富士ロジテックHD
富士ロジテックHD

通販D2CEコマース事業者の EC物流代行・発送代行オムニチャネルコマースでの流通加工から店舗物流までを、一般社団法人 通販エキスパート協会認定スペシャリスト:「通販CXマネジメント」・「フルフィルメントCX」メンバーとスタッフがサポート致します。
全国11拠点のDC/FCから、先進RaaSマテハンロボットRFIDなどと、OMS・WMSとコマースシステムをAPIで連携して、物流・発送代行サービスを「スタートアップ特別限定プラン」から、100億円を超える事業者に最適な分散保管・分散出荷返品・交換サービスまでを一貫でデザインする「顧客購買後体験」によって、LTVの向上が実現できる「感動物流サービス」を提供中です。物流業界の最新トレンドを盛り込んだお役立ち資料も無料でご提供しています。

日本の物流危機にどう立ち向かうか

物流 配送・発送サービス

日本の物流が、危機を迎えていることをご存じでしょうか。

サプライチェーンが機能しなくなる可能性も危惧され、何らかの対策を取る必要があります。

今回はなぜ日本の物流が危機を迎えているのか、どのような対策が考えられるのかをご紹介します。

日本の物流の将来について考えるきっかけにしてください。

日本に迫る物流危機

日本では、今後以下のような状態になると予想されています。

  • 2030年に営業用トラックで輸送している荷物の約36%が届かない
  • バランスが崩れて需給ギャップが広がる

そのため「注文した商品が届かない」「届くのに時間がかかる」といった未来が予想されています。

(引用元:ロジスティクスコンセプト2030)

物流危機の原因

物流危機の原因は、需要側、供給側の双方に要因があります。

需要側

需要側の原因としては、オンラインショッピングの普及があります。オンラインショッピングはコロナ禍をきっかけに、大きく躍進をしました。

総務省の発表によれば、2020年3月に利用が拡大し、二人以上の世帯の50%以上が利用しています。

(引用元:総務省

さらに多品種小ロットの配送画像化傾向にあることも、需要の増加や配送するまでの工数を増やす要因といえるでしょう。

供給側

需要は増え続ける一方ですが、営業用貨物自動車の供給力は低下を続けています。低下の原因は、ドライバー不足といえます。

少子高齢化の進む日本では、ドライバーの急増は考えにくいものです。さらに低賃金や過酷な労働環境から、辞めてしまう人も多く、新しい人材が育ちにくくなっています。

また2024年には、ドライバーの時間外労働に年960時間の上限規制が設定される予定です。この問題は物流の「2024年問題」といわれ、多くの関係者を悩ませています。

2024年をきっかけに、ドライバーの労働環境が悪化し、人材不足が加速化する恐れもあります。

加えて環境意識の高まりも、業界の重荷になっています。脱炭素対策のためにトラックなどを電動化すれば、コストが掛かります。

中小企業の中には、営業用貨物自動車を買い換える余裕がなく、この機会に廃業といったケースもあるでしょう。

国内の運送事業者の多くが中小企業といわれているため、事態は深刻です。

供給を増やせなければ、需要と供給のバランスが崩れ、サプライチェーンを混乱させる可能性があります。

物流危機にどう立ち向かうか

物流機器に対して、様々な取り組みや検討がされています。

例えば

  • 商品を入れる箱を標準化する
  • 企業間で共同配送し、行きはA社、帰りはB社の荷物を運ぶなどトラックの空間を無駄にしない
  • ロボティクス技術による省人化
  • トラックの無人隊列走行
  • ドローン・自動配送ロボットの活用
  • デジタル技術の活用

などです。

現状ベテラン社員の勘によってオペレーションが成り立っている会社もあり、データや自動化は急務の課題といえます。

注目を集めるフィジカルインターネット

物流危機の対策の中でも、経産省と国土交通省が設けた研究会で、フィジカルインターネットという概念が提唱され注目を集めています。

フィジカルインターネットとは、AIやIoT技術を使い、効率的に最適ルートで運ぶ手法のことです。

もともとインターネット通信に使われている考え方を物流に応用したもので、2010年頃欧州で広まったとされています。

従来のインフラは、個人や企業の荷物を一カ所に集め、そこから一斉に運ぶ仕組みです。

AトラックにはA社の荷物しか乗せないため、空きがあると効率的とはいえませんでした。

しかしフィジカルインターネットでは、AトラックにA社だけでなく、B社やC社も乗せて運ぶという考え方です。

物流ニーズや倉庫、車両の空き情報を共有できるようにすれば、無駄がありません。

輸送ルートを複数の会社で共有することで、効率的な輸送ルートを選択できます。

さらに倉庫やトラック、容器を標準化したり、シェアしたりして、ドライバーの負担を減らす効果も期待できるでしょう。

引用元:フィジカルインターネット・ロードマップ について - 国土交通省

効率的な運搬は、温室効果ガス排出抑制に効果が期待できるほか、供給・需要の状況が分かることで災害時にも役立ちます。

効率化はもちろんのこと、サプライチェーンの柔軟さも期待できるでしょう。

最後に

日本の物流危機は間近に迫っており、何らかの対策が必要です。

数ある対応策の中でも、フィジカルインターネットは国を挙げての取り組みで注目が集まります。

フィジカルインターネットの取り組みや研究は進んでおり、サプライチェーンの維持に貢献してくれるでしょう。

この機会にフィジカルインターネットの実現について関心を高め、より柔軟な物流・発送代行・フルフィルメントを実現するにはどうすればいいか考えるきっかけにしてみてください。

 

 <関連記事>

荷主と物流会社のコンフリクト(衝突)

物流におけるサスティナブル

殿堂入り記事
発送代行完全ガイド

発送代行完全ガイド

発送代行に関しての基礎知識が全てわかる徹底ガイドです。発送代行サービスを検討されているEC事業者様は是非ご覧下さい。

株式会社富士ロジテックホールディングス

物流企業

株式会社富士ロジテックホールディングス

通販D2CEコマース事業者の EC物流代行・発送代行オムニチャネルコマースでの流通加工から店舗物流までを、一般社団法人 通販エキスパート協会認定スペシャリスト:「通販CXマネジメント」・「フルフィルメントCX」メンバーとスタッフがサポート致します。
全国11拠点のDC/FCから、先進RaaSマテハンロボットRFIDなどと、OMS・WMSとコマースシステムをAPIで連携して、物流・発送代行サービスを「スタートアップ特別限定プラン」から、100億円を超える事業者に最適な分散保管・分散出荷返品・交換サービスまでを一貫でデザインする「顧客購買後体験」によって、LTVの向上が実現できる「感動物流サービス」を提供中です。物流業界の最新トレンドを盛り込んだお役立ち資料も無料でご提供しています。

あなたはこちらのコラムにもご興味がおありかもしれません おすすめコラム

【最新】冷凍倉庫とは?種類や市場規模、課題から見る打ち手
【最新】冷凍倉庫とは?種類や市場規模、課題から見る打ち手
冷凍倉庫は、冷凍製品を保管する際に活用されています。食品を長期保存できるため、冷凍倉庫の需要は拡大する一方で、設備の老朽化やカーボンニュートラルの要請を受けて、課題を抱えています。 冷凍倉庫の利用を検討するにあたり、この課題感を知って...
続きを読んでみる
【2024年9月最新】楽天の最強配送とは?獲得条件と現状・対策法
【2024年9月最新】楽天の最強配送とは?獲得条件と現状・対策法
楽天市場の最強配送ラベルについては、仮称「配送認定ラベル」として以前から何度か規制緩和や調整が実施されてきました。そのため最強配送ラベルの認定制度について情報収集が追いつかず、具体的に何をすればよいのか分からないという方も多いのではな...
続きを読んでみる
化粧品物流の特徴とアウトソーシングする物流倉庫の選定ポイント
化粧品物流の特徴とアウトソーシングする物流倉庫の選定ポイント
化粧品物流は、品質管理や法律規制、マーケティング施策の観点などにおいて留意しなければならない点が多くあります。そのため、その他の品物を取り扱う場合と比較して、物流に専門的な知識を要します。 安全性と生産性を確保するために、化粧品物流の...
続きを読んでみる
通販とEC、何が違うの?クリアな理解のための基本解説
通販とEC、何が違うの?クリアな理解のための基本解説
通販とEC(電子商取引)が日常に浸透し、私たちの買い物の形は大きく変化しました。しかし、これら二つの言葉はしばしば混同されがちです。一体どのような違いがあるのでしょうか?この記事では、通販とECの基本的な違いから、それぞれのビジネスモ...
続きを読んでみる
冷蔵倉庫を利用する3つ方法と大手おすすめ5選
冷蔵倉庫を利用する3つ方法と大手おすすめ5選
共働き家庭の増加や、在宅ワークの増加により、手軽に調理できる冷凍食品の需要は拡大の一途をたどっています。冷蔵・冷凍が必要な商品を扱う企業が増えるなか、保管場所の確保が急務です。 本稿では、冷蔵倉庫の概要と、選び方、冷蔵倉庫を所有する大...
続きを読んでみる
物流コストとは?内訳と推移、削減への6つのアイデアを解説
物流コストとは?内訳と推移、削減への6つのアイデアを解説
物流コストの正確な把握は、適正化への第一歩です。サプライチェーン上の多くの工程で、物流コストが発生しているため、見落としなく算出するには、詳しい内訳を知っておくことが重要です。 当記事では、まず物流コストの内訳や分類を解説。そのうえで...
続きを読んでみる
EC物流とは?特徴や課題、おすすめの代行会社を10社徹底解説
EC物流とは?特徴や課題、おすすめの代行会社を10社徹底解説
ECサイトの運営にとって、EC物流は顧客満足度の向上や効率化、コスト削減などに欠かせない重要な要素です。 しかし、在庫管理や配送、返品処理などの課題が存在し、改善が求められます。本記事では、EC物流の改善ポイントや種類、物流代行サービ...
続きを読んでみる
通販物流(EC物流)とは?特徴や課題、改善方法を徹底解説
通販物流(EC物流)とは?特徴や課題、改善方法を徹底解説
「通販物流ってなに?」 「通販物流の問題点はどのようなものがある?」 上記のような疑問をお持ちの方がいるのでは無いでしょうか? 通販物流には、流通加工や返品・交換などの細かい作業が含まれます。 また通販物流の問題点としては下記が挙げら...
続きを読んでみる

タグ一覧

カテゴリー