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Babyscripts 妊婦向けヘルスケアスタートアップ フェムテック・フェムケア 探索シリーズ

FemCare フェムケア Femtech フェムテック

【FemTech FemCare 企業探索シリーズ】

Babyscripts 妊婦向けヘルスケアスタートアップ


Written by 植島 寛子


【FemeTech 企業シリーズ】

妊婦向けヘルスケアスタートアップを手掛けるBabyscriptsが、Privia Health社と提携する事になりました。この提携によって、Privia Health社の医師が全米各地で妊娠中および産後のケアが必要な女性に対して最先端のリモートケアが出来るようになりました。

BabyscriptsとPrivia Healthの提携

2社の提携の魅力は、いつでも産前産後のケアが受けられるようになったという点です。
Privia Health社の医師の産婦人科医は、Babyscriptsとの提携によりリモートでの産前産後のケアが可能になりました。医師らは、Babyscriptsの遠隔モニタリングソリューションを活用し、母親のメンタル状況、高血圧、子癇前症、妊娠糖尿病で異変が無いか見守っています。早期に問題を発見できれば、母子共に生存率があげられるでしょう。さらにBabyscriptsアプリを使っている産前産後の母親は、妊娠中に知っておきたい情報のコンテンツや診察予約のリマインダー、産科医が考える栄養や医療ガイドラインをチェックできます。母親はアプリを通じて妊娠や出産に関する正しい知識を身に付けられます。

Babyscriptsとは

Babyscriptsは、Anish Sebastian氏が2014年にワシントンを拠点にして共同で立ち上げた妊婦向けヘルスケアスタートアップ企業です。移民の息子であるAnish Sebastian氏は、人種や文化的背景が妊産婦の死亡率を左右することに心を痛めていました。コモンウェルス財団のデータによると、黒人女性の妊産婦死亡率は高く、白人女性の2.5倍、ヒスパニック系女性の3倍と報告されています。黒人女性の妊産婦が多い理由は、経済的な問題やデジタルや健康に関する知識が乏しいことが原因だと考えられます。
そもそも妊産婦死亡の6割は予防可能だと考えられています。Babyscriptsはどのようなバックボーンを持つ妊産婦であっても死亡率を0にしたいという理念を持っています。Babyscriptsは400万ドルにも及ぶ資金をし、Privia Health以外にもAmeriHealthCaritasDCやInova HealthSystemとPennMedicineと提携して、リモートで患者の要望に応える取り組みを加速しています。世界で最も有望民間デジタルヘルス企業のCBInsightsの年間ランキングである2020Digital Health150にも選ばれた実績で注目されています。

Privia Healthとは

Privia Healthは全米で医師を支えるサポートを行っている会社です。テクノロジー主導で医師のPrivia Health側にとっても、Babyscriptsとの提携により、リモートで妊婦のサポートを出来る環境が整えられました。リスクを早期に取り除くことで、コストの低減も期待されています。不要な医療費を削減し、より良い結果を達成することで医師の負担を軽減し、患者の健康と福祉を改善することを心掛けています。
アメリカが抱える問題
アメリカでは、80年代後半から妊娠関連の死亡者が増加傾向にあります。特に黒人女性妊産婦死亡率が高いことは、経済的な格差やデジタルデバイドの格差にあるのではないかと指摘する声もあります。
BabyscriptsとPrivia Healthの提携によって、経済的な格差やデジタルデバイドの格差が少なくなることが期待されています。
また新型コロナウイルスのパンデミックが発生してから、妊婦側もリモートでのサポートを求める声が増加しています。新規および妊娠中の患者の47%がデジタルでの連絡を期待しているというデータもあります。今後も医師と妊婦双方からの需要が増えると考えられるでしょう。

日本では

日本では、日本発のIoT胎児モニターを開発・販売するメロディ・インターナショナル株式会社と公益社団法人日本産婦人科医会が、在宅・遠隔胎児モニタリングの実証実験を始めています。
日本ではコロナ禍で外出を避けたい妊婦や里帰り出産のため2週間の自宅待機中の胎児の様子が心配という層からの需要が急増しています。さらに医師側も、産婦人科を専攻する医師の減少を解決する方法としてリモート診察が注目を集めています。今後過疎地や僻地で出産したいと考える女性の要望を叶えるためには、今後オンラインでのリモート診療も上手く取り入れないと難しいでしょう。
日本国内でも妊婦のオンライン診療にはすでに1998年頃からスタートしています。日本産科婦人科学会には、妊婦が緊急搬送される際最新の超小型胎児モニターを用いると緊到着時すでに病院に胎児のデータがリアルタイムに届いていて、スムーズに応対できたという事例も報告されています。モニターを妊婦の自宅へ郵送し、妊婦のスマホと医師PCを結んだことで、妊娠中に起こりやすい病気の早期発見に繋がったという事例も実際に出てきました。ただ、オンラインでのリモート診療にはコストがかかることや社会の無関心が普及の妨げになっています。今後日本国内でもBabyscriptsのような民間デジタルヘルス企業の活躍がさらに盛んになれば、リモートでの妊婦の診察も一般的になることが期待できるでしょう。

まとめ

今回は、Privia Healthの取り組みをご紹介してきました。女性のデジタルヘルス市場は成長が期待されていますが、まだ始まったばかりの分野です。
アメリカでのスムーズなオンライン診療のノウハウができれば、日本や諸外国にもノウハウが提供され、参考に出来る部分もあるかもしれません。
世界中で妊産婦の死亡率が減ることを願ってやみません。

 

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