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注目のライブコマースはECサイトの強い味方に!

D2C ビジネスモデル 成長ブランドケーススタディー

【D2C eコマース に関するマーケティング運用Tips・研究シリーズ】


Written by 太田 枝里子

今、注目を集めているライブコマース。発祥の地である中国では急成長しており、インターネット利用者の半数以上が活用しているといわれています。

近年の外出自粛により、日本でもオンラインショッピングを利用する人が増加しました。
「自宅で楽しめる」ライブ配信動画や音声配信を視聴するようになった人も多いのではないでしょうか。

ライブコマースはライブ配信とネットショッピングをかけ合わせた新しい販売方法です。
今後は5Gの普及も進み、映像がより鮮明になるとされています。
5Gが後ろ盾となり、ライブコマースは一層人気が高まりそうですね。

今回はライブコマースの仕組みやメリット、種類を紹介します。

ライブコマースとは

ライブコマースとは、ライブ配信を通じてリアルタイムで商品を購入する仕組みを指します。「配信者がライブ動画の中で商品を紹介し、視聴者に購入してもらう」販売方法ですね。

配信は、自社のECサイトやSNSアカウントからおこないます。
視聴者側は、気になる点をリアルタイムで質問することができ、納得したうえで商品を買えます。

商品の使用感や雰囲気など、テキストだけでは伝わりにくい情報がライブ動画をとおして得られるので、通常のECに比べて購入率も高い傾向にあるようです。

今後もライブコマースは勢いを増していくのではないでしょうか。

ライブコマースのメリット

ライブコマースを活用するメリットは次のとおりです。
リアルタイムで顧客とコミュニケーションが図れる
ライブ配信そのものが注目されている
商品イメージがつかみやすい

リアルタイムで顧客とコミュニケーションが図れる

ライブコマース最大の特徴でありメリットなのが、リアルタイムでコミュニケーションを図れることです。

視聴者から寄せられた質問やコメントを、その場で読みあげて返答できるのは、ライブ配信ならでは。商品の詳細な情報から、使用感、雰囲気、返品ルールまで、視聴者が感じた質問を配信者が答えることで、商品に対する不安が解消されます。

ECサイト特有の「実物を見られないから不安」「商品が自分に合うのかわからない」という不安を払拭できる点は、ライブコマースの大きなメリットです。

また「開発者や生産者などの作り手が配信すると、熱い思いや商品制作に至ったストーリーなどを聞くこともできるので、魅力が伝わりやすい」という声も上がっています。

ライブ配信そのものが注目されている

ライブ配信そのものが注目されている背景も関係しています。

近年は、「ステイホーム」の影響から、自宅でできるもの・楽しめることに需要が高まってきています。そのため、ライブコマースをはじめ、音声配信や動画配信、ライブ動画やネットショップなど、さまざまなオンラインプラットフォームが展開されています。

宅配においても、デリバリーやテイクアウトサービスが登場し、ネット予約を利用する人が増えてきました。利便性が高いECでの商品購入の動きは、今後も続いていくでしょう。

ライブコマースは、その中の「ライブ配信」と「ネットショップ」をかけ合わせたものであり、期待を集めています。


商品イメージがつかみやすい

商品イメージがつかみやすい点も、大きな魅力です。

ライブコマースでは、写真や文章だけでは伝わりにくい商品の情報を伝えることができます。たとえば、洋服を着用した際のサイズ感や着心地など、どうしても伝わりづらい部分を配信者をとおして伝えることが可能です。

視聴者にとっても袖や丈の長さ、雰囲気などを映像から確認できるのは、助かります。
「シルエットはこんな感じになるんだ」「使いまわしやすそう」とイメージがつきやすくなりますね。

またライブコマースでは、「配信者=販売者」とは限りません。インフルエンサーやアイドル、芸能人といった有名な人を起用しているところもあります。

影響力のある人を起用することで、その人のコアなファンやフォロワーなどに、自社のブランドを知ってもらう機会にもなります。

ライブコマースのデメリット

通常のECサイトに比べて購入率が高い傾向にあるライブコマースですが、注意すべき点もあるので紹介します。
配信者によって信用度が下がる可能性がある
集客をする必要がある

配信者によって信用度が下がる可能性がある

配信者によって信用度が下がる可能性があります。

たとえばライブ配信に不慣れな人がおこなう場合、マイクが入らないトラブルが起きたり、うまく説明ができなかったりと、スムーズな配信がおこなえないことも考えられますね。
気にしない視聴者であれば問題ありませんが、なかには快く思わない人がいるかもしれません。

もうひとつ、インフルエンサーなどによる不用意な言動が原因でブランドのイメージに傷がついてしまうケースもあります。

ライブ配信は、いわば「生放送」なので、軽率な発言や態度も、そのまま流れてしまいます。視聴者側が、そのインフルエンサーの言動からマイナスなイメージや不信感を抱いてしまうと、起用したブランドへの不信感にもつながりかねません。

配信者としてインフルエンサーや芸能人などを起用する際は、慎重に選びましょう。

集客をする必要がある

ライブコマースの力を発揮するためには、集客は欠かせません。多くの視聴者を集めるために、メルマガ会員・LINEでのメール通知や、SNSのフォロワーへの告知などをおこないましょう。

ライブコマースを実施する時間や曜日もいろいろなパターンでしてみると、視聴者の分析にもなり、役立つかもしれませんね。

Live Commerce  Live Commerce

ライブコマースの種類

ライブコマースには、いくつか種類があります。「SaaS型」「ECモール型」「SNS型」にわけて解説します。

SaaS型

自社ECサイトやアプリにライブコマース機能を埋め込み、配信する方法です。自社サイトに訪れる顧客が一定数いる場合などには向いているでしょう。

ブランドがまだ確立されていない場合には、他の形態を利用し、ある程度集客できてから移行する方法もいいかもしれませんね。

ECモール型

集客力を重視するなら、ECモール型が適しています。ECモール型のライブコマースでは、購入画面へスムーズに移動することができ、集客力も高いです。

ただ、ECモール型のライブコマースを活用する際には、実際に商品をECモールに出店している必要があります。ブランドの世界観や方向性なども考慮しながら検討しましょう。

SNS型

SNSのライブ配信機能を使って配信する方法です。手軽にできるので始めやすいのが特徴です。SNSは、フォロワーへのアプローチやコミュニケーションツールとしても有効なので、実施しているブランドも多数あります。

手軽に始めたい、安価で始めたい、顧客と信頼関係を築いていきたい場合は、SNS型がおすすめです。

まとめ

ライブコマースとは、ライブ配信とネットショップが組み合わさった新しい販売方法であり、中国のみならず世界的に拡大してきています。

日本においては「知名度が高い」とはまだいえない状況ですが、今後も成長していくと予想されています。

ライブコマースに興味はあるものの一歩が踏み出せない際は、SNSのライブ配信をおこない、ライブ配信の感覚やフォロワーの反応などを見るところから始めてみてはいかがでしょうか。

編集部追記

アマゾンでもライブコマースが展開されています。
Watchしてみてください。

Amazon-Live.png

ライブコマースは中国でも爆発的な成長を遂げています。(むしろ、中国発祥かも)
TikTok中国版の抖音が展開するEC事業「抖音電商(Douyin EC)」は、初の海外チームとして、日本に越境ECの専門チームを設置しています。 

中国最大ショートムービープラットフォーム「抖音(Douyin)」のEC事業

アウトライン

Amazonや楽天市場などのECモールや、Shopifyなどの、SaaSシステムを利用した自社ドメインのオンラインショップは拡大傾向にあると言われています。
*TikTokが「ソーシャルコマース機能」を導入へ、Shopifyとの提携で

■ Shopifyアプリストアに公開された「TikTokチャンネルアプリ」

Eコマースやオムニチャネルは多様化する顧客の生活に適合わせて、いつでも、どこでも、購買体験ができることを目指したオムニチャネル化が進むとともに、サービス競争や差異化も大変になっています。

オムニチャネルサービスについてはこちら

TikTokは、中国のバイトダンス(字節跳動)で中国ではTikTokではなく抖音(Douyin)というブランドで展開しています。
中国のECマーケットでは
・アリババグループ
・京東(JD.com)
の2強に対し、地方都市をターゲットに急成長する
・拼多多(Pingduoduo)

ショート動画からEコマースに展開する
・抖音
のような新興勢力を交えて激戦を繰り広げています。

「興味EC」とは

TikTokと抖音は、世界で人気のソーシャルプラットフォームと成長しています。特にZ世代から爆発的な支持を得ています。(日本でもそうなのかは、どうも疑わしいです。)

「ショート動画がコンテンツマーケティングの重要媒体となり、ライブコマース市場が広まった流れが、Douyin ECの事業展開を後押している」とのこと

さらに、ライブコマースの特徴として
従来のEコマースプラットフォームは、検索して欲しいものを探がす。
『人が商品を探す』モデル

抖音電商は商品に興味を持ちそうなユーザーを探してお薦めします。
『商品が人を探す』モデル

と定義しています。「興味Eコマース」のマーケティングスキームで、ブランドの新規顧客の獲得を支援しているといいます。

中国版EC機能

Douyin(抖音)ではショートムービーやライブ配信から、直接、タオバオや天猫などの複数のECサイトへリンクすることが可能になっています。
Douyinアプリ内で決済まで完了できます。
また、投稿者やライブ配信者に一部売上が還元されるアフィリエイト機能があるため、有名なインフルエンサーは企業から直接案件を引き受けることもあります。
大手コスメブランドやアパレルブランド、食品企業も公式アカウントからライブ配信を通じてコマースを実施しています。

最初の海外拠点として日本を選択した理由は、

  • 日本の商品は中国の消費者に人気が高い
  • 越境ECにおいては国別マーケットシェアが最も高い
  • モノだけでなくカルチャーやコンテンツに対するニーズが非常に大きい
  • ショート動画をエントリーコンテンツにするDouyin ECとの親和性が高い

との理由だそうです。

Z世代に人気のあるショート動画を活用することで、

・商品販売にとどまらず、ブランドメッセージを伝えたえることができる。
・「共感」につなげることができる
との説明ですが。本当にローカライズしないで伝わるものでしょうか?
しっかりと、顧客を見据えての展開をする必要は、国内、海外、中国、USAに関わらず同じです。

この点については、別途、対談を予定していますのでご期待してお待ちください。

 Over The Borderが中国市場へ届ける日本ブランドの魅力。抖音(Douyin)の第3世代EC インタレストコマースとは

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