
物流会社で20年経験しD2C EC スタートアップから中規模、大規模のeコマース事業者へフルフィルメントサービスの提供や物流の見直し・改善、スピード配送、複数拠点展開を設計して提唱している。 事業者様の売上貢献するために 「購買体験」 「リピート施策」 「Unboxing」 やOMO対応での「オムニチャネル」 「返品交換物流」 を提案し、事業者と常に伴走して最新の物流設計を試みる。

流通加工を導入しようと考えている方で、以下のようなお悩みはありませんか?
「流通加工にはどのような種類があるの?」
「外部に任せたいけれど、どのようなメリットや注意点があるんだろう?」
本記事では、流通加工の基本から外部委託(アウトソーシング)の利点と注意点、信頼できる代行サービスを見つけるためのポイントまで、わかりやすく解説します。
本記事を読めば、流通加工の基本から外部委託の利点・注意点、業者選びのポイントまでを把握し、自社に最適な対応方法を判断できるようになります。
流通加工を自社に取り入れようと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
なお、富士ロジテックホールディングスの発送代行サービス「発送代行365」では、365日土日祝日の出荷が可能です。
自社では対応が難しい時間帯の発送業務依頼も受け付けております、ぜひお気軽にご相談ください。
流通加工とは?
流通加工とは、商品が工場などで作られてから、お店やお客様の手に届くまでの間に行われる、商品の価値を高めるための加工作業全般です。商品をきれいに包装したり、値札をつけたりする作業が含まれます。
流通加工は、商品が倉庫などを経てお客様に届くまでの流れの中で、商品の魅力を引き出し、お客様の満足度を高めるための重要な役割を担っています。お客様に喜んでもらえれば、リピーターが増え、売上アップにもつながる大切な業務です。
流通加工を行う目的
流通加工を行う目的は、商品に「付加価値」をつけ、お客様の「満足度」を高めることです。工場から出荷されたそのままの商品ではなく、ひと手間加えることで、魅力的で使いやすい商品にします。
たとえば、プレゼント用にきれいにラッピングすれば、商品の見栄えが良くなり、もらった人もうれしくなるでしょう。
また流通加工で、お客様が商品を受け取ってから使うまでの手間を減らすことにより、不満やクレームが減り、商品やお店への満足度が高まります。
お客様に満足してもらえれば、また利用してくれるリピーターが増えていくでしょう。流通加工を通じてお客様を増やし、売上を伸ばし、よいサービスを提供していく好循環を生み出すことが、流通加工の目的です。
流通加工の主な2種類
流通加工は、次の2つの種類に分けられます。
- 生産加工
- 販促加工
2つの違いを理解しておくことで、自社に必要な加工作業がどちらに該当するのかを見極めやすくなります。では、それぞれの種類を詳しく見ていきましょう。
生産加工
生産加工とは、商品の利便性や扱いやすさを向上させることを目的とした加工作業です。主な業務は以下の通りです。
- ● カット・カッティング(切り分け)
- ● 包装
- ● 丁合(印刷物をページ順にそろえる作業)
- ● アセンブリ(組み立て)
上記の作業によって、お客様は調理の手間が省けたり、購入後すぐに製品を使用できたりします。
スーパーのカット野菜や組み立て済みの家具などが身近な例です。
生産加工は、お客様の手間を減らし、満足度を高めるために欠かせない工程です。
販促加工
販促加工は、商品の販売を促進し、商品価値を高めるために行われる加工作業です。主な作業は以下の通りです。
- ● 検品
- ● ラベリング
- ● 包装
- ● アソート(商品を仕分けし指示通りに複数の商品を組み合わせて梱包する作業)
- ● シュリンク(フィルムに熱を加えて商品の形状に合わせて包装する作業)
販促加工は、商品の見た目を良くし、品質への安心感を与えることで、お客様が商品を選びやすくするために重要な役割を果たしています。
流通加工を行う事業者が抱えている3つの課題
ここでは、流通加工を行う多くの事業者が抱えている3つの課題を見ていきましょう。
- 加工作業に必要な人材の不足
- 加工設備の設置に必要なスペースの不足
- 流通加工にかかるコストの不足
上記の3つの課題を知っておくことで、自社が流通加工を内製化する際にどのような準備や対策が必要かを具体的にイメージしやすくなります。では、それぞれの課題を詳しく見ていきましょう。
加工作業に必要な人材の不足
流通加工の課題の一つが、作業を行う人材の不足です。多くの加工作業は、機械化が難しく、依然として人の手が必要とされています。しかし、日本では少子高齢化が進み、多くの業界で労働力不足が問題となっており、物流業界も例外ではありません。
人員が不足すると、増え続ける物量や多様化する加工ニーズに対応できず、作業が追いつかなくなります。結果、加工の遅れが配送の遅延につながり、お客様の満足度低下を招く恐れもあります。
加工設備の設置に必要なスペースの不足
流通加工を行うためには、作業スペースだけでなく、加工に必要な機械や、加工前後の商品を保管する場所も必要です。しかし、スペースの確保が事業者の課題となっています。
作業台、ベルトコンベアなどの設備に加え、梱包材の置き場や、作業員が安全に移動できる通路も確保しなければなりません。
限られたスペースに無理に設備を詰め込むと、作業効率が悪くなるだけでなく、接触事故などのリスクも高まります。スペースの問題から、必要な設備を導入できなかったり、安全な環境を整えられなかったりして、流通加工の実施を断念するケースも少なくありません。
流通加工にかかるコストの不足
流通加工を行うためには、さまざまなコストがかかり、費用の負担が課題となることもあります。作業を行うためには、以下の費用が必要です。
- ● 人件費
- ● 機械や設備の購入費用
- ● メンテナンス費用
- ● 賃料
- ● 光熱費
上記のコストは一時的なものではなく、経営を圧迫する要因にもなりえます。初期投資や継続的なコスト負担を考えて、流通加工の導入をためらってしまう事業者も少なくありません。
流通加工をアウトソーシングする3つのメリット
流通加工のアウトソーシングには、以下の3つのメリットがあります。
- 人員をコア業務にあてることができる
- 高品質な流通加工が実現できる
- 初期投資や人件費の削減ができる
上記のメリットを把握しておけば、外部に委託すべきかの判断がしやすくなります。では、それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。
人員をコア業務にあてることができる
流通加工を外部に委託するメリットは、自社の従業員を、重要度の高い「コア業務」に集中させられる点です。
コア業務とは、商品の企画・開発、マーケティングなど、企業の売上や成長に直結する業務です。自社で流通加工を行う場合、コア業務を担当するはずの人員が、加工作業に時間を取られてしまうことがあります。
アウトソーシングを活用すれば、従業員は本来の専門業務に専念でき、会社全体の生産性向上が期待できます。
高品質な流通加工が実現できる
専門業者へのアウトソーシングは、高品質な流通加工を実現するうえでもメリットになる点です。
流通加工を専門とする業者は、さまざまな商品の加工経験を通じて、豊富な知識と技術、そして効率的な作業を行うための設備を持っています。プロに任せることで、正確かつ安定した品質の加工作業が期待できます。
高品質な流通加工は、商品の見た目や使いやすさを向上させ、お客様の満足度を高めることにつながるでしょう。
初期投資や人件費の削減ができる
初期投資や固定的な人件費を抑えられる点もメリットです。自社で流通加工を始めるには、加工機械の購入、作業スペースの確保や改装など、まとまった初期投資が必要になります。
アウトソーシングを利用すれば初期投資は不要です。人件費も、作業量に応じて費用が発生する変動費として扱えるため、繁忙期と閑散期で作業量が変動する場合でも、無駄なコストを抑えられます。
もちろん委託費用はかかりますが、設備投資や人材採用・教育、スペース維持にかかる費用などを総合的に考えると、自社で行うよりもトータルコストを低く抑えられるでしょう。
流通加工をアウトソーシングする際の2つの注意点
流通加工のアウトソーシングですが、利用する際にはいくつか注意すべき点があります。
- コミュニケーション不足による認識のズレが発生する場合がある
- 商品ごとに柔軟に対応してくれない場合がある
上記の注意点を事前に理解しておけば、委託後のトラブルを防ぎ、スムーズな連携につなげやすくなります。では、それぞれの注意点を詳しく見ていきましょう。
コミュニケーション不足による認識のズレが発生する場合がある
外部業者に流通加工を委託する際、注意したいのが、自社と委託先との間のコミュニケーション不足から生じる「認識のズレ」です。ズレが原因で、期待通りの加工が行われなかったり、意図しない仕上がりになったりする可能性があります。
たとえば、「該当の部分は特に丁寧に検品してほしい」のような自社独自のこだわりや細かい指示が正確に伝わらないと、一般的な方法で作業が進められてしまうことがあります。
認識のズレは、最終的に商品の品質低下や顧客満足度の低下につながってしまうでしょう。
認識のズレを防ぐ対策としては、委託先を決める段階から、作業内容や品質基準を具体的かつ明確に伝え、双方の認識をすり合わせることが大切です。
商品ごとに柔軟に対応してくれない場合がある
流通加工をアウトソーシングする際、委託先の業者によっては、個別の商品や細かな要望に対して、柔軟に対応してもらえない可能性があります。
多くの代行業者は、複数のクライアントからの依頼を効率的に処理するため、作業手順を標準化しているのが一般的です。
「該当の商品だけ特別なラッピングをしてほしい」「急な仕様変更に対応してほしい」などイレギュラーな要望や、特殊な加工が必要な商品への対応が難しい場合があります。
また、効率を優先するあまり、過剰な包装になったり、消費者にとって開封しにくい梱包になったりするリスクも考えられます。委託先を選ぶ際には、自社が扱う商品の特性や、求める加工レベルを具体的に伝え、どこまで柔軟に対応してもらえるのかを事前に確認しましょう。
流通加工の代行サービスを選ぶ際の4つのポイント
ここでは、アウトソーシングを成功させるための4つのポイントを確認していきます。
- 依頼できる業務内容は自社に適しているか
- 実績は十分にあり信頼できるか
- ECサイト向けや店舗型向けなど特定のニーズに対応してくれるか
- セキュリティ体制は充実しているか
上記のポイントを押さえておけば、自社に合った代行業者を見つけやすくなり、流通加工の外部委託をスムーズに進める手助けになります。では、それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
依頼できる業務内容は自社に適しているか
まず確認すべきは、代行業者が提供している業務内容が、自社の依頼したいことと合っているかです。業者によって得意な分野や対応できる範囲は異なります。
「商品の検品から梱包、発送まですべて任せたい」のように、自社が何を委託したいのかを明確にした上で、業者のサービス内容を確認しましょう。
Webサイトや資料を見て、依頼したい作業が含まれているか、具体的な業務範囲をチェックします。対応範囲が広い業者は、将来的に依頼が増えたときも柔軟に対応できますが、コストが上がる場合もあるため、自社の目的と予算のバランスを見ながら判断するとよいでしょう。
実績は十分にあり信頼できるか
代行サービスを選ぶ際は、業者の実績と信頼性を確認しておくと安心です。料金が安くても、経験が乏しい業者では作業の質が不安定になったり、トラブルのリスクが高くなったりします。
たとえば、自社と同じ業界や類似商品を扱った実績があれば、連携もスムーズに進みやすくなります。また、どのような企業を支援してきたのか、サービス提供歴はどのくらいかなども確認しておきたいポイントです。
導入事例や顧客の声をWebサイトで公開している業者もあるため、信頼できるかどうかを見極める参考になります。実績が豊富な業者ほど、状況に応じた柔軟な対応が期待できるでしょう。
ECサイト向けや店舗型向けなど特定のニーズに対応してくれるか
自社の販売方法や顧客層に合わせた対応ができるかどうかは、業者選びの大切な視点です。
たとえば、ECサイトで販売している場合、感謝の気持ちを伝えるメッセージカードや、開封時に喜ばれるような梱包が、リピーターの獲得につながることがあります。
販売方法によって、必要とされる流通加工の内容は異なります。自社のビジネスに合わせて、「指定した加工はできますか?」と具体的に質問し、柔軟に対応してくれるサービスを選びましょう。細かなニーズに応えてくれる業者を選べば、他社との差別化にもつながります。
セキュリティ体制は充実しているか
流通加工を外部に委託する際は、商品情報だけでなく顧客情報などの機密データも業者に預けることになります。委託先のセキュリティ対策が整っているかどうかは、事前に確認しておきたいポイントです。
万が一、預けた情報が外部に漏れた場合、顧客の信頼を失うだけでなく、企業としての信用や存続にも影響が及ぶ可能性があります。
たとえば、情報管理に関する社内ルールが整備されているか、不正アクセスへの対策が講じられているか、従業員への情報管理教育が行われているかなどを確認するのがおすすめです。
安心して任せられる相手かどうか、セキュリティの観点からも慎重に見極めましょう。
流通加工での課題を解決をするなら「発送代行365」への相談がおすすめ!
流通加工は、商品の見た目や使いやすさを整えることで、購入後の満足度やリピート率に直結する工程です。外部委託を活用すれば、人手やコストの負担を抑えながら、安定した品質で対応できます。
業務内容や実績などを比較し、自社に合うサービスを選びましょう。
なお、富士ロジテックホールディングスの発送代行サービス「発送代行365」では、365日土日祝日の出荷が可能です。
自社では対応が難しい時間帯の発送業務依頼も受け付けております、ぜひお気軽にご相談ください。


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監修者
株式会社富士ロジテックホールディングス
西間木 智 / 通販営業部 部長
物流会社で20年経験しD2C EC スタートアップから中規模、大規模のeコマース事業者へフルフィルメントサービスの提供や物流の見直し・改善、スピード配送、複数拠点展開を設計して提唱している。 事業者様の売上貢献するために 「購買体験」 「リピート施策」 「Unboxing」 やOMO対応での「オムニチャネル」 「返品交換物流」 を提案し、事業者と常に伴走して最新の物流設計を試みる。
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