通販・D2C・Eコマース事業者の
EC物流代行・発送代行・オムニチャネルコマースでの流通加工から店舗物流までを、一般社団法人 通販エキスパート協会認定スペシャリスト:「通販CXマネジメント」・「フルフィルメントCX」メンバーとスタッフがサポート致します。
全国11拠点のDC/FCから、先進RaaSマテハンロボット・RFIDなどと、OMS・WMSとコマースシステムをAPIで連携して、物流・発送代行サービスを「スタートアップ特別限定プラン」から、100億円を超える事業者に最適な分散保管・分散出荷、返品・交換サービスまでを一貫でデザインする「顧客購買後体験」によって、LTVの向上が実現できる「感動物流サービス」を提供中です。物流業界の最新トレンドを盛り込んだお役立ち資料も無料でご提供しています。
●顧客満足度やリピート率の高いECサイトになるには「物流の整備」が最も大事
2020年の初めから世界的な流行が続いていた「新型コロナウィルス」の影響で、消費者の行動形態が変わってきていることは、みなさんよくご存じのことかと思います。ステイホームが増え、自宅から商品を注文できるECサイトやネットショップの業界は好調であると言われています。
ただ、実際にメーカーさんや小売店さんのご相談にのっていると、必ずしも上手くいっているお店ばかりではないことがよく分かります。世の中で言われているほどには、お客様が中々集まらない、売上が伸びない、と悩まれているECサイトやネットショップのご担当者の方も少なくありません。
ご相談を掘り下げていくと、よくある原因の一つに、自社ECサイトの「リピート率の低さ」があります。お客様が購入はしてくれるんだけど、再購入につながらない。だから楽天市場やAmazonといったショッピングモール頼みの売上構成になってしまう。そういったお話をよく聞きます。
みなさんもよくご存じの通り、通販業界では、ここ数年、CRM(Customer Relationship Mangement、顧客の関係マネジメント)という言葉が一般的になってきています。この事象は、新規のお客様をとるのに苦戦しているので、まずは、既存のお客様との関係を重視し、リピートのお客様を育成することに関心を向ける会社やECサイトが増えているという事実をよく示しています。
実際、一度もお店を利用したことのない新規のお客様に初回の利用をしてもらおうとするより、すでに一度購入してくれている初回のお客様に2回目の利用をしてもらう方がハードルは低いです。さらにその場合も、1回買ってくれたお客様に2回目の利用をしてもらうより、10回買ってくれたお客様に11回目の利用をしてもらう方が楽ですよね。
ECサイトやネットショップを複数回利用してもらい、リピート率を上げるために土台となるのが「顧客満足度」を上げることですが、その顧客満足度を上げるために最も重要な鍵となるのが「物流の整備」になります。
私は通販やECの仕事に15年以上携わり、沢山のECサイトやネットショップの成功・失敗の事例を見てきました。ECの業界は非常に変化のスピードが激しい業界で、長年通用していたやり方やテクニックもあっという間に通用しなくなる、なんてこともしょっちゅうです。
ただ、その中でも成功しているECサイトやネットショップに共通している本質的なポイントがあります。そのうちの1つが、成功しているお店は「物流」がしっかり整備されている、という点です。お客様との実際の接触ポイントである「物流」に対して注ぐ力や、その質の向上なくして、ECサイトやネットショップの成功はありえません。
「物流を制するものはECを制す」ともしばしば言われますが、特に年商10億円を目指しているECサイトなど、規模が大きくなればなるほどその重要性は増していきます。年商1億円~5億円ぐらいまでは右肩上がりに売上が増えていくことが多いですが、年商5億円から年商10億円を目指すフェーズに入ってくると、壁があることが多く、それまで右肩上がりだった売上が下がることがあるのも珍しくありません。
そんなときに、売上を安定させて更に成長していくためには、広告費などの顧客獲得費用を使う必要のない、お店を定期的に利用してくれる安定した既存のお客様の存在は、欠かせない存在です。規模が大きくなればなるほど、既存のお客様の重要度は増し、お客様の顧客満足度の土台となる物流の整備は売上を維持して伸ばすための重要なキーになってきます。
お客様の顧客満足度を上げてリピート率を上げるために、物流を整備することが必須である要因には、主に次の3つの理由が挙げられます。
一番目の理由 物流は差別化の重要ポイントである
二番目の理由 物流は高い質やクオリティーが前提である(ミスが致命傷になる)
三番目の理由 物流は効率化が必須である(質やクオリティーとスピードのバランス)
それでは次から上記の理由について、詳しくみていきましょう。
●物流は競合との差別化の重要ポイントである
お客様に満足してもらい、リピート率を上げるために大事になる点になるポイントの1つに「梱包」があります。海外の国では商品の中身さえよければ梱包は気にしないよ、というお客様も多いのですが、それに対して特に日本では商品の梱包の美しさが重要視されます。
お客様の購買行動全体の中で、お客様の最も期待の高まっている瞬間が、商品の箱を開ける直前だ、とも言われています。お客様が梱包を開けて商品を取り出す瞬間は、お客様の購買行動の中の重要な購入体験の1つになります。
梱包が雑であったりすると、商品を見る前に、お客様の高まった気持ちは下がってしまいます。また梱包だけではなく、商品の配送が遅かったり、連絡などがなかったりすると、お客様は不安になり、商品購入に対する満足度は大きく下がります。
逆に梱包がオリジナリティーにあふれるクオリティーの高いもので、連絡もきちんとあり、素早くお客様の手元に届けば、顧客満足度は大きく向上します。
私たちはお客様に商品を販売しているだけではなく、商品を通してこのような一連の「幸せな購入体験」をお客様に販売しています。物流の整備はこの幸せな購入体験の販売の土台になっているのです。
ECサイトやネットショップをインターネット上だけで見ているだけだと分かりにくいですが、梱包などにはECサイトやネットショップ独自の工夫をしやすく、また、お客様からも真っ先に目につくところでもありますので、他の競合の業者と違う、自分たちの色や世界観を打ち出せます。
また実際に購入してみて、はじめて独自の工夫などが分かるものなので、外側から見ているだけではその施策は分かりづらく、結果、他の業者から真似されづらくもあります。梱包含めた物流を整備することで、大きく差別化を図ることができます。
●物流は高い質やクオリティーが前提である(ミスが致命傷になる)
近年のECサイトやネットショップのリテラシーの向上で、質の高い物流体制を整備しているお店が数多くあり、お客様はそのクオリティーに慣れてきています。
そういった中で、例えば食品を注文したら、同じ商品なのに賞味期限の違うものが入っていた、とか、贈り物用のギフトとして購入して知人に商品を送ったのに、領収書が入ってしまっていた、といったような基本的なミスが起こってしまうと、お客様のお店に対する信頼は一気に下がります。
また年商が億を超えてくると、売上を伸ばしていくために、自社サイト以外に、楽天市場やAmazonなどのショッピングモールに出店する「多店舗展開」を行うお店がほとんどかと思います。その場合も、配送などにミスがあった際、お客様に迷惑がかかるのは言うまでもありませんが、そのほか、楽天市場やAmazonなどのモール側から、お店の運営がキチンとできていないとペナルティが生じる場合があり、ペナルティが積み重なると最悪のケースではアカウントの停止のような処置がされることも起こります。
物流業務はECサイトやネットショップの運営の中で最も重要なバックヤード業務の一つです。どれだけ販売サイトが良くても、物流業務がおろそかで、商品に欠損が生じてしまったり、お客様への対応が悪くなってしまうと、お客様には満足してもらえず、結果的にリピート率は向上しません。顧客満足度を一定の水準に保つためにも物流の整備は必須と言えます。
●物流は効率化が必須である(質やクオリティーとスピードのバランス)
顧客満足度を上げるために大事なことの1つが、お客様から注文が入ったときに、できるだけ発送までの時間を短くする点です。
お客様は商品を注文したら「すぐに」商品が届くと嬉しいのが普通です。注文から家に届くまでの日数が少なければ少ないほどお客様の満足度は上がりやすくなります。実際、最近は注文当日の即日発送や土日祝日の発送を行っているところも増えましたが、それらを行うことで売上が大きく伸びるケースもあります。
特に返品交換時などは、丁寧で素早い対応をとることによって、お客様の信頼を得ることができます。
素早く作業をしないといけない一方で、商品数やSKU数が増えてくると、物流業務は雑になったり、ミスが出て遅くなりがちです。高い質やクオリティーを一定に保ち、正確で迅速な配送を実現するためには、しっかりと物流会社やロジスティクス会社と連携してツールなどを活用しながら効率化を行うことが必要です。
最近は少なくなりましたが、それでもたまに「物流コストさえ下がれば良い」と考えているECサイトやネット通販の責任者や担当者の方にお会いすることがあります。そうすると物流の費用やコストを下げるために、過度に在庫を減らしたり、受注販売を増やしたりすることで、結果的に商品販売や配送のスピードが悪くなり、かえって売上が悪化しているケースも散見されます。逆に在庫不足や欠品不足を過剰に警戒しすぎるあまり、在庫過多になってしまい、商品の回転率が落ち、キャッシュフローを悪化しているケースも見ることがあります。
お客様の満足度を上げるために、プロフェッショナルの助けをかりながら、高いクオリティーとスピードのあるバランスのとれた物流の体制をとっていくことが、長期的な成功には欠かせません。
以上、顧客満足度やリピート率の高いECサイトやネットショップになるためには、物流の整備が必須である3つの理由について見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
・物流は差別化の重要ポイントである
・物流は高い質やクオリティーが前提である(ミスが致命傷になる)
・物流は効率化が必須である(質やクオリティーとスピードのバランス)
お客様との実際の接触ポイントである物流への注力や、その質の向上なくして、ECサイトやネットショップの成功はありえません。特に年商10億円規模以上のネット通販を目指す、ECサイトやネットショップにとって、物流の整備は成功の鍵である、と言っても過言ではありません。
物流会社やロジスティクス会社といったプロフェッショナルたちと連携しながら、あなたの会社に合った、質の高い物流体制を構築していきましょう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。あなたのビジネスの大成功を心から祈っております。
大上達生(おおがみたつお)
EC/ネット通販の専門家
株式会社スタックアンドスタック代表取締役
1974年4月10日生まれ 京都出身
Facebook https://www.facebook.com/ogamitatsuo
会社HP https://www.stack-stack.com/
15年1000社以上のECサイトやネットショップのコンサルティングや実務サポートを行ってきた、EC(イーコマース)の専門家。
2年間で年商1億円に到達するための「7つの原則」をはじめとする独自のメソッドをベースに、年商億越えのショップをはじめ、年商3億円、昨年対比売上10倍のクライアントなど、多くの成功事例を持つ。
ECサイトの事業計画から運営まで、豊富な現場の経験から「分かりやすく非常に実務的」との声が多い。「Webショップで月5万円稼ぐ!」(自由国民社)など著書3冊。2021年冬に企業・法人向けの新著の出版予定。
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