイ)を利用することで得られる具体的なメリットを知りたい方は多いのではないでしょうか。 Shopifyは誰でも手軽にECサイトを立ち上げられる便利なプラットフォームですが、運用する際にはいくつかの注意点もあり...
続きを読んでみる
【最新】冷凍倉庫とは?種類や市場規模、課題から見る打ち手
【最新】冷凍倉庫とは?種類や市場規模、課題から見る打ち手
冷凍倉庫は、冷凍製品を保管する際に活用されています。食品を長期保存できるため、冷凍倉庫の需要は拡大する一方で、設備の老朽化やカーボンニュートラルの要請を受けて、課題を抱えています。 冷凍倉庫の利用を検討するにあたり、この課題感を知って...
続きを読んでみる
【2024年9月最新】楽天の最強配送とは?獲得条件と現状・対策法
【2024年9月最新】楽天の最強配送とは?獲得条件と現状・対策法
楽天市場の最強配送ラベルについては、仮称「配送認定ラベル」として以前から何度か規制緩和や調整が実施されてきました。そのため最強配送ラベルの認定制度について情報収集が追いつかず、具体的に何をすればよいのか分からないという方も多いのではな...
続きを読んでみる

タグ一覧

カテゴリー