物流会社で20年経験しD2C EC スタートアップから中規模、大規模のeコマース事業者へフルフィルメントサービスの提供や物流の見直し・改善、スピード配送、複数拠点展開を設計して提唱している。 事業者様の売上貢献するために 「購買体験」 「リピート施策」 「Unboxing」 やOMO対応での「オムニチャネル」 「返品交換物流」 を提案し、事業者と常に伴走して最新の物流設計を試みる。
越境ECとは国境を越えて海外の消費者に商品を販売することです。海外に行かずに、海外市場で販売ができるため需要が高まっています。インターネットやスマートフォンの普及も大きな需要向上の要因です。
しかし、海外に向けて商品を販売する場合は関税や言葉の壁、輸送方法などさまざまな課題があります。そこで、専門業者に依頼をすることでスムーズな海外販売ができるようになるのです。
越境ECとは
越境ECとはWEBを活用して日本国内から別の国に対しておこなうEC(electronic commerce、電子商取引)のことです。越境ECはインターネットやスマートフォンが普及したことにより、2021年BtoC-ECの市場規模は20.7兆円となりました。2013年での同市場規模は11.1兆円だったことから、市場規模が拡大していることがわかります。
参考: 電子取引に関する市場調査の結果を取りまとめました(経済産業省)
越境ECは海外まで商品を売りに行く必要がなく、実店舗を持たないことからさまざまなメリットがあります。さらに、海外で日本商品に対する評価が高いことも大きな特徴です。このため、今後さらに需要が高まることが予想されます。
越境ECが普及する理由
越境ECが普及しているのは、次のような理由が挙げられます。
- 決済方法が多様化
- 日本商品における需要の高さ
- 言葉の壁はほとんどない
決済方法が多様化
国境ECには海外送金が必要ですが、限られた決済方法のため高額な手数料が発生していました。しかし、WEB決済の技術が向上したことから、電子マネーやクレジットカードなど決済方法が多様化して、より手軽に買い物をできるようになったのです。
日本商品における需要の高さ
日本製品は、高品質性や安全性、信頼性といった特徴がありグローバル市場で評価が高い傾向です。日本製品の強みを活かすことによって、海外開拓をしているケースが増えています。
言葉の壁はほとんどない
海外販売をするにあたり、販売先の言葉を理解することが必要です。消費者が商品やサービスに対して質問してきた場合やトラブルがあった場合の対応など、現地の人とコミュニケーションが求められます。しかし、WEB上でのやりとりが一般的でありネイティブレベルの英語力は不要で翻訳サイトを活用する方法もあります。そのため言語の壁はそれほど問題にならないケースが一般的です。
越境ECを運用する方法
越境ECを運用するにあたって次の方法が挙げられます。
- 海外のECモールを活用
- 国内の越境対応モールを活用
- 自社で運営
海外のECモールを活用
海外のECサイトに登録して販売をすることで、対象となる国の消費者に商品を見てもらえる点が特徴です。しかし、サイト登録が大変な場合や輸送方法や支払い方法などが限定される可能性がある点に注意が必要です。
国内の越境対応モールを活用
海外の越境ECサイトであれば、登録をはじめハードルが高くなる可能性があります。国内の越境対応をしているECモールを利用することで、日本語での登録が可能です。
自社で運営
モールを使うとカスタマイズをできる範囲が限られており、オリジナル感を出したい企業には向きません。さらに、手数料がかかることから自社でECサイトを運営する場合もあります。ECサイト設計にはスキルが必要であり手間はかかりますが、企業にあったカスタマイズをすることが可能です。
越境ECのメリット
越境ECによって、さまざまなメリットがあります。
- 還付金を受けられる
- 競合他社との差別化をできる
還付金を受けられる
海外輸出をすることで還付金を受け取ることが可能です。還付金とは購入をした人が本来販売をした人に支払う消費税分を国が返還してくれる制度です。還付金を受けるためには課税売り上げ高が1000万円を超えている必要があり、さらに規定の期間が設定されるなど条件があります。
競合他社との差別化をできる
越境ECをすることで他社との差別化につながることがあります。日本国内の販売だけでは限られた市場において競合との価格競争に発展するケースが少なくありません。しかし、海外では日本商品に対する信頼が高く市場が拡大しています。そのため日本国内だけで販売をしている競合他社に対して、差別化をすることが可能です。
越境ECにおけるデメリット
越境ECにおいて次のようなデメリットが挙げられます。
- 関税がかかる
- 輸出禁止の商品がある
- 輸送コストがかかる
関税がかかる
海外販売をする場合はそれぞれ販売先の国ごとに関税がかかることを意識する必要があります。関税とはそれぞれの国が設定する輸入品に対する税金のことです。海外から安い商品を税金なしで輸入することによって、産業が衰退しないようにすることが目的です。
そのため、時刻の市場経済が混乱しないようにまた産業を保護するために関税がかけられています。それぞれの国や対象の商品によって関税率が異なります。
輸出禁止の商品がある
日本から商品を輸出する場合は規制品について把握することが必要です。例えば、日本からは次のような商品が関税法において輸出が禁止されています。
- 麻薬、向精神薬、大麻、あへん、けしがら、覚醒剤
- 児童ポルノ
- 特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、著作隣接権、育成者権を侵害する物品
- 不正競争防止法第2条第1項第1号から第3号まで又は第10号から第12号までに掲げる行為を組成する物品
さらに、それぞれの国で輸入禁止の商品や輸出入が記載されている場合もあるので注意が必要です。
輸送コストがかかる
海外に発送する場合、送り先やサイズ、重量だけでなく特別追加料金や燃油サーチャージなどがかかる場合があります。さらに、税関にも費用が必要となるためコストだけで高額となる可能性があるのです。配送方法にはさまざまな種類があり、コストが大幅に異なります。そのため、適切な配送方法を選ぶことが必要です。
富士ロジテックの特徴
富士ロジテックでは、越境ECを進めるうえで次のようなサービスを提供しています。
- 通関サービス
- 国際複合輸送
通関サービス
富士ロジテックでは、国内だけでなく国外への窓口として、高品質、スムーズなサービスを展開しています。輸入先の事情や法令、特性を把握したうえで次のようにそれぞれの国で必要な必要書類、関税率、規制品の把握や必要書類の準備など越境ECを進めるにあたって必要なサービスを提供しているのです。
- 世界各地における輸出入規制や必要書類、関税率の調査
- 輸出入書類作成のお手伝いと迅速な通関アレンジ
このほかにも、つぎのように在庫管理や保税運用など関連サービスも充実しています。
- 保税状態のまま国内輸送を行うOLT(オーバーランドトランスポーテーション)の手配
- 保税倉庫を利用した、必要なものを必要な時に仕向け地別に仕分けて通関・発送する輸入クロスドックシッピング
- 非居住者の税関事務代理制度を利用した、非居住者のための現地VMI(ベンダーマネジメントインベントリー)手配
国際複合輸送
輸入先まで最適な手段やルート、トランジットタイムなどを活用した輸入手配サービスを提供しています。世界中に代理店ネットワークがあり、効率的でグローバルな運輸サービスを運用しているのです。
さまざまなサービスがありますが、特徴的なのがスイス向けダイレクト定期混載サービスです。業界でも活用している例は少なく、関東や関西エリアから小口貨物をスイスや周辺の国にDOOR DELIVERYサービスで輸送できます。
まとめ
越境ECは海外向けの商品販売方法であり、実店舗を持つ必要や海外へ行く必要のない点が大きな特徴です。さらに、日本製品は品質が高く安全であることから海外から評価が高く、市場を拡大できるメリットもあります。
しかし、関税や規制品の把握をする必要があったり、輸送が高額になったりトラブルにつながったりするなど課題は少なくありません。そこで、専門家が提供している通関サービスや国際輸送を依頼することでスムーズな越境ECの運用が可能になるのです。
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監修者
株式会社富士ロジテックホールディングス
西間木 智 / 通販営業部 部長
物流会社で20年経験しD2C EC スタートアップから中規模、大規模のeコマース事業者へフルフィルメントサービスの提供や物流の見直し・改善、スピード配送、複数拠点展開を設計して提唱している。 事業者様の売上貢献するために 「購買体験」 「リピート施策」 「Unboxing」 やOMO対応での「オムニチャネル」 「返品交換物流」 を提案し、事業者と常に伴走して最新の物流設計を試みる。
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