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コンタクトレンズを取り扱い可能な倉庫の条件!物流会社の選び方も解説

コンタクトレンズ
コンタクトレンズを取り扱い可能な倉庫の条件!物流会社の選び方も解説

コンタクトレンズの販売を考えている方にとって、適切な倉庫管理は欠かせません。また、外部委託する際には、必要な資格や立地条件、ロット管理などさまざまな要件が求められます。

本記事では、コンタクトレンズの倉庫管理に必要な登録と許可や要件を詳しく解説します。物流会社を選ぶポイントも紹介しますので、今後、コンタクトレンズの扱いを検討している方は、ぜひ、参考にしてください。

コンタクトレンズを取り扱える倉庫の条件

コンタクトレンズを取り扱える倉庫の条件

コンタクトレンズを倉庫で管理する場合は、医療機器に基づいた登録と許可の申請が必要です。ここでは、以下の内容に沿って解説します。

  • コンタクトレンズは医療品である
  • カラーコンタクトレンズも医療機器に含まれる
  • 医療機器は4つの区分に分類される
  • コンタクトレンズは「高度管理医療機器」に該当する
  • コンタクトレンズの倉庫管理には2つの許可と登録が必要である

コンタクトレンズは医療機器である

コンタクトレンズは医療機器に分類されます。医療機器とは、以下の内容に該当するものを指します。

”この法律で「医療機器」とは、人若しくは動物の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具等(再生医療等製品を除く。)であつて、政令で定めるものをいう”

引用:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律|第二条第4項

この定義に基づき、コンタクトレンズは、視力の補正を目的とする医療機器として扱われます。

カラーコンタクトレンズも医療機器に含まれる

以前は、視力補正を目的としないカラーコンタクトンタクトレンズは、雑貨として取り扱われていました。しかし、使用方法が守られず目のトラブルが増加したことを受け、現在は医療機器への分類に移行しています。

そのため、平成21年11月4日以降は、視力補正を目的としないカラーコンタクトレンズ(おしゃれ用カラーコンタクトレンズ)も、医療機器の扱いとなりました。つまり、度付き、度なしに関わらず、すべてのカラーコンタクトレンズが医療機器としての扱いを求められます。

医療機器であるコンタクトレンズの製造、販売、倉庫管理を行うためには、各種届出が必要です。次章では、医療機器としての区分や必要な許可について解説します。

出典:厚生労働省「おしゃれ用カラーコンタクトレンズについて」

医療機器は4つの区分に分類される

コンタクトレンズが該当する医療機器は、以下の4つの区分に分類されます。

クラス区分

薬機法区分

届出・許可の有無

クラス1

一般医療機器

届出(自己認証)

クラス2

管理医療機器

届出(第三者認証機関へ申請)

クラス3

高度管理医療機器

厚生労働省への許可が必要

クラス4

高度管理医療機器

厚生労働省への許可が必要

医療機器は、人体に生じるリスクの大きさによってクラス1〜4に分類されています。これにより、製造や販売に関する規制や手続きも異なります。

クラス1の一般医療機器は、製造販売の許可取得や手続きが比較的簡単です。一方、クラス2以上になると規制が厳しくなり、第三者機関による認証や管理者の配置などさまざまな条件を満たす必要があります。

出典:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「医療機器とは」

コンタクトレンズは「高度管理医療機器」に該当する

医療機器における4つの区分の中で、コンタクトレンズはクラス3の「高度管理医療機器」に該当します。クラス3に該当する医療機器は以下のとおりです。

コンタクトレンズペースメーカー、人工心臓弁、透析機器、人工骨、人工呼吸器、輸液ポンプ、滅菌済み縫合糸、放射線治機器など

クラス3の医療機器は、使用中に不具合が生じた場合、人体へのリスクが比較的大きいため、製造や販売には厚生労働大臣の承認が義務付けられています。

出典:医療機器基準等情報提供ホームページ

コンタクトレンズの倉庫管理には2つの許可と登録が必要である

前提としてコンタクトレンズを製造、販売するためには、以下の2つの許可が必要です。

  • 第一種医療機器製造販売業(薬機法、第二十三条の二)
  • 高度管理医療機器等販売業・貸与業(薬機法、第三十九条)

第一種医療機器製造販売業許可は、医療機器を日本国内市場に出荷する業者、市場に対する最終責任を負う業者に対する許可になります。一方、高度管理医療機器等販売業・貸与業

の許可は、医療機器の販売及び貸与を行うための許可となります。

物流を委託する場合は、倉庫も以下の登録と許可を受ける必要があります。

  • 医療機器製造業の登録(薬機法、第二十三条の二の三)
  • 高度管理医療機器等販売業・貸与業の許可

包装、表示、保管についても製造工程とみなされるためです。

コンタクトレンズの取り扱いには、法令遵守のもと、適切な登録・許可を受けることが求められます。

<関連記事>医療機器物流とは?必要な許可・登録と品質管理基準、物流倉庫を紹介

コンタクトレンズを倉庫で管理するための要件

コンタクトレンズを倉庫で管理するための要件

コンタクトレンズを倉庫で管理する際は、医療機器としての安全性を確保するため、厳格な基準が設けられています。ここでは、以下の要件を解説します。

  • 管理者の要件
  • 営業所の要件

管理者の要件

コンタクトレンズの販売業者または貸与業者は、営業所ごとに管理者を配置します。管理者の要件は、以下のいずれかを満たす必要があります。

(1)規則第162条第2項第1号該当者

”高度管理医療機器等(プログラム高度管理医療機器を除く。)の販売等に関する業務に一年以上従事した後、別に厚生労働省令で定めるところにより厚生労働大臣の登録を受けた者が行う基礎講習を修了した者”

高度管理医療機器の管理者の要件を満たすには、まず販売業務に1年以上従事していることが条件となります。さらに、厚生労働大臣の登録を受けた機関が実施する基礎講習を修了する必要があります。

(2)規則第162条第2項第2号該当者

”厚生労働大臣が前号に掲げる者と同等以上の知識及び経験を有すると認めた者”

  1. 医師、歯科医師、薬剤師の資格を有する者
  2. 高度管理医療機器又は管理医療機器の製造販売業の総括製造販売責任者の要件を満たす者
  3. 医療機器の製造業の責任技術者の要件を満たす者
  4. 医療機器の修理業の責任技術者の要件を満たす者
  5. 薬事法の一部を改正する法律(平成18年法律第69号)附則第7条の規定により同法による改正後の医薬品医療機器等法第36条の8第1項に規定する試験に合格したとみなされた者のうち、同条第2項の登録を受けた者
  6. 公益財団法人医療機器センター及び日本医科器械商工団体連合会が共催で実施した医療機器販売適正事業所認定制度「販売管理責任者講習」を修了した者

上記の基準に基づき、適切な管理者の配置が義務付けられています。

出典:e-Gov 法令検索「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則」

出典:厚生労働省「医療機器の販売業及び貸与業の取扱いについて」

営業所の要件

高度管理医療機器等販売業・貸与業の許可を得るには、営業所にも一定の要件が設けられています。高度管理医療機器としてコンタクトレンズを保管、管理する場合は、保管場所の構造設備や管理状況の実地調査が行われます。

コンタクトレンズを保管するための構造設備には、以下の基準が設けられています。

  • 採光、照明及び換気が適切であり、かつ、清潔であること
  • 常時居住する場所及び不潔な場所から明確に区別されていること
  • 取扱品目を衛生的に、かつ、安全に貯蔵するために必要な設備を有すること

安全にコンタクトレンズの管理を行うためには、適切な管理体制を整えた物流倉庫を選ぶことが大切です。

出典:東京都保健医療局「高度管理医療機器販売業・貸与業の許可について」

コンタクトレンズの倉庫を外部委託する際の物流業者の選び方

コンタクトレンズの倉庫を外部委託する際の物流業者の選び方

コンタクトレンズの倉庫管理を外部委託する際には、物流業者の選定が重要です。以下のポイントを押さえて適切な業者を選ぶことで、安全で効率的な管理、配送が実現できます。

  • 適切な資格の取得
  • 衛生管理や立地条件
  • 正確なロット管理
  • 卸など、BtoB出荷への対応
  • トレーサビリティの徹底
  • ポストイン配送に対応
  • コンタクトレンズの受託実績

ここでは、コンタクトレンズの管理に適した物流業者の選び方を解説します。

適切な資格の取得

コンタクトレンズは医薬品医療機器法の規制対象商品です。そのため、適切な資格や許可を持っている委託業者を選ぶことが重要です。

厚生労働省の許可を得た委託先であれば、法令に基づいた適切な管理体制のもと、安全にコンタクトレンズを扱えます。一方、無許可の業者に倉庫管理を委託した場合、管理責任は製造販売会社が負うことになります。

業務停止などの行政処分を受ける可能性があるため、慎重に委託業者を選びましょう。

衛生管理や立地条件

倉庫内の衛生管理や立地条件も、倉庫を選ぶ際のポイントです。医療機器の中でも人体のリスクの高い高度管理医療機器であるコンタクトレンズは、目に直接装着するため、徹底した衛生管理が欠かせません。

直射日光の当たる場所や温度が高い場所での保管は、成分が変質する可能性があります。そのため、衛生管理の整った適切な環境での保管が求められます。

また、コンタクトレンズは日常的に使用するため、安定した供給ができる物流会社の選定も重要なポイントです。主要納品先へアクセスのよい立地の物流倉庫を選ぶことで配送のリードタイムを短縮し、顧客へのスピーディーな対応が実現します。

<関連記事>「物流拠点を最適化する方法とは? ポイントや取り組み事例を解説!

正確なロット管理

コンタクトレンズは、カラーやサイズ、度数など商品の種類が多く存在するため、SKU数が多い特性があります。また、先入れ先出し、使用期限の確認、出荷したロットの記録など、正確なロット管理が求められます。

倉庫管理体制が整っている物流会社なら、商品の誤出荷や在庫管理のミスを防ぎ、コンタクトレンズを安全かつスピーディーに配送できるでしょう。

卸など、BtoB出荷への対応

コンタクトレンズに対応した物流会社を選ぶ際は、BtoCだけではなくBtoBの出荷に対応しているかも重要なポイントです。コンタクトレンズは、卸や店舗、医療機関、オンラインショップなど多様な取引先に出荷されます。

そのため、商品の大量保管が可能な倉庫や、効率的な配送機能を備えた物流業者を選ぶことで、無駄のない管理業務が実現できます。

<関連記事>「オムニチャネルの在庫管理にシステム活用が重要な理由!リアルタイム反映と見える化

トレーサビリティの徹底

トレーサビリティが徹底した業者を選ぶことで、トラブル時にも対応可能です。医療機器を扱う際は、通常の在庫管理に加えて、いつ、どこで、だれがどのように管理、輸送したのかを把握する必要があります。

コンタクトレンズの場合、発送後にトラブルが発生した際には人体に与えるリスクも高いため、迅速な追跡が求められます。さらに、近年では海外からの輸入増加に伴い、日本で承認を受けていない偽造品のリスクも高まっています。

そのため、委託先の管理システムがトレーサビリティを確保しているか、しっかりと確認しておきましょう。

ポストイン配送に対応

特にカラーコンタクトレンズは、お試し購入を希望するケースが多いため、小ロットの配送に対しポストイン配送に対応できる物流業者が適しています。ポストイン配送は直接受け取る手間がなく配送費も抑えられるため、顧客にとっても利便性の高いシステムです。

このように、商品のサイズや量に応じてさまざまな配送スタイルに柔軟に対応できる業者を選ぶことが大切です。

<関連記事>「EC事業者必見!ポストイン配達で再配達・対面不要!配送サービスを比較

コンタクトレンズの受託実績

委託先が医療機器の取り扱いに関する実績や経験を有しているかどうかも、委託先の判断時のポイントです。受託実績が豊富な業者は、法令規則の遵守や品質管理の面でも安心してお任せできます。

コンタクトレンズを適切に管理、配送するためにも、業界に精通した物流会社を選びましょう。

<関連記事>「EC物流代行サービスとは?おすすめの代行会社15選を紹介

コンタクトレンズの倉庫管理なら実績豊富な富士ロジテックホールディングスが安心

コンタクトレンズの倉庫管理なら実績豊富な富士ロジテックホールディングスが安心

コンタクトレンズは、医療機関のなかでも人体へのリスクが高い高度管理医療機器に該当します。そのため、倉庫管理を行う事業者は医療機器製造業の登録と高度管理医療機器販売業の許可が必要です。

また、管理者の設置や営業所の要件が求められるため、適切な物流会社を選ぶことが大切です。富士ロジテックホールディングスでは、医療機器製造業と高度管理医療機器販売業を取得しており、コンタクトレンズの受託実績も豊富にあります。

ロット管理や有効期限管理のほか、ポスト投函などさまざまな配送方法にも柔軟に対応できます。物流会社を選ぶ際は、富士ロジテックホールディングスをご検討ください。

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