国内外のECをはじめ、リユース、美容・健康、音楽などあらゆるジャンルで執筆中のフリーランスライター。中国への留学経験を生かし、13年間、繊維製品や楽器、雑貨の輸入業務に携わる。現在はライター業のかたわら、個人で越境ECのセラーとしても活動中。
2022年7月からクリックポストの料金が、198円から185円に値下げされ、ネットオークションやフリマサイト、ECサイトでも発送方法の選択肢が増えました。
とはいえ、サービス内容や他のサービスとの違いについて詳しく把握していないかたも多いかと思います。
本記事では、
- クリックポストのサービス概要
- クリックポストと類似サービスとの違い
- メリット・デメリット
について、詳しく解説します。
クリックポストとは
クリックポストとは、全国一律の料金で規定サイズ内の荷物をポスト投函できるサービスです。配達先は受け取り側の郵便受けになります。
なお集荷サービスは利用できず、差出しはポスト投函もしくは郵便局へ持込の2択です。
小さなものなら安価で送れるため、ネットオークションやフリマサイトの商品発送にも適しています。
以下、概要を各項目に分けて見ていきましょう。
- サイズと重さ・料金
- 発送できるもの、できないもの
- 配達日数
サイズと重さ、料金
サイズと重さ、料金については以下の表をご覧ください。
料金 |
全国一律料金 185円 |
サイズ |
長さ:14〜34cm |
重さ |
〜1kg |
クリックポストには、指定の梱包材がありません。サイズ規定内なら、市販の箱や封筒で発送できます。
料金の決済はYahoo!ウォレットもしくはAmazon Payを通じて、インターネット上で完結します。事前にYahoo! JAPANかAmazonのアカウント取得が必要なので、ご注意ください。
サイズ規定を超過したものは返送されるため、利用の際は必ずサイズを確認しましょう。
発送できるものと発送できないもの
クリックポストでは、サイズと重さの規定内のもので、以下の表にある「発送できないもの」以外なら送れます。
なお冷凍・冷蔵が必要なものには対応していないため、基本的には送れません。
またクリックポストでは、破損による損害賠償はできません。
こわれそうなものは緩衝材などでしっかりと包み、なおかつ厚みの規定を超えないよう注意が必要です。
発送できるもの一例 |
衣料品、サプリメント、CD・DVD、雑誌、コミック、スマホケースなど |
発送できないもの |
・現金、信書、貴金属等の貴重品 ・爆発物・毒劇物等の危険物 ・冷凍・冷蔵が必要なもの |
クリックポストの配達日数
配達日数の目安は、差出日の翌日から翌々日です。土日も、配達に対応しています。
差し出した時間によっても変動があります。配達先が離島や遠方の場合は、この限りではありません。
なお、クリックポストは配達日や時間の指定はできません。
類似するサービスとの違い
ここからは、同じく郵便受けに配達可能な以下2つのサービスと、クリックポストとの違いを比較していきます。
- ゆうパケット
- ネコポス
ゆうパケットとの違い
ゆうパケットは個人、法人を問わず利用できます。
クリックポストとの大きな違いは厚さによって料金が変わる点です。
クリックポストよりサイズに融通がきく代わりに、料金設定はやや高めになっています。
|
クリックポスト |
ゆうパケット |
料金 (全国一律) |
185円 |
厚さ〜1cm:250円 厚さ〜2cm:310円 厚さ〜3cm:360円 |
配達日数 |
約1〜2日 |
|
サイズ |
長さ:14〜34cm 幅:9cm〜25cm 厚さ:〜3cm |
3辺の合計:〜60cm (長辺:〜34cm 厚さ:〜3cm) |
重さ |
〜1kg |
|
発送方法 |
ポスト投函 もしくは郵便窓口に持ち込み |
|
配達方法 |
郵便受けに配達 |
またネットオークションやフリマサイトでは、特別に契約した割安の料金が設定されています。
以下は、その一例です。送料を出品者が負担するヤフオクゆうパケットなら、クリックポストより安くなります。
※料金は全国一律
クリックポスト |
全国一律185円 |
ヤフオク!の特別配送サービス: おてがる配送 |
ゆうパケット: 出品者負担:180円 落札者負担:210円 |
ゆうパケットポスト: 出品者負担:175円 落札者負担:210円 |
|
メルカリの特別配送サービス: ゆうゆうメルカリ便(全3種類) |
ゆうパケット:230円 |
ゆうパケットポスト:215円 +専用箱65円と発送用シール5円 |
|
ゆうパケットプラス:455円 +専用箱65円 |
ネコポスとの違い
ネコポスは、法人や一定の出荷量がある個人が契約できるクロネコヤマトのサービスです。
厚さの制限など、クリックポストの方が若干大きめのサイズまで対応しています。
ネコポスは集荷もしくは持込での発送のため、ポスト投函できるクリックポストに比べると集荷の予約などに手間がかかります。
|
クリックポスト |
ネコポス |
料金 (全国一律) |
185円 |
法人ごと、出荷数量など条件に応じ料金が決まる |
配達日数 |
約1〜2日 |
約1日 |
サイズ |
長さ:14〜34cm 幅:9cm〜25cm 厚さ:〜3cm |
長さ:23cm〜31.2cm 幅:11.5cm〜22.8cm 厚さ:〜2.5cm |
重さ |
〜1kg |
|
発送方法 |
ポスト投函 もしくは郵便窓口に持ち込み |
営業所に持ち込み もしくは集荷 |
配達方法 |
郵便受けに配達 |
ゆうパケットと同様、ネットオークションやフリマサイトでは特別料金が設定されており、個人でも利用できます。
以下、その一例です。出品者が送料を負担するヤフネコなら、クリックポストより安くなります。
※料金は全国一律
クリックポスト |
185円 |
おてがる配送 (ヤフオク!内のネコポス特別料金) |
出品者負担:175円 落札者負担:210円 |
らくらくメルカリ便 (メルカリ内のネコポス特別料金) |
210円 |
ネコポスについて詳しくは「ネコポスとは?配送料金や送り方、梱包箱について徹底的に解説!」の記事で解説しています。
クリックポストで品物を送る方法
では、実際にクリックポストで品物を送る方法を手順の通りにお伝えします。
※事前にYahoo JAPANもしくはAmazonアカウントの取得が必要です。
1.クリックポストのトップページから、YahooもしくはAmazonアカウントで
マイページに仮登録
2.登録メールアドレスに本登録用のURLが届くので、クリックで本登録完了
3.マイページにログインし、送り状を印字
【各印字ボタンの解説】
1件申込:1件のみ送る場合
まとめ申込:最大40件まで、まとめて発送情報を入力する場合(CSV
ファイルに入力後、アップロード)
まとめ印字:予め登録しておいた発送先のラベルをまとめて印字する
場合
一時保存:支払い手続き前の発送先情報が表示される
4.支払い手続きに進み、YahooウォレットもしくはAmazon Payに登録さ
れたクレジットカードで運賃を支払う
5.支払い確定後、自宅のプリンターなどで送り状のラベルを印字する
6.荷物にラベルを貼り付け、ポスト投函もしくは郵便局窓口に持ち込み
クリックポストのメリット
クリックポストで商品を発送するおもなメリットは、以下の3つです。
- 追跡ができる
- ポスト投函できる
- 全国一律の安い料金
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
メリット1.追跡ができる
クリックポストは郵便受け配達にもかかわらず、問い合わせ番号による荷物の追跡が可能です。
同じくポスト投函の郵便受け配達でも、通常郵便物の場合は追跡ができません。
発送者側からは、マイページから荷物の問い合わせ番号をクリックすると郵便ホームページの追跡サービスに移動、荷物の追跡ができます。受け取り側は問い合わせ番号さえあれば、郵便局の追跡ページから検索が可能です。
郵便局が荷物を受け取ってから追跡サービスのページに反映されるまではタイムラグがあります。反映されていない荷物については、郵便局に直接問い合わせてみましょう。
メリット2.ポストに投函できる
クリックポストを利用する2つ目のメリットは、ポストに投函できる点です。
平日忙しくて郵便局窓口に行けない人でも、仕事終わりや空いた時間にいつでも発送できます。
郵便受けに配達されるので、受け取り方も手間がかからず簡単です。再配達の手配が必要ないため、いつでも受け取れます。
ポストインできるサイズの配送について「EC事業者必見!ポストイン配達で再配達・対面不要!配送サービスを比較」の記事では、具体的な商材事例を交えて詳しく紹介しています。
メリット3.全国一律料金で安い
クリックポストについて最後にお伝えするメリットは、日本全国一律185円で発送できる点です。
他の同様のサービスと比べても安い設定で、厚さによって料金が変動することもありません。ネットオークションやフリマサイトで小さな物を発送する際に、便利に利用できます。
クリックポストを利用する際の注意点
便利で安いクリックポストですが、利用にあたって押さえておきたい注意点を2点お伝えします。
専用ラベルは手書き不可
まず大前提として、専用ラベルは手書きが不可です。
クリックポストを利用するにはマイページへの登録と、専用ラベルの印刷が必要です。家にプリンターがなければコンビニでも印字ができますが、一定量の出荷がある場合は常にコンビニで印字するのは現実的とはいえません。
今後クリックポストで継続して出荷する予定のある方は、家にプリンターの準備が必要になるでしょう。
入力内容に誤りがあるまま印字しても、手書きでの修正は不可です。また、ラベル発行後7日間以内に発送しなければラベルが無効になります。それらの場合、面倒でも入力からやり直す必要がある点にも留意しておきましょう。
補償がついていない
2つ目の注意事項は、クリックポストには損害賠償がない点です。
受け取った時に内容品が壊れている場合でも、基本的には補償はされません。
例外として、荷物をなくした、郵便局の過失が明らかな場合の破損については運賃の相当額のみ返還されるということです。
発送時にはこわれものなどの注意ラベルも貼れないため、発送者の自己責任で慎重に梱包する必要があります。
クリックポストは忙しい人にも便利!
クリックポストはポストに投函でき、郵便受けに配達されるサービスです。
いつでも発送・配達ができるので、発送する側や受け取る側がどんなに忙しくても便利に利用できます。
とはいえ、ラベル印刷や発送先の入力など煩雑な作業がともなうのもデメリットとしてあげられます。
クリックポストのように小さい荷物を郵便受けに配達したいけど、それにともなう煩雑な作業まではできないという方には、発送代行の利用がおすすめです。
富士ロジテックホールディングスの発送代行サービスでは、梱包料、配送料、納品書発行から同梱料も含めた郵便受けへの配達料金を、320円から承っております。
配送だけではなく梱包や納品書にかかる手間を省きたい方は、ぜひいちどご相談ください。
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ライター
オガミキヨ
国内外のECをはじめ、リユース、美容・健康、音楽などあらゆるジャンルで執筆中のフリーランスライター。中国への留学経験を生かし、13年間、繊維製品や楽器、雑貨の輸入業務に携わる。現在はライター業のかたわら、個人で越境ECのセラーとしても活動中。
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