D2Cブランドにとってのビューティ&スキンケアコスメティックス(化粧品)のデザイン企画方法



D2C商品コンセプトが決まると、デザイン依頼に向けてデザイン制作会社のパートナーの選定に入るフェーズになります。
知名度や実績だけを見てデザイン制作会社やデザイナーを選定するのではなく、パッケージデザインする上では、薬機法などの関連法規を把握しているかどうかも確認してください。

今回は、パッケージデザインをデザイン制作会社に依頼する際のポイントについて考察します。


デザイン制作会社の選定のポイント


デザイン制作会社の選び方をポイントについて考察します。。

(1)デザインテイストや実績の確認


D2C商品として、顧客に提供したいと考える商品コンセプトを表現してくれるテイストとデザイナーの過去デザインポートフォリオを確認してください。表現したいデザインアウトプットとの相性を見極めましょう。ほとんどのデザイン制作会社・デザイナーがホームページを持っていますので、実際に確認してデザインテイストの表現方法の方向性を把握することは必須条件です。デザイン制作会社には、複数のデザイナーが所属していますので、誰が担当かも確認することは必須です。一方で、提案時にクオリティーが著しく低下していると感じた場合は、依頼キャンセルをしてください。また事前に何処までが提案ベースでパートナーとしての営業活動で費用は何処からいくら発生するかもしっかりと確認してください。世の中に無償はあっても、無料はありません、パートナーとしての知恵と知識と経験とスキルを活用したいのであれば、しっかりと対価は確認して報酬として支払いは必要です。


ビューティ&スキンケアコスメティックスや、サプリメントのデザイン制作実績がある場合は、薬機法などの関連法規についてある程度把握していることになりますので本格的にデザインを依頼するかどうか検討して問題ありません。

薬機法に関する知識がないデザイン制作会社に依頼したからと言って、依頼者側のD2C事業者が法的に無責任になるわけではありません。表示・表記内容に不備・不足が無いかの検閲・校正・校了責任はD2C事業者になります。

禁止表現や適切な文字サイズでない場合は販売後に訂正ラベルを貼ったり、商品回収したりしなければいけなかったりになります。(制作しなおした方がベターですが)
依頼する範囲も合わせて決定することが必要です。


・コピーライティング
・法定表記事項の記載内容ライティングと、法的チェック
・ロゴ(文字だけなのか、アイコンもなのか)
容器・化粧箱・外装箱の選定までお願いするのか?
 数量や素材などもお任せするのか?
同梱物までもお願いするのか?
ショップサイトデザインや、ブランドサイトもお願いするのか?
CI(コーポレート・アイデンティティの略)
「企業の特性を、統一されたビジュアルやメッセージで内外に発信し、共有してもらうことで、企業的価値を高めること」
VI(ビジュアル・アイデンティティの略)
 CIの構成要素の一つで、企業の視覚的な展開を統一させること
BI(ブランド・アイデンティティの略)
 自社を、あるいは自社が提供する製品やサービスを「顧客にどう思われたいか」を明確にすること(一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会:定義)


のどこまでを依頼するのか?


D2C事業者としては、「もっと顧客に認知してもらい、共感してもらい、売れるブランドにしたい」と思い、悩み続けるものです。そんな時には、商品コンセプトや、マーケティングデータを振り返りながら、ロゴのデザインに留まらず、ブランドとしての在り方についても提案していただけるような、パートナーが心強いのはご理解頂けると思います。



(2)コミュニケーション作業環境を確認する

候補となるデザイン制作会社をピックアップ出来たら個別のコンタクトになります。、

メール(問い合わせフォーム)でリクエストしてみてください。
レスポンス・対応内容などを確認するとともに求めるデザインクのオリティーを持ち合わせているのか判断してみてください。。
この際に、デザイン著作権権利や2次利用などはどうなるかについても、見落としがちですが確認しておくとは必須です。

次には、実際に打ち合わせ・Mtgの機会となりますが。パッケージ(容器)のデザインの、主なカウンターパートナーはディレクターやデザイナーです。対面する回数は初回打ち合わせを含んでも、数回くらいです。

多くの場合は、対面ではなくビジネスチャットやメール、電話などでやりとりすることになります。こちらの希望を理解してくれる、ヒアリング・レビューしてくれるパートナーであるかなどのコミュニケーション能力を確認してください。、難しいと感じた場合は、遠慮なく担当、会社を変更してください。
ローンチスケジュールを確認し期日までに進められるかどうか、納期を確認もとても重要です。。進行途中にスケジュールよりも遅れてしまう可能性がほとんどです。スケジュールは1か月~数か月は余裕を持たせておいてください。


(3)提案数や費用などを確認する

デザイン制作会社の多くは、1回につき数パターンくらい提案して頂けます更には、提案されたデザインに追加修正を加える場合も、対応してもらえる回数や修正の度合いによって費用が細かく決められていますので確認してください。
よくあるパターンとして、「このようなデザインと既存の他ブランドのデザインを複数提示して、同じテイストコンセプトで提示されたものを、これ気に入らないから、こちらのデザインパターンでと、コロコロ変えるパターンです。」

(4)数社に依頼するかどうか?

デザイン制作会社へ見積依頼になりますが、1社ではなく数社に見積依頼をすることになりますが、見積項目は各社まちまちなので適切費用かは、提示された項目でどのような意味があるのかも確認して、納得してください。

重要なのは、費用だけで依頼するかどうかを決めるべきではありません。成果物のクオリティーと提案金額のバランスがポイントです。
例えば、


・容器選定は依頼者側実施
・化粧箱は制作しない。
・4種類(SKU)シリーズデザインを依頼します。
・基本デザイン
・展開デザイン


などで25万円~となります。

デザインにこだわり特殊印刷や特注の化粧箱などを展開するとなった場合は費用が別途発生することは当然です。


法定表記について、忘れてはいけない重要なポイント


商品化に伴うパッケージ(容器)のデザインで重要な点で、裏面で表記すべき法定表記もデザインの一部ということです。


成果物としての容器・化粧箱・外装箱のどの部分に展開するかのクオリティーもここで決まってきます。


ガイドラインは適宜修正されますので最新の情報を確認ください。

各種資料・ガイドライン | 日本化粧品工業連合会

https://www.jcia.org/user/business/guideline/
https://bit.ly/3wpWVwO


化粧品等の適正広告ガイドライン | 日本化粧品工業連合会
https://www.jcia.org/user/business/advertising/
https://bit.ly/3bPDGoF





参考情報

化粧品の表示に関する公正競争規約第4条

化粧品の直接の容器又は直接の被包(直接の容器又は直接の被包に表示された事項が、外部の容器又は被包を透かして容易に見ることができない場合は、当該外部の容器又は外部の被包を含む。)に次に掲げる事項を化粧品の表示に関する公正競争規約施行規則に定めるところにより、邦文で外部から見やすい場所に、明りょうに表示しなければならない。

1.種類別名称
一般消費者が製品を選択する際の基準となる名称
カテゴリーになります。

種類別名称は「化粧品の表示に関する公正競争規約施行規則 別表1」に定められている名称を用いる必要があります。

2.販売名
製造販売する商品毎に販売名を付けて、化粧品製造販売届を各都道府県の薬務課に届けます。

他社の特許・実用新案、意匠、商標については、必ず検索チェックしてください。

販売名に用いることの出来ない例(一部)

・既存の医薬品や医薬部外品と同一の名称
・虚偽・誇大または誤解を招く名称
・配合されている成分のうち、特定の成分の名称
・他社が商標を有している名称
・ローマ字のみの名称
・アルファベット、数字、記号等が過半数の名称
・剤型と異なる名称
・化粧品の表示に関する公正競争規約に抵触するもの
・医薬品又は医薬部外品とまぎらわしい名称

3.製造販売業者の氏名及び名称及び住所
製造販売元は、製造販売業の法的資格・許可を受けていることになります。ので
製品の全管理責任を負う企業として

・名称⇒登記された法人の名称
・住所⇒総括製造販売責任者がその業務を行う事務所の所在地

の表示記載が義務付けられています。
下記についてもしっかりと判別・理解してください。
・製造販売元: 製造元を管理する。製品の全管理責任を負う。
(D2CでOEM・ファブレスでもこちらを選択されるようです。)
・製造元: 製品を製造する
・発売元: 製品を販売する

4.内容量
内容量は中身(バルク)の量を重量「g」や容量「mL」、個数「個・袋・本など」等で表したものです。
※容器又は包装材料を含まない正味の量を表示することになります。
・粘度が低いもの(例:液状)は「mL」で表すのが目安になります。
・粘度の高いもの(例:ドロドロ、ジェル状、クリーム状)は「g」
で表します。
内容量の記載の文字の大きさは定められていません。

5.製造番号又は製造記号
ロット(当該製品が、いつ作られたのかを特定するためにつけられた番号)
の区別がつけられるような番号や記号。
問い合わせがあった際に、正確にトラッキングできるようにする必要があります。
コマースシステム・WMS・基幹システムのどのシステムで管理で実施するかの業務デザインは必要です。

例:サプリメント・賞味期限/製造番号 サンプル



6.厚生労働大臣が定める化粧品については、その使用の期限

薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律:略称:医薬品医療機器等法)で使用期限の表示については、適切な保存条件の下で製造・輸入後3年を超えて性状及び品質が安定な化粧品については、使用期限や製造日の表示義務はないとされています。

【法的対象品目】
①アスコルビン酸、そのエステル若しくはそれらの塩類を含有する化粧品
②酵素を含有する化粧品
③製造/輸入後、適切な保存条件下で3年以内に性状・品質が変化する恐れのある化粧品


7.厚生労働大臣の指定する成分
化粧品を製造、販売するためには、消費者がアレルギー等の皮膚障害を起こすおそれのある製品の使用を避け、さらに商品選択をより容易にするため、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に基づき全成分を表示しなければいけません。

表示に使用する成分の名称は、
日本化粧品工業連合会作成の「化粧品の成分表示名称リスト」に準拠となります。

①成分の名称
邦文名で記載します。
②記載順序
製品における配合量の多い順に記載してください。
※「1%以下の成分」と「着色剤」については、順不同に記載しても良いとされています。
③キャリーオーバー成分
キャリーオーバーの成分は表示しなくてもいいという特例です。
※キャリーオーバー成分とは配合成分に付随する成分(不純物を含む)や、エキスを抽出する際に使用されたり原料を安定させる目的で配合されている極少量しか含まれていない成分のことです。
④混合原料(プレミックス原料)
混合されている成分毎に記載します。
⑤抽出物
抽出された物質と抽出溶媒又は希釈溶媒に分けて記載します。
⑥香料
着香剤として使用する成分名は「香料」と記載しても可
※香料は多成分からできている混合物ですが、これを一つの成分としてみなします。
⑦シリーズ製品(着色剤)
シリーズ製品とは着色剤や香料のみが異なる色違いや香り違いの製品をシリーズ製品と言います。
そのようなシリーズ製品においては「+/-」の記号の後に当該当シリーズ製品に配合されている全ての着色剤を表示しても良いです。

●記載の省略
成分の名称が、以下のいずれかに記載されている化粧品は、直接の容器又は直接の被包への当該事項の記載を省略できます。

①外部の容器又は外部の被包
 ※デザインポイントです。いろいろなヒント・アイディアが生まれます。
②直接の容器等に固着したタッグ又はディスプレイカード
③内容量が50g又は50mL以下の化粧品、及び上記①と②に掲げるもののいずれをも有しない小容器の見本品に添付する文書
④外部の容器等を有する化粧品のうち、内容量が10g又は10mL以下の直接の容器等に収められた化粧品にあっては、外部の容器等に添付する文書、又は直接の容器等に添付する文書及びディスプレイカード。

8.原産国名
原料ではありせんのでご留意をください。

9.公正競争規約施行規則で定める化粧品については、その使用上又は保管上の注意
製品カテゴリーや配合成分に応じて、必要な記載項目が細かく定められています。
【ご注意】
【ご使用上の注意】
【保管上の注意】
 になります。

●ご使用方法(用法・用量)とは
ご使用方法の記載は、適切な使用方法や使用量を顧客にお伝えするのが目的ですでの容器での展開については必須ではありません。

●ご使用上の注意とは
危険を回避し、安全に製品を使用していただくための表示です。
【厚生労働省の通知によるもの】
【公正競争規約等で定められたもの】
【各業界の自主基準によるもの】
など様々なものがあります。
配合成分や製品区分に応じて、必要な記載事項が細かく定められており、記載の際は注意が必要です。
「製品での事故の責任は作った業者が負うべき」というPL法に対応するための注意喚起です。

●注意事項
●配合成分等に応じた注意表示
●製品区分等に応じた注意表示
などがあります。


10.問い合わせ先
顧客(一般消費者)からお問い合わせがあった場合、正確且つ速やかに応答できる連絡先です。
※お問い合わせ先が製造販売元と同一の場合は、製造販売元の名称・住所に続いてお問い合わせ先を記載します。
※製造販売元がお問い合わせ窓口を設けていない場合は、別途お問い合わせ窓口を設けている発売元などの名称と共にお問い合わせ先を記載します。

11.その他
リサイクル表示

●リサイクル表示が必要な材質
・プラスチック製容器包装
プラマーク(プラスチック容器包装リサイクル推進協議会)
 手数料:3,000円
・紙製容器包装
紙マーク(紙製容器包装リサイクル推進協議会)
 手数料:3,000円
印刷・ラベル: 上下6mm以上(文字は6ポイント以上)
刻印・エンボス: 上下8mm以上(文字は8ポイント以上)
文字より、マークの方が便利ですね。

●リサイクル表示が不要な材質
ガラス、金属など容器包装
ダンボール製容器包装

●対象外となるもの
配送するための輸送用の包装(記載しているのも多くなりましたね。)
試供品等のいわゆるサンプルと呼ばれるもの
中身が入っていない空容器


12.全体としての注意事項
●文字の大きさ
文字の大きさの規定があるのは
【販売名】
【種類別名称】
【原産国】
の3項目になります。
7ポイント以上で記載してください。
表示が困難な場合は4.5ポイント以上、小型容器(30gまたは30mL以下)は規定はありません。

その他記載の文字の大きさは定められていなく読める文字の大きさで記載すれば良いです。

などがあります。
基本、最新の情報を確認して法定を遵守ください。
〇〇無添加とか、未使用とかの表記もできなくなりますし、独自の認証・基準の記載をどうするか。(例:動物実験をしていないなどの表記)もあります。
D2Cとしての顔でもありますので、充分すぎるほどの検討をしてください。
デザインは永遠に同じわけでもありません。


付録:デザインアンケートテスト
ここからは、化粧品ではありませんが、サプリメントの法定裏面パッケージデザインを3つほどご提示します。
デザインでどれくらいイメージが変わるものか、参考にしてみてください。
いずれも、法規に準じてのデザインになります。