富士ロジテックHD
富士ロジテックHD

通販D2CEコマース事業者の EC物流代行・発送代行オムニチャネルコマースでの流通加工から店舗物流までを、一般社団法人 通販エキスパート協会認定スペシャリスト:「通販CXマネジメント」・「フルフィルメントCX」メンバーとスタッフがサポート致します。
全国11拠点のDC/FCから、先進RaaSマテハンロボットRFIDなどと、OMS・WMSとコマースシステムをAPIで連携して、物流・発送代行サービスを「スタートアップ特別限定プラン」から、100億円を超える事業者に最適な分散保管・分散出荷返品・交換サービスまでを一貫でデザインする「顧客購買後体験」によって、LTVの向上が実現できる「感動物流サービス」を提供中です。物流業界の最新トレンドを盛り込んだお役立ち資料も無料でご提供しています。

子宮内膜症対策(痛みや不妊を引き起こす女性特有の病)Lyv社 フェムテック・フェムケア 探索シリーズ

FemCare フェムケア Femtech フェムテック



Written by 植島 寛子

【FemTech 企業シリーズ】

子宮内膜症は、痛みや不妊を引き起こす女性特有の病です。女性のライフスタイルが大きく変わった現代、子宮内膜症に悩む方も少なくありません。思春期から閉経期の間に該当する女性のうち、1割前後は子宮内膜症の疑いがあります。

そんな子宮内膜症に悩む女性を救うため、フランスの企業家Hélène Antier氏がメディアとアプリを立ち上げました。FemtechやFemcareに注目が集まる昨今。日本のフェムケアでも参考にしたいHélène Antier氏の取り組みをご紹介していきます。

フランスと子宮内膜症の問題

フランスでも、子宮内膜症の疑いがある女性は300万人いるといわれています。しかし、単に生理痛がひどいだけだと思い込み、子宮内膜症の診断や治療を受けないまま時間が過ぎていくケースが少なくありません。Hélène Antier氏自身も子宮内膜症だと気が付くのに時間がかかったそうです。

そして女性は妊娠を希望する段階で、子宮内膜症だったと気が付きます。子宮内膜症は、半数に不妊症を引き起こします。妊娠を希望する女性が、なかなか望みが叶わず辛い思いをすることも少なくありません。子宮内膜症の悩みは、閉経するまで続くこともあります。あまりの痛みから、日常生活に視聴を感じる女性もいるでしょう。

フランスでは、国家としても子宮内膜症に対する政策を取ろうとしています。フランスのオリビエ・ベラン保健大臣もTwitterで子宮内膜症は社会的な問題だと語っています。


Hélène Antier氏の取り組み

Hélène Antier氏は、このままではいけない、テクノロジーの力で子宮内膜症の症状の管理をしないといけないとLyvというモバイルアプリケーションを立ち上げました。

Hélène Antier氏は、まず#CeQueJaiDansLeVentreというタグを活用し、コミュニティーを立ち上げることにしました。

ツイッターやインスタグラムで#CeQueJaiDansLeVentreタグを実際に見てみると、子宮内膜症の疑いのある症状を感じる女性の痛みや症状が呟かれています。フランス語が中心ですが、日本人女性も読んでいくと共感できると感じられる部分もあるでしょう。

こういった女性たちのリアルな声は、Lyvにデータとして集められています。現在は人工知能がアルゴリズムを作成するためのデータを収集している段階です。今後Lyvでは、これらの情報と人口知能を活用し、女性の体調を見守り、それぞれにあったコーチングを目指しています。人工知能を活用すれば、いち早く症状に気が付いたり、早期の対処方法が見つかったりする可能性があります。忙しい現代女性の体調をサポートとしてくれる心強い味方になってくれると考えられるでしょう。

さらにハッシュタグをつけて子宮内膜症の症状を語り合うことで、女性同士の気づきもあるでしょう。子宮内膜症では、痛みの強さを記録することで痛みの変化や違いに気が付くことがあります。日本でも、子宮内膜症に関して痛みノートを付けることを推奨している製薬会社もあるほどです。ただ今までは、公に悩みを打ち明けることはタブー視されてきました。日本でも同じように生理痛の悩みについて、語り合える場所はほとんどありません。今後Lyvの活動に注目が集まれば、日本版のアプリも制作される可能性もあるでしょう。Lyvの存在が精神的な支えにもなり、素晴らしいコミュニティが形成される日も近いと考えられます。


Lyvのビジョン

Lyvの目標は大きく分けて5つあります。

  • 子宮内膜症に注目を集めること
  • 子宮内膜症の情報を共有し知識を深めること
  • 子宮内膜症を語ることのタブーを無くすること
  • 症状に悩む人に最適なケアをできるようにする
  • 研究が進展するように協力する

子宮内膜症の解決策が見つかれば、女性の社会進出、少子化、不妊症といった先進国が抱える問題に光が見えてくる可能性があります。また子宮内膜症問題に対する認知度が高まることで、生理痛に対する男性の見方が変わることにも期待です。生理休暇の普及が、高まる可能性もあるでしょう。それぞれが思いやりを持って過ごせば、男性も女性も暮らしやすい社会の実現に近づけると考えられます。

ただし残念ながら、今の段階ではLyvのビジネスモデルは活用されていません。長く事業が続けるためには経済モデルの確立は急務です。今後のHélène Antier氏の手腕に注目が集まります。しかしいつの日かLyvのデータ収集と人工知能による分析が、医療分野で活かされることが期待されています。

子宮内膜症だけでなく、医療分野における人工知能の事例も増加しています。次の世代が子宮内膜症で悩むことがないようにLyvの取り組みは続いていくのでしょう。


まとめ

今回は、Hélène Antier氏が手掛けたLyvについてご紹介してきました。Lyvが立ちあがったフランスでは、国を挙げて子宮内膜症の問題に取り組む姿勢が見られます。世界的に社会で女性のタブーを無くそうとするフェムテックの動きが活発化しているため、日本でも同様の動きが見られることに期待したいところです。
Lyvアプリの発展が、子宮内膜症に悩む女性の手助けになるでしょう。興味のある方は、フランス語中心ですがコミュニティを覗いてみることもおすすめします。テクノロジーの可能性も感じられるでしょう。

 

FemTech 関係の  note

hellofermata

Transforming taboos into triumphs - あなたのタブーがワクワクに変わるまで Femtechを通して、一人ひとりが自分のカラダの一番の理解者になるお手伝いをしています // https://linktr.ee/hellofermata

一般社団法人メディカル・フェムテック・コンソーシアム(MFC)

メディカル・フェムテック・コンソーシアム(MFC)は、①フェムテックに関する調査・研究、啓発活動②フェムテック関係の各種製品・サービスの科学的な評価のあり方の検討③フェムテックに関する、国、地方公共団体、医療関係団体などへの提言等の活動を行う団体です。活動報告などを発信します!

Femtech Community Japan

 

こちらのコラムでも

 

 通販物流コラム

富士ロジテック通販コラムでも記事を公開しています。合わせてお読みください。

【 フェムテック&フェムケアシリーズ コンテンツリスト】

フェムテックやフェムケアに関するブランドや成長の事例、コミュニティなどの情報をまとめています。
ご一読ください。

【Femtech & Femcare シリーズ コンテンツリスト】D2C/eコマース/通販の物流、フェムテック&フェムケアに関するコラム一覧

 

殿堂入り記事
発送代行完全ガイド

発送代行完全ガイド

発送代行に関しての基礎知識が全てわかる徹底ガイドです。発送代行サービスを検討されているEC事業者様は是非ご覧下さい。

株式会社富士ロジテックホールディングス

物流企業

株式会社富士ロジテックホールディングス

通販D2CEコマース事業者の EC物流代行・発送代行オムニチャネルコマースでの流通加工から店舗物流までを、一般社団法人 通販エキスパート協会認定スペシャリスト:「通販CXマネジメント」・「フルフィルメントCX」メンバーとスタッフがサポート致します。
全国11拠点のDC/FCから、先進RaaSマテハンロボットRFIDなどと、OMS・WMSとコマースシステムをAPIで連携して、物流・発送代行サービスを「スタートアップ特別限定プラン」から、100億円を超える事業者に最適な分散保管・分散出荷返品・交換サービスまでを一貫でデザインする「顧客購買後体験」によって、LTVの向上が実現できる「感動物流サービス」を提供中です。物流業界の最新トレンドを盛り込んだお役立ち資料も無料でご提供しています。

あなたはこちらのコラムにもご興味がおありかもしれません おすすめコラム

通販物流(EC物流)とは?特徴や課題、改善方法を徹底解説
通販物流(EC物流)とは?特徴や課題、改善方法を徹底解説
「通販物流ってなに?」 「通販物流の問題点はどのようなものがある?」 上記のような疑問をお持ちの方がいるのでは無いでしょうか? 通販物流には、流通加工や返品・交換などの細かい作業が含まれます。 また通販物流の問題点としては下記が挙げら...
続きを読んでみる
2030年問題が物流に及ぼす影響と荷主企業ができる対策
2030年問題が物流に及ぼす影響と荷主企業ができる対策
2030年問題は、少子高齢化によってもたらされる社会全体の課題です。特に人材確保が困難な業界では、労働力不足への懸念が高まります。物流業界も例外ではありません。 当記事では2030年問題とは何かを説明したうえで、物流への影響と対策につ...
続きを読んでみる
サーキュラーエコノミーとは?3Rとの違いや企業の取り組み事例を紹介
サーキュラーエコノミーとは?3Rとの違いや企業の取り組み事例を紹介
資源の枯渇や気候変動などの環境問題が現実味を帯びてきた昨今。「2050年までには、海中の魚より海洋プラスチックの数が上回ってしまうかもしれない」といわれるほど、事態は深刻です。 持続可能な社会を築くために、サーキュラーエコノミーの概念...
続きを読んでみる
匿名発送とギフト包装の組み合わせ!最高のプレゼント方法
匿名発送とギフト包装の組み合わせ!最高のプレゼント方法
匿名発送とギフト包装の組み合わせ!最高のプレゼント方法 特別な日に最高のプレゼントを手渡すためには、ちょっとした工夫が重要です。匿名発送とギフト包装の組み合わせは、現代の新しい贈り物文化として注目されています。この記事では、匿名発送の...
続きを読んでみる
【事業者向け】冷蔵・冷凍系ペットフードのEC販売の課題と解決策
【事業者向け】冷蔵・冷凍系ペットフードのEC販売の課題と解決策
冷蔵・冷凍系ペットフードは、高い栄養価と新鮮さを保つ特性から、近年人気が高まっている商品です。飼い主のペットに対する意識が変化したことで、ペットの健康と品質にこだわる選択肢として注目を集めています。 しかし、EC事業者がこの需要に応え...
続きを読んでみる
循環型社会を目指すリコマースとは?事例や課題への対策を解説
循環型社会を目指すリコマースとは?事例や課題への対策を解説
リコマースは、循環型社会の実現と経済成長を促す取り組みとして注目されています。 アパレル業界をはじめ各分野で取り入れられ、今後も市場が拡大していく見込みです。 本記事では企業の事例を紹介しながら、リコマースについて概念や拡大の背景、メ...
続きを読んでみる
物流DXとは|物流業界の課題やDX推進へのポイント、事例を解説
物流DXとは|物流業界の課題やDX推進へのポイント、事例を解説
物流DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、物流業務の機械化・デジタル化を図り、物流全体の運用見直し・変革をさせる取り組みのことです。 近年、コロナ禍の外出自粛をきっかけに、EC市場が拡大傾向にあります。その影響により、小口配送...
続きを読んでみる
【事例】ペット用品店をECで開業するには?成功のポイント3つ
【事例】ペット用品店をECで開業するには?成功のポイント3つ
「ECを通じてペット用品を販売したいけれど、どのように開業すれば良いのかわからない」と考えている方もいるのではないでしょうか。 ペット用品は、ペットの健康や快適な生活をサポートする重要なアイテムであり、その販売には戦略的なアプローチが...
続きを読んでみる

タグ一覧

カテゴリー