
物流会社で20年経験しD2C EC スタートアップから中規模、大規模のeコマース事業者へフルフィルメントサービスの提供や物流の見直し・改善、スピード配送、複数拠点展開を設計して提唱している。 事業者様の売上貢献するために 「購買体験」 「リピート施策」 「Unboxing」 やOMO対応での「オムニチャネル」 「返品交換物流」 を提案し、事業者と常に伴走して最新の物流設計を試みる。

「通販で商品を買いたいけど、どのサイトを使えばいいの?」
「Amazonや楽天市場以外にも便利な通販モールってあるのかな?」
「ECモールって聞くけど、具体的にどのようなメリットがあるんだろう?」
さまざまな店舗が集まる「ECモール」は、商品を比較検討したり、お得な情報を見つけたりするのに便利です。しかし、ECモールには種類があり、それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。
本記事では、通販に便利なECモールの基本的な情報から、利用するメリット・デメリット、そして代表的な大手3つのECモール(Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング)の特徴まで、わかりやすく解説します。
本記事を読めば、あなたに合ったECモールの選び方がわかり、より快適なオンラインショッピングを楽しめるようになるでしょう。
また、通販事業を運営していて物流にお困りの場合は、「発送代行365」の利用もおすすめです。物流に関する課題解決に役立つので、ぜひご検討ください。通販に便利なECモールとは?
ECモールとは、複数の通販事業者のオンライン店舗が一箇所に集まっている、インターネット上の大きなショッピングセンターのようなWebサイトです。Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどが代表例で、多くの利用者が訪れます。
インターネット上で商品やサービスを売買する行為をEC(電子商取引)と呼びますが、ECモールは主要なプラットフォームの一つです。
ECモールはすでに高い知名度と集客力を持っているため、出店する事業者にとっては、自社サイトを立ち上げるよりも効率的に顧客を獲得できる可能性があります。特に通販ビジネスを始めたばかりの事業者にとって、有力な販売チャネルです。
ただし、モールごとに得意な商品ジャンルや主な利用者層が異なるため、自社の商品やターゲットに合わせて適切なモールを選ぶことが重要です。
通販に便利なECモールの2つの種類
ECモールは、出店・出品の形式によって、主に「テナント型」と「マーケットプレイス型」の2種類に分けられます。それぞれ特徴が異なるため、どちらが自社の目的に合っているかを知ることが大切です。
- テナント型: モール上に「出店」する形式
- マーケットプレイス型: モール上に商品を「出品」する形式
それぞれのタイプを詳しく見ていきましょう。
テナント型:モール上に「出店」する形式
テナント型ECモールは、例えるなら現実のショッピングモールに自分のお店を出すような形式です。楽天市場やYahoo!ショッピングが当てはまります。事業者はモール内に自社専用の店舗ページを作り、商品を販売します。
テナント型の利点は、店舗のデザインやレイアウトの自由度が高いことです。マーケットプレイス型と比べ、ブランドイメージやお店の個性を表現しやすく、顧客にブランドの世界観を伝えたい場合に有効です。独自のブランド力を育てたい事業者に向いています。
一方で、多くの場合、初期費用や月額の出店料などの固定費が発生します。商品が売れなくても費用がかかる点は注意が必要です。また、店舗ページの作成・更新や販売促進活動など、運営にかかる手間も多くなります。
マーケットプレイス型:モール上に商品を「出品」する形式
マーケットプレイス型ECモールは、大きなフリーマーケットに商品を並べるイメージに近い形式です。事業者は、モールが提供する共通のプラットフォームに商品情報を登録して販売します。代表的な例はAmazonで、個別の店舗ページを持つのではなく、商品単位で出品する形です。
マーケットプレイス型のメリットは、サイト構築や運営の手間が少ないことです。商品登録など簡単な作業で販売を開始でき、専門知識が少なくても参入しやすいでしょう。また、初期費用や月額費用が無料か低額で、売れた分だけ手数料を支払う料金体系が多く、運営コストを抑えやすい傾向にあります。
ただし、プラットフォームの仕様に従うため、デザインの自由度は低いです。ブランドイメージを強く打ち出したり、他社との差別化を図ったりするのは難しいでしょう。ブランディングを重視する事業者には、おすすめできません。
ECモールを利用する4つのメリット
ECモールの活用は、これから通販を始める事業者にとって、多くのメリットがあります。主なメリットは以下の4つです。
- 低コストで通販を始められる
- 既存のブランド力を活用できる
- 大手ECモールには高い集客力がある
- 広告・物流サービスを利用できる
メリットを理解し、ECモール出店の検討材料にしましょう。
低コストで通販を始められる
ECモールを利用する大きな利点の一つは、少ない初期投資でオンライン通販を開始できる点です。自社でECサイトをゼロから作る場合、サイトのデザイン、開発やサーバー設定、決済システム導入などに多くの費用と時間が必要です。
しかし、ECモールならすでに完成されたプラットフォームを利用するため、サイト構築費用を大幅に削減できます。初期費用が無料または低価格に設定されているモールも多く、月額利用料や売上に応じた手数料を支払うことで、比較的すぐに通販を始められます。
サイト管理の手間も少ないため、資金や人員が限られている事業者にとって、参入しやすい選択肢です。
既存のブランド力を活用できる
自社ECサイトを立ち上げた直後は、サイトの知名度が低く、消費者からの信頼を獲得するのに時間がかかります。
一方で、Amazonや楽天市場のような大手ECモールはすでに多くの人に知られ、高いブランドイメージと信頼が確立されています。モールに出店すると事業者はブランド力を借りることができ「有名なモールのお店なら安心」と消費者が感じやすくなります。
また大手ECモールの強みは、セキュリティ対策にも力を入れている点です。個人情報保護などがしっかりしているため、消費者は安心して買い物ができます。事業者側も、自社で高度なセキュリティを維持する負担を軽減できます。
大手ECモールには高い集客力がある
楽天市場やAmazonなどの大手ECモールは、多くの利用者を抱えているのが特徴です。何か商品を探す際、ほとんどの人がまず最初にチェックします。
自社ECサイトの場合、検索エンジン対策(SEO)やWeb広告などで地道に集客活動を行う必要がありますが、専門知識や費用、時間がかかります。
一方、大手ECモールに出店すれば、モール自体の集客力を利用できるため、通販を始めたばかりでも多くの潜在顧客に商品を見てもらえるチャンスがあります。集客にかかるコストや労力を抑え、商品開発や顧客サービスに注力しやすくなるでしょう。
広告・物流サービスを利用できる
多くのECモールでは、出店者向けに販売促進や業務効率化のための広告・物流サービスを提供しています。
モール内の広告掲載は、より多くのユーザーに自社商品を知ってもらう機会を増やせます。また、Amazonの「FBA」のような物流代行サービスがあり、在庫管理や梱包・発送など手間のかかる作業をモール側に任せたい場合に便利です。
広告や物流サービスを活用すると、通販事業者は販促活動を強化したり、物流業務の負担を軽減したりできます。特に通販のノウハウが少ない事業者や、物流に課題を抱える事業者にとって、大きな助けとなるでしょう。
ECモールを利用する2つのデメリット
多くのメリットがあるECモールですが、利用する上で注意すべきデメリットが2つ存在します。
- ランニングコストが高くなりやすい
- カスタマイズ性が低くブランディングに向いていない
ECモールの利用する際は、デメリットを理解した上で検討しましょう。
ランニングコストが高くなりやすい
ECモールを利用する際は、継続的に発生する費用に注意が必要です。
独自ECサイトの場合、初期投資は大きいものの、サイト完成後の維持費は比較的安価な場合があります。一方でECモールでは、売上が増えると販売手数料の負担も増えるため、長期的に見ると独自ECサイトより総コストが高くなる可能性があります。特に利益率の低い商品を扱う場合、手数料が収益を圧迫しないか慎重な検討が必要です。長期的なコストを試算し、自社のビジネスモデルに合っているか見極めましょう。
カスタマイズ性が低くブランディングに向いていない
ECモールでは、基本的にモールが提供するフォーマット内で店舗ページを作成したり商品を出品したりするため、デザインや機能の自由度が限られます。他店との差別化が難しいため、ブランドの独自性を強く打ち出しにくい側面があります。
商品の世界観やブランドイメージを重視したい事業者にとっては、物足りなさを感じるかもしれません。
また、消費者側は「〇〇モールで買った」印象が強く残りやすいため、事業者自身のブランド名を覚えてもらいにくいです。自社ブランドの価値向上を最優先するなら、独自ECサイトも検討すべきでしょう。
ECモールに出店する際の費用相場
ECモール利用の際に気になる費用に関して、大手3社(楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング)の相場をまとめました。
ECモール |
初期費用 |
月額料金 |
販売手数料 |
楽天市場 |
60,000円 |
25,000円~130,000円(税抜)※プランによる |
2.0%~7.0% ※プラン・ジャンルによる |
Amazon |
無料 |
4,900円(税抜) ※大口出品 |
5%~15% ※カテゴリによる(一部例外あり) |
Yahoo!ショッピング |
無料 |
無料 |
無料 |
参考: プラン・費用について|楽天市場
参考: 出品にかかる費用|Amazon
参考: 料金・費用について|Yahoo!ショッピング
料金体系はモールによってさまざまです。初期費用を抑えたいならYahoo!ショッピング、集客力やサポートを重視するなら楽天市場やAmazonなどの選択肢があります。予算や戦略に合わせて最適なモールを選びましょう。
通販におすすめの大手ECモール3社とそれぞれの特徴
数あるECモールの中でも、特に代表的な「楽天市場」「Amazon」「Yahoo!ショッピング」の3社に関して、それぞれの特徴を解説します。
- 楽天市場|カスタマイズ性が高いテナント型ECモール
- Amazon|小規模から出品できるマーケットプレイス型ECモール
- Yahoo!ショッピング|コストを抑えられるテナント型ECモール
ECサイトの違いを知ることで、自社に合ったモール選びのヒントが見つかるはずです。
次の記事では、各ECサイトを出品者視点で比較しています。相性がいいサイトを見つけるヒントになるので、ぜひ参考にしてください。
Amazon・楽天・ヤフーを7つの出品者視点で徹底比較【購入者視点の解説もあり】
楽天市場|カスタマイズ性が高いテナント型ECモール
楽天市場は、国内最大級のテナント型ECモールです。出店者はモール内に自社店舗ページを構築でき、他の大手モールに比べてデザインの自由度が高いのが特徴です。
ブランドイメージをしっかり伝えたい事業者に向いています。お買い物で使える楽天ポイントが強力な集客基盤を作っているのも魅力です。
ただし、出店には初期費用や月額費用がかかり、他のモールより高めの設定です。出店審査も比較的厳格といわれます。ある程度の資金力と事業計画が必要になるでしょう。
サポート体制は充実していますが、コストがかかる点は理解しておく必要があります。
Amazon|小規模から出品できるマーケットプレイス型ECモール
Amazonは世界的に有名なマーケットプレイス型ECモールです。事業者はAmazonのプラットフォームに商品情報を登録して出品します。初期費用は無料で、月額4,900円(税抜)の大口出品プランで比較的手軽に販売を始められます。小規模事業者でも参入しやすいのが利点です。
最大の強みは、物流代行サービス「FBA」を提供していることです。商品の保管から発送、一部顧客対応までAmazonが代行するため、事業者は物流業務の負担を大幅に軽減できます。
一方で、商品ページのカスタマイズ性は低く、デザインでの差別化は困難です。ブランドイメージより商品力や価格で勝負したい事業者に向いています。
Yahoo!ショッピング|コストを抑えられるテナント型ECモール
Yahoo!ショッピングは、初期費用・月額利用料・販売手数料が無料のテナント型ECモールです。コストを最小限に抑えて通販を始めたい事業者にとって魅力的です。PayPayとの連携も強く、ユーザーへの訴求力があります。
テナント型なので、ある程度の店舗ページカスタマイズも可能です。
ただし出店ハードルが低い分、モール内の競争はとても激しいです。多数のライバルの中から選ばれるためには、価格設定や品揃え、販促活動などのマーケティング戦略が不可欠です。
集客・販促の努力なしでは埋もれてしまう可能性が高いでしょう。
大手ECモールそれぞれはどのような事業者におすすめ?
大手3モールに適した事業者は、次の通りです。
楽天市場 |
● ある程度の初期費用・月額費用を許容でき、高い集客力・信頼性を活用したい ● 店舗デザインにこだわり、ブランドイメージを構築したい |
Amazon |
● 小規模で通販を始めたい ● 物流業務を効率化したい(FBA利用) ● ブランドイメージより商品力や価格で勝負したい |
Yahoo!ショッピング |
● 初期費用・月額費用を極力抑えたい ● PayPayユーザー層にアプローチしたい ● 自社で集客・販促を行うノウハウがあり、競争に対応できる |
自社の事業規模、商品、ブランド戦略、予算、マーケティング力などを総合的に考え、最適なECモールを選びましょう。
通販の物流代行サービスなら「発送代行365」がおすすめ!
ECモールは複数の通販店舗が集まる便利なプラットフォームですが、どのモールを選んでも、商品の受注から発送までの物流業務は必ず発生します。
もし在庫管理や発送作業に課題を感じているなら、物流業務を専門業者に委託する「物流代行サービス」の活用を検討しましょう。
「発送代行365」は、通販事業者向けの物流代行サービスです。商品の保管、ピッキング、梱包、発送、返品対応まで一連の業務を代行します。物流をアウトソーシングすると、事業者は商品開発やマーケティングなど本来注力すべき業務に集中でき、効率化とコスト削減につながります。
ECモール出店とあわせて、物流体制の見直しも検討したい場合は、ぜひご相談ください。


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発送代行に関しての基礎知識が全てわかる徹底ガイドです。発送代行サービスを検討されているEC事業者様は是非ご覧下さい。

監修者
株式会社富士ロジテックホールディングス
西間木 智 / 通販営業部 部長
物流会社で20年経験しD2C EC スタートアップから中規模、大規模のeコマース事業者へフルフィルメントサービスの提供や物流の見直し・改善、スピード配送、複数拠点展開を設計して提唱している。 事業者様の売上貢献するために 「購買体験」 「リピート施策」 「Unboxing」 やOMO対応での「オムニチャネル」 「返品交換物流」 を提案し、事業者と常に伴走して最新の物流設計を試みる。
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