物流会社で20年経験しD2C EC スタートアップから中規模、大規模のeコマース事業者へフルフィルメントサービスの提供や物流の見直し・改善、スピード配送、複数拠点展開を設計して提唱している。 事業者様の売上貢献するために 「購買体験」 「リピート施策」 「Unboxing」 やOMO対応での「オムニチャネル」 「返品交換物流」 を提案し、事業者と常に伴走して最新の物流設計を試みる。
「ECを通じてペット用品を販売したいけれど、どのように開業すれば良いのかわからない」と考えている方もいるのではないでしょうか。
ペット用品は、ペットの健康や快適な生活をサポートする重要なアイテムであり、その販売には戦略的なアプローチが必要です。
この記事では、ペット用品販売の動向や背景、具体的な開業の手順について解説します。また、ペット用品ECの成功のポイントや実際の成功事例も紹介するため、ぜひ開業の参考にしてください。
ペット用品とは
ペット用品と一口に言っても、その範囲は非常に幅広いものです。日々の食事に欠かせないフードやおやつ、おしゃれな服、快適な睡眠のためのベッド、清潔を保つトイレ用品、楽しく遊べるおもちゃなど、ペット用品の種類は多岐にわたります。
「大切な家族であるペットのためなら」とペット用品にお金をかける飼い主も少なくありません。
ペット用品ECでこだわりの商品や他店では入手困難なアイテムを扱うことで、人気店に成長する可能性もあります。
ペット用品販売の動向と背景
ペット用品販売は好調な成長を見せています。
経済産業省・経済解析室の「2023年小売業販売を振り返る」によると、ホームセンターの販売額が全体的に微減するなか、「ペット・ペット用品」は2,946億円で前年比5.6%増を記録しました。
近年、ペットは「コンパニオン・アニマル(人間とパートナーのように生活をともにする動物を指す言葉)」と呼ばれるほど、家族同然の存在となっています。
社会におけるペットの重要性が高まるなか、ペット関連産業のさらなる拡大が予想されます。この傾向は、ペット用品ECビジネスにとって追い風となるでしょう。
ペット用品店をネットショップで開業する方法
ペット用品のネットショップを開業するには、大きく分けて以下の2つの方法があります。
- 自社ECでの開業:自社独自のECサイトを制作して開業
- ECモール内での開業:多くのショップが集まっている形態のサイトで開業
それぞれの開業方法の特徴を見てみましょう。
自社ECで開業する
自社独自のECサイトを制作してペット用品店を開業する場合、ECモールと比べてデザインや機能面の制約が少ないため、自由にサイトを運営することが可能です。
ただし、開業後の集客は自分で行なう必要があります。そのため、検索エンジンでの上位表示を目指すSEO施策や、InstagramやX(旧Twitter)などのSNSを活用した情報発信など、多角的な集客の工夫が求められます。
ECモールで開業する
ECモールでの開業は既存のプラットフォームに出店する形式ですが、多くのユーザーがすでに利用しているため、初期の集客がしやすいのが魅力です。
しかし、モール側への手数料の支払いが必要で、長期的には負担になる可能性もあります。また、デザインや機能面での制約が多くブランドの独自性を出しにくいため、他店との差別化が課題となります。
ペット用品ECを開業する手順
ペット用品店をECで開業するには、適切な準備と計画が必要です。ここでは、ペット用品EC開業のための6つの手順を解説します
商品を設定する
ペット用品ECで扱う商品は多岐にわたります。フードや服、おもちゃなど、どの商品を取り扱うのか、初めの段階で明確に設定しておくことが重要です。
市場のニーズや競合状況を分析し、自社の強みを活かせる商品ラインナップを検討しましょう。ターゲットとなるユーザーのペットの種類や年齢、ライフスタイルなどを考慮に入れるのもおすすめです。
必要に応じて販売許可や届出の手続きを行なう
ペット用の服やおもちゃ、リードなどの販売には特別な許可は必要ありません。しかし、ペットフードやおやつ、サプリメントなどを扱う場合は注意が必要です。
ペットフード安全法に基づき、犬や猫といった動物のフードやおやつなどを製造・販売する際には、農林水産省への届出と帳簿の保存が義務付けられています。
(出典:環境省「ペットフード安全法のあらまし」)
法令順守は事業の基盤となるため、適切に対応しましょう。
製造や仕入れを行なう
商品設定後は、自社でオリジナル商品を作成するか、既存製品を仕入れるかを決定します。
既存製品を扱う場合は、信頼できる仕入れ先の確保が重要です。オリジナル商品の場合は、製造スケジュールの調整や製造依頼などの準備が必要になります。
また、取扱量に応じて適切な保管場所を確保することも大切です。少量の仕入れなら事務所等での保管も可能ですが、大量に仕入れる場合は物流倉庫との契約を検討しましょう。
ペット用品ECサイトを構築する
先述のとおり、ECサイトの構築方法には大きく分けて自社ECとECモールの2つの選択肢があります。独自性を重視する場合は自社ECが、比較的安価な商品や商品力の高い商品を扱う場合はECモールが適しているかもしれません。
自社の目標やリソースなどを十分に考慮し、最適なプラットフォームを選択しましょう。
また、サイトのデザインや使いやすさも重要な要素となるため、ユーザー目線での構築を心がけることがポイントです。
梱包・出荷方法を考える
物流の品質は顧客満足度に直結する大切な要素です。商品の配達時間の短縮や、適切な梱包状態を保つためのオペレーション構築が欠かせません。
また、オリジナルの梱包箱や同梱物の使用を検討するのもよいでしょう。ユーザーの印象に残る独自性のある梱包は、ブランド価値の向上にも役立ちます。
テストを実施してサイトをオープンする
すべての準備が整ったら、実際の受注を想定したテストを実施します。決済方法や金額、配送日などの設定が正しく機能しているか、細心の注意を払って確認しましょう。
不具合が見つかれば迅速に修正し、問題がなければサイトをオープンします。
ペット用品ECを成功させる3つのポイント
ペット用品店は競合が多いため、成功するためにはユーザーの心をつかみ、売上につなげる戦略が重要です。ここでは、ペット用品ECを成功させるための3つのポイントを紹介します。
商品情報を詳しく記載する
飼い主は自分のペットに最適な商品を選びたいという強い思いを持っています。そのため、ECサイトに商品情報や説明を詳細に記載することが大切です。
素材やサイズといった基本情報だけでなく、具体的な使用シーンや予想されるメリット・デメリットまで丁寧に説明することで、ユーザーの信頼を得ることができます。
また、掲載する商品画像を充実させるのもポイントとなるでしょう。特に、ペットが身に着ける商品の場合、さまざまな体型や毛色のモデルペットによる着用画像があると、ユーザーは購入後のイメージを描きやすくなります。
例えば、小型犬から大型犬まで幅広いサイズの犬が着用している写真を掲載することで、より多くのユーザーの購買意欲を高めることができるでしょう。
在庫管理を一元化する
ペット用品ECの特徴として、個人ユーザー向けの小口配送と、ペットショップなど法人向けの大口配送が混在することが挙げられます。
このような多様な配送ニーズに対応するためには、効率的な在庫管理システムの構築が欠かせません。在庫状況をリアルタイムで把握し、適切な発送を行なうことで、廃棄ロスや販売機会の損失を最小限に抑えることが可能です。
また、在庫管理の一元化は、安定した売上を維持するうえでも重要な役割を果たします。正確な在庫情報に基づいて適切な発注や在庫補充を行なうことで、常に需要に応じた商品供給が可能となり、顧客満足度の向上にもつながります。
高品質な配送を行なう
配送の質を高めることも成功のポイントです。
特に、ペット用アパレル商品などサイズや色のバリエーションが豊富な商品を扱う場合は、ピッキング作業の正確性が求められます。
SKU(ストック・キーピング・ユニット)の増加にともない、ピッキングミスのリスクも高まるため、細心の注意が必要です。SKUとは、在庫管理の最小単位を指し、例えば同じ商品でもサイズや色が異なれば別のSKUとなります。
自社で発送作業を行なう場合、ヒューマンエラーによる誤送のリスクが高くなる傾向があります。誤送は返品や再送の発生につながり、物流コストの増加や顧客満足度の低下を招きかねません。
そのため、ピッキング作業の効率化や二重チェック体制の導入など、発送の質を向上させるための工夫が重要です。
【事例】倉庫と物流をプロに任せて効率化した「株式会社HACHI 」様
株式会社HACHIが運営するECサイトは、日本全国2000院以上の動物病院・獣医師が推奨する動物病院専用サプリメントを販売するECサイトです。「ペットが一番幸せになる世の中を創る。」というビジョンのもと、すべての動物たちの健康と幸せを追求しています。
ECの成長過程で、株式会社HACHI は限られたリソースを効果的に活用し、製品開発やマーケティングに集中したいという課題に直面しました。そこで選択したのが、富士ロジテックホールディングスのEC物流サービスの利用です。
この選択により、倉庫管理や配送業務をプロに委託し、自社の強みにリソースを集中させることが可能になりました。土曜日の発送にも対応できるようになり、顧客サービスの向上にもつながっています。
物流サービスの導入当初は、物流コストの比率が高くなる時期もありましたが、製品開発とマーケティングに注力した結果、1年間で前年比300%という成長を達成しました。
株式会社HACHI の事例は、ECビジネスにおける物流のプロとの連携の重要性を示しています。自社の強みに集中し、ほかの領域はプロに任せることで、効率的な成長が可能になります。
ペット用品ECを成功させるには富士ロジテックホールディングスのEC物流サービスがおすすめ
富士ロジテックホールディングスは、EC事業者様の多様なニーズに応える総合的な物流サービスを提供しています。
サービスの特徴は以下のとおりです。
総合的な物流ソリューション |
出荷、保管在庫管理、検品からBtoC・BtoB物流まで一括でサポートします。 |
カスタマイズ可能なフルフィルメント |
ギフトラッピングや返品対応など、お客様のニーズに合わせて行ないます。 |
商品特性に応じた品質管理 |
常温倉庫、定温倉庫、冷蔵・冷凍倉庫を完備し、多様な商品の保管に最適な環境です。 |
システム連携 |
多様なECプラットフォームとのAPI連携で出荷の自動化・効率化を実現します。 |
柔軟な料金体系 |
少量出荷にも対応する柔軟な価格設定です。 |
富士ロジテックホールディングスにEC物流をお任せいただくことで、事業者様は物流管理の負担を軽減し、ビジネスの拡大や商品開発などの事業活動への注力が可能になります。
EC物流に興味がある事業者様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ
ペット用品ECは、今後の成長が期待できる分野です。
お店を成功させるには、ECサイトで商品の特徴をしっかり伝え、在庫をうまく管理して配送を丁寧に行なうことが大切です。開業前の準備段階から、これらのポイントを意識して計画を立てましょう。
また、商品の保管や発送などの物流業務は、物流のプロに任せるのも効果的な選択肢です。
富士ロジテックホールディングスのEC物流サービスは、多様なニーズに対応し、事業者様の業務効率化をサポートします。物流面でお悩みのEC事業者様は、ぜひお気軽にご相談ください。
発送代行完全ガイド
発送代行に関しての基礎知識が全てわかる徹底ガイドです。発送代行サービスを検討されているEC事業者様は是非ご覧下さい。
監修者
株式会社富士ロジテックホールディングス
西間木 智 / 通販営業部 部長
物流会社で20年経験しD2C EC スタートアップから中規模、大規模のeコマース事業者へフルフィルメントサービスの提供や物流の見直し・改善、スピード配送、複数拠点展開を設計して提唱している。 事業者様の売上貢献するために 「購買体験」 「リピート施策」 「Unboxing」 やOMO対応での「オムニチャネル」 「返品交換物流」 を提案し、事業者と常に伴走して最新の物流設計を試みる。
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