【D2C eコマース 事例研究シリーズ】DtoC(D2C)ブランド成功例〈海外・国内〉

Written by  中島 布美子

Dollar Shave Club〈海外〉

https://www.dollarshaveclub.com/

月額1ドルで髭剃りの替え刃を提供するスタートアップ、ダラーシェイブクラブ(Dollar Shave Club)。同社の最高経営責任者(CEO)、マイケル・デュビン氏は、替え刃を購入する体験を面白おかしく撮影した動画を9年前に投稿して以来、大きな成長を遂げています。
今では2,700万回以上動画の視聴がされているこのビデオですが、当初から人気で、最初の3ヶ月で475万回の視聴があり、会社の立ち上げから2日以内に、12,000人がすでにDollar ShaveClubのサービスに登録していました。
確かにこのビデオはおもしろいのですが、コンテンツが面白いだけではバズりません。
Michael Dubin氏は彼のビデオを宣伝するために、出版社などに事前に見せ、深夜のテレビ番組にも取り上げられやすくするために短いバージョンのビデオも編集し、SNSで拡散されやすくなる仕組みを盛り込んでいました。
こういったバズるための施策もコンテンツ作りに、盛り込む必要があるということですね。

Glossier〈海外〉

https://www.glossier.com/

『VOGUE』でアシスタントを務めていたEmily Weiss氏が2014年に立ち上げたコスメブランドで、SNSでの販促をメインとしています、中でもInstagramのフォロワーは273.5万人を超え多額な広告費なしで多くの人にブランドを訴求することに成功しています。
Glossier側もSNSを重要視しており、積極的に顧客の口コミなどをリポストやリツイートしていて「ちゃんと見ている、意見を受け止めています」という姿勢を見ることができます。
また、Glossierは顧客がSNSに商品を投稿しやすい仕組みを作っています。
#glossierpink #glossiercloudpaintなどのハッシュタグがInstagram上に存在し、それぞれで顧客同士が使用方法や感想などをシェアして、ブランドを顧客が育てているという、好循環が生まれています。
閲覧者は広告よりも、他の顧客の意見を重要視しているということは、皆さんもうご存知だと思います。だからこそ、SNSなどを利用したUGC(User Generated Content)が重要となり、UGC(User Generated Content)を集める施策が必要になります。

Warby Parker〈海外〉

https://www.warbyparker.com/

Warby ParkerのDtoC(D2C)モデルは、複数のメガネを顧客に配送し、気に入らないものを返品できるようにすることで、眼鏡を購入する際の手間を省き安心して買い物ができます。
自宅で眼鏡を選ぶ便利さが、WarbyParkerの最大のセールスポイントです。
Warby Parkerの面白さは、メガネを自宅で選ぶ際に顧客が迷わなくてすむように、また、自然にSNSでの拡散ができるように#warbyhometryonというタグで、顧客が気軽にメガネを試着した写真のアップロードを促しています。
投稿すると、このハッシュタグをフォローしているユーザーから「何番目のメガネが似合っている」というコメントが集まってきます。
こうすることで、顧客はSNS上で、どの眼鏡が一番似合うか知らない誰かに意見を聞くことができ、 Warby Parkerの情報も拡散されるという循環が生まれ、インフルエンサーやアンバサダーを活用しなくても、Warby Parkerを本当に利用している顧客自身がアンバサダーになってくれるということが起こっています。

●BASE FOOD〈国内〉

https://basefood.co.jp/

日本での食品DtoC(D2C)ビジネスの先駆者であり、“完全栄養食”のパスタやパンを開発し、サブスク型で販売するBASE FOOD「主食をイノベーションして、健康をあたりまえに」をミッションに、多くの健康志向のファンを持っています。
BASE FOODの商品はシンプルで、主には主食になるパンとパスタそして最近発売されたクッキーのみで、味のバリエーションも比較的少ないにも変わらず、これが逆に人気の秘密となっています。
Instagramで「#basefoodlife」で検索をすると、顧客はこのシンプルで健康的な主食を、思考を凝らして料理をしたり、ダイエット中の体重の変化や他ブランドとの比較などをポストをし、顧客同士で交流しブランドを顧客指導で盛り上げています。

また、BASE FOODでは、顧客が集える場所として、定期購入者のみが参加でき「BASE FOOD LAB」を運営し、BASE FOODのオススメアレンジ法を紹介したり、家でできる運動方法を紹介したりと、「健康」に対して関心の高い顧客同士が情報交換をするだけではなく、試食会やランチ会なども定期的に開催するなどして、顧客同士の交流、顧客と会社との交流を深めファンを醸成しています。

●snaq.me(スナックミー)〈国内〉

https://snaq.me/

「おやつのサブスク」として人気を集めるおやつの定期宅配サービスを展開するsnaq.me(スナックミー)では、おやつという単なる「モノ」ではなく、おやつ時間、そしてワクワクしたり楽しんだりする体験、つまり『おやつ体験』を提供しています。
月額1,980円から“毎月変わる100種以上のおやつ”から、食べきりサイズ(約20-30g)で8つ届けてくれる、おやつのサブスクで、人工添加物、ショートニング、白砂糖などを使用していないナチュラルな素材から出来ているおやつが毎月自宅のポストに届きます。
以前の記事<snaq.me(スナックミー)にみる顧客体験(CX)のデザイン>に書かせていただきましたが、顧客体験(CX)の作り方が非常によく出来ているサービスで、毎回届くパッケージが違っていたり、箱に手書きのメッセージが書かれていたり、顧客もほっこりとして、思わずSNSにシェアしたくなる仕掛けが満載のサービスです。
また、顧客体験をシェアしてもらいやすいように、撮影の仕方などをInstagram公式アカウントに掲載をし、その後顧客がシェアされた顧客体験に関しても、しっかりとキャッチをし、リポスト、リツイートなどをして情報の質や投稿頻度を上げています。

FUJIMI(フジミ)〈国内〉

https://fujimi.me/

最近見かけるようになった、サプリメントのカスタマイズサービスの先駆者がFUJIMI(フジミ)です、サイトで簡単に肌診断ができて、数個の質問に答えると、それぞれに最適化されたサプリメントを定期的にデリバリーするサブスクリプションサービスです。
第二弾としては同じくそれぞれのユーザーが必要としている成分が入っているフェイスマスクも登場しています。
サプリメントもフェイスマスクもドラッグストアで安価に手軽に購入できるという、既に飽和状態で非常に難しいと思われる市場で、カスタマイズされた自分だけのものがを購入できるという体験はDtoC(D2C)らしい売り方と言えます。

成功するDtoC (D2C) の共通点

海外、国内とDtoC (D2C) の事例を6つ掲載しました、キーワードは、サブスク(サブスクリプション)、SNS(ソーシャル・ネットワークサービス)、パーソナライズorカスタマイズです。
顧客、自分の意見に耳を傾け、具体的に希望やニーズを聞き取ってくれる「自分だけ」という特別感を感じることができるブランドに引き寄せられます、事例に上げた多くの企業はSNSを利用して顧客とのコミュニケーションを図っており、また、様々な手法で個人の趣向も汲み取りパーソナライズも行い、メッセージ、オファー、エクスペリエンスを提供しています。
サブスク(サブスクリプション)を検討している企業は多いと思いますが、毎月商品を届けるたびに顧客の意見を蓄積し、パーソナライズに磨きをかけるということが今後不可欠な要素になっていくでしょう。