物流会社で20年経験しD2C EC スタートアップから中規模、大規模のeコマース事業者へフルフィルメントサービスの提供や物流の見直し・改善、スピード配送、複数拠点展開を設計して提唱している。 事業者様の売上貢献するために 「購買体験」 「リピート施策」 「Unboxing」 やOMO対応での「オムニチャネル」 「返品交換物流」 を提案し、事業者と常に伴走して最新の物流設計を試みる。
D2Cとは商品を製造している企業や個人が、卸売り業者、販売業者を通さずに直接エンドユーザーに販売をすることをいいます。そのためコスト削減ができるほか、直接エンドユーザーからのフィードバックをもらうことができる特徴があります。
これまで日本では、良い商品や安い価格の商品を卸売業者に卸していれば売り上げが上がる時代でした。しかし、デジタル化が進み、インターネットやスマートフォンが普及したことによりユーザーのニーズが変化しています。
モノが豊かにある時代だからこそ、ただ性能がよい、安いだけの商品だけでは生存競争を生き残るのが難しくなっています。そのため、D2Cを導入して、コストを抑えてユーザーのニーズを直接聞くマーケティング方法の需要が高まっています。
D2Cとは?
D2C(Direct to Consumer)は、製造者が直接消費者と取引をすることをいいます。そのため販売業者を通さないため、製造業者が顧客対応を行います。
販売まで全ての工程を製造業者がおこなう
D2Cは製造業者が販売までおこなうことにより、製造だけでなく広告から販売業務まで全てが業務内容になります。
顧客から直接フィードバックを受ける
D2Cは製造業者が販売業者を通さないで、直接顧客に販売をするため顧客から直接フィードバックを受けることができます。そのため顧客の声を活かして、製造をすることができます。間に販売業者などが入っていると、顧客の声が製造業者まで届くのに時間がかかりますがD2Cでは直接声が届きます。
D2Cが増えている理由
D2Cが増えている理由には、以下の2点が挙げられます。- デジタル化
- ユーザーのニーズの変化
デジタル化
D2Cが増えた要因の1つにデジタル化が挙げられます。平成23年ごろからスマートフォンの普及が一気に進み、インターネットやSNSの活用が増えています。2011年のスマートフォン普及率は約30%でしたが、2020年には86.8%と急増しています。画像出典:令和2年通信利用動向調査の結果(総務省)
SNSの普及率も年々増え続けており、2015年には65.3%の利用率だったのが2020年には80.3%となっています。つまり、ユーザーによって拡散してもらう効果が期待できるのです。
画像出典:2020年度 SNS利用動向に関する調査(ICT総研)
このような点から広告方法も、マスメディア主体からデジタルに変化をし始めました。さまざまなブランドがこのような時代の流れから独自の販売チャネルをもつようになりました。
ただ一方的に情報をユーザーに提供するのではなく、ユーザーの反応やニーズを分析しながら、商品やサービスを改善していく必要がある時代なのです。
ユーザーのニーズの変化
日本は豊かな状況であり、ものが足りないわけではありません。ユーザーはより意味のある、ほかとは違う情報をインターネットを使って調べます。例えば、商品にコンセプトがあったり、制作時に工夫があるなどユニークだったりするものを求めています。
そのため、ただ安く性能がいいものを作るのではなく、オリジナル感のある商品が求められます。
D2Cは直接エンドユーザーと関わりを持つことができるため、オリジナル感が伝わりやすいメリットがあります。また、エンドユーザーのフィードバックをもらい改善しやすいことから、エンドユーザーとともにブランディングをすることも可能です。
D2Cのメリット
D2Cには以下のようなメリットがあります。
- コスト削減
- 顧客データを収集可能
- 柔軟な販売方法
コスト削減
D2Cは途中の業者に支払いをする必要がないため、コスト削減をすることができます。また、ECサイトを利用する場合でも販売手数料が必要になります。D2Cはこれらの費用が一切かかりません。コストを削減する他にも商品の値段を下げることにより、競合他社との差別化をできるメリットもあります。
顧客データを収集可能
製造業者が直接エンドユーザーとやりとりをすることにより、顧客データを収集することができます。そのため、顧客の声を今後の製造に活かすことができます。また、直接顧客とやりとりをできることから、ブランドを顧客とともに作り上げていくメリットが生まれます。ユーザーにアンケートを取る方法や座談会などを開く方法など顧客の声を聞く機会はいくらでも作ることができます。
顧客とのコミュニケーションを活発にとることにより、ブランドアピールできるほか、ファンが増えSNSを使ってさらに拡散されるなどさまざまなメリットがあります。
柔軟な販売方法
販売業者や卸売り業者などを利用すると、それぞれの業者の方法に合わせる必要があるのですが、製造業者が販売をすることで柔軟な販売方法を導入することができます。
自社のブランドにあった新商品発表会や会員だけの販売会など、さまざまな販売促進方法を導入することにより、顧客へのアピールにつながります。
特に生産者が明確になるほうが安心感がでる食品関連、生産方法や原料などが明確にしたほうがアピールできる化粧品、健康食品などはD2Cを導入することで競合他社との差別化を図ることができ大きなメリットがあります。
そのなかでも店頭では恥ずかしくて相談しにくい、コンプレックスの対策ができる化粧品はD2Cを活用することができます。
D2Cのデメリット
D2Cには以下のようなデメリットがあります。
- 顧客の獲得に手間がかかる
- 商品力・サービス力が特に重要
- 属人的になりやすい
顧客の獲得に手間がかかる
専門の営業部門やマーケティング部門を通すわけではないので、集客のためのノウハウはほとんどない状態で始めることもあるため顧客の獲得に手間がかかります。そのため、安定して売り上げにつながるまでは時間がかかります。また、ECサイトのようなリソースが必要で実際に運用を始めるまでの時間がかかります。
商品力・サービス力が特に重要
ECモールの集客力や営業力、マーケティングに特化した中間企業を使わないことから、商品力やサービス力で勝負する必要があります。また、商品をより認知させるために、ブランディングを作り出すためのマーケティング施策が重要です。単にユーザーに人気、性能のよい商品であるだけでなく、ECサイトにおいて定期的に購入される商品がD2Cに向いています。コスメ商品やサプリメントなど、一度気に入った商品は続けて使うような商品がD2Cでよく販売されています。
また、自社の工場で製造した商品を直接販売することが、大きなメリットになることも大切です。特に食品やサプリメントなどは、製造元を気にするユーザーが多くいます。その点製造元が販売していると明確であり、ユーザーも質問をしやすい環境にあります。
属人的になりやすい
D2Cは商品開発、マーケティング、営業、顧客へのアフターフォローなどのすべてを自社でおこなうため、立ち上げたばかりのときは対応できる人が限られているケースが多いです。WEBサイトの構築やマーケティングなど専門的な知識が必要になることも多く、人材を育てるのが容易ではありません。
そのため、属人的になりやすいデメリットがあります。
まとめ
D2Cは商品を認知させブランディングすることが重要です。そのためには商品の良さだけではなく、明確なコンセプトを設定しユーザーに共有してもらうことが求められます。
これまでのように卸売業者やECモールなどに頼って商品を販売するよりも、自社で直接販売をするケースが増えています。D2Cを導入することで中間マージンやECモールの利用料金をコスト削減できるほか、ユーザーとの距離を近づけることができます。
ユーザーニーズに応えることが、ビジネスにおいて重要なことであることからD2Cは今後も需要が高くなっていくことが見込まれます。
富士ロジテックではD2C、Eコマースの販売チャネル拡大に柔軟に対応しております。D2C事業者、Eコマース事業者の方はお気軽にご相談ください。
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監修者
株式会社富士ロジテックホールディングス
西間木 智 / 通販営業部 部長
物流会社で20年経験しD2C EC スタートアップから中規模、大規模のeコマース事業者へフルフィルメントサービスの提供や物流の見直し・改善、スピード配送、複数拠点展開を設計して提唱している。 事業者様の売上貢献するために 「購買体験」 「リピート施策」 「Unboxing」 やOMO対応での「オムニチャネル」 「返品交換物流」 を提案し、事業者と常に伴走して最新の物流設計を試みる。
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