日本の製造業を強くするためのコンサルティング会社、外資システム会社などを経て、通信販売(ダイレクトマーケティング)、Eコマースの事業運営・CRM/購買体験+購買後体験)運用・フルフィルメントサービス運用のアドバイザーとして、CS&BPOセンター(CX設計・運用からシステム設計・運用まで)の新規立上・受託までを担ってきた。通販基幹システム・Eコマース・オムニチャネル/OMO・CRM+MAシステムのマーケティングセールスから、業務設計・運用までをコマース・小売事業会社ととも一緒にアクション&グロースしてきた。
Written by 吉村 典也
長い間小売業界によって管理されてきた美容(ビューティ)業界はオンラインでの成長を、2020年から2022年にかけて一時的には享受してきて勝ち組でありました。
USのD2Cブランドの先駆けでもある
IPSY
Glossier
Fenty
などの「挑戦的な」ブランドは、今では一般的になっています。(日本だと、どうでしょうか?見渡してみてください。)
D2C起業家・P2Cのクリエーターは、新鮮で標準な成分と配合やニッチな商品カテゴリーを求める顧客の新しいニーズに対応するために、急いでいることも確かです。
*日本のコスメ成分・配合のトレンドや課題についてはこちら
第1回
なぜ? BENTENを利用すると化粧品の商品開発は効率化でき、顧客に支持されるのか
第2回
化粧品あるある 化粧品、健康食品原料データベースINGREBANKから見える、化粧品ビジネスの失敗事例と「しくじり先生」
第3回
ここで解決! OEMビジネス情報総合サイトと、化粧品関連企業・OEM&ODM企業検索機能と、薬事広告チェックサービス
CPG(Consumer Packaged Goods:消費財)の製造業者は、マーケットでの企業のポジションに固執をしているために、DTC企業を買収するか、提携するか、自社ブランドの代替品を発売することで対応してきています。
The Biggest Beauty Industry Deals & Acquisitions of 2021
Beauty & Wellness M&A Surges, High Volume Expected to Continue
いくつかのチェック項目に答えてみてください
Q:COVID-19は売上に悪影響を及ぼしていますか。
Q:リアル店舗はまだ顧客との接点で効果的でしょうか。
Q:ビューティ業界は成長しているでしょうか。
Q:特に2022年、2023年、そしてその先のeコマース化粧品カテゴリーはどうでしょうか。
セカンダリーデータ、ファーストパーティデータからのトレンドを知って、施策の実施と修正が、成長と成功への道へと導くことは今でも変わりません。
このレポートがカバーしていきたい領域でもあります。
なぜなら、USAのトレンドやビジネスモデルの3年から5年後が、日本ではコピーキャットモデルとしてビジネスと展開されているからです。
それは見事に表現されてきます。そのUSAと日本の間に、中国と韓国でアジア化がされていきます。(中国・韓国の方がまだオリジナリティを保有してブランド発信しています。)(人種のカテゴリーのフィルターと、ブランドより成分基点にウエイトが掛かるなど)
1つ1つ、ファクトを確認していきましよう。
- Statistics: Beauty Industry Market Share & Growth in 2021
統計:2021年の美容業界の市場シェアと成長 - Trends: Insight from 2022’s Top Cosmetics Brands & Companies
トレンド:2022年のトップ化粧品ブランドと企業からの洞察 - Strategies: Your Ecommerce Marketing Growth Plan ‘Make Over’
施策:eコマースマーケティングの成長計画「MakeOver」
その最後のセクションをお見逃しなく…
DTCブランド 3つの事例
急成長している3つのDirect-to-Consumer(DTC)企業からの、施策と教訓が詰まった詳細な事例をご紹介していきます。
ColourPop
競争の激しいメイクアップ市場において、このインディーズブランドは、商品の品質を強調するクリエイティブを展開することで、高価なライバルに差をつけていきました。
その結果は?
- プロスペクトキャンペーン:Prospect Campaignで5倍
- リマーケティング:Remarketingで7.5倍
- ディズニーとコラボしたソーシャルキャンペーンで15倍
https://www.instagram.com/colourpopcosmetics/
のリターンを得たそうです。
Coola
デジタルネイティブ(DNVB)ではないブランドとして、環境意識の高い小売事業者として、オンラインでのトラフィックを獲得することがハードルでした。(とても身近なテーマです。)
Facebook広告を利用した商品ファネル販売により、顧客が本当に必要としているニッチな商品を提供しました。
- コンバージョンが増え
- リピーターが50%増加し
- ブランドは前年比140%の成長を達成
しました。(広告費の高昇といってもファクターはいくつもあります。それを改善できるかです。)
このクリーンビューティー・ブランドは、トラフィックの低迷とコンバージョン率の悪さに悩んでおり、新しいクリエイティブやパフォーマンスの良い広告では解決できないため、リフレッシュが必要でした。
このブランドの生命線は、
- オンラインの「スキンクイズ」
https://bambuearth.com/pages/skin-quiz
- 強力なUGC
https://bambuearth.com/products/repairing-facial-serum
Let's Be Friends
そしてファネル全体に散りばめられた顧客からのインサイト
にありました。
その結果は
- 売上は前年比25倍
- AOVは2.5倍
となり、初めて黒字化を達成しました。
eコマース・オムニでの化粧品および美容業界のブランド事例
このコラムでは、美容を
- スキンケア
- カラー化粧品(メイクアップ)
- フレグランス
の3つのカテゴリーに分類します。(ヘアケアは別)
密接に関連しているカテゴリー分類ですが、健康とウェルネス、つまりパーソナルケアは独自のeコマースガイドとしてトレンド分析をするようにしています。
ビューティ業界のマーケット俯瞰:グローバルおよびUSA
世界的に、このカテゴリー業界は強力なマーケット規模と競争があり、ますますその傾向は強くなっています。(越境だけではなく、新しいブランドがどんどん産まれては、撤退していきます。)
ビューティ業界はどのくらいの市場規模でしょうか?
2020年の4,830億ドルから2021年の5,110億ドルに増加し、世界の年平均成長率は4.75%で、2025年までに7,160億ドルを超えると予測されています。また、2027年までに7,846億ドルを超えると予測されています。
*日本の2021年の化粧品市場は2.8兆円で3.3%増の予測、コロナ禍の2ケタ減からV字回復
*化粧品産業ビジョン
*中国化粧品市場
キンドリング(焚火から)
デジタル・チャネルを通じた急速な拡大と、より高い品質に対してより高い価格を支払うことを望む多くの顧客を惹きつけているカテゴリーがあります。
新興国は、購買力の向上とグローバル化の進展に伴い、現地で入手できる商品よりも高品質な商品を持ち込めば、国際企業の参入を促す萌芽となります。
(最初は、とてもマーケットは小さいですけど、これを間違えているから日本品質だけで売れると思っているから失敗します。)
地域別では、アジア太平洋地域(ほぼ中国)と北米が全体の60%以上を占めています。
ショッピングの嗜好は国によって異なることが当然のため、グローバルに展開しようとするブランドは、デジタルと物理的チャネルの両方をクロスさせる顧客中心型のオムニチャネル・OMOモデルを採用する必要性がとても高いです。
体験型購買体験の象徴でもある家具業界と同様に、オフライン・ショッピングは依然として顧客にとっては魅力的なチャネルであることは体験済かと思います。それは購買者の81%を引きつけているとも言われています。しかし、オフラインのシェアは減少し、オンラインが伸びていることも事実ではあります。(永遠ではありません。中国でライブコマースが伸びているから、USAでも伸びるかといえば結果はNGでした。)
化粧品、美容、パーソナルケア業界の状況
流通チャネルと販売方法は進化していますが、USAでは依然として伝統的なチェーン店舗(CVS、Walmart、Targetなど)が最大の役割を果たしています。(日本も同様ですね。)
DTCのスキンケアブランドで注目するべきリスト
USAでコスメ(化粧品)を購入するための最も人気のあるショッピング
WalmartやTargetのようなストアを除けば、最大の業種別プレーヤーは
Ulta
Sephora
です。同じことが世界規模でも当てはまります。
1世紀以上の間、生産は少数の多国籍コングロマリットによって管理されてきました。
L’Oréal:ロレアル、Unilever:ユニリーバ、Procter & Gamble:プロクター・アンド・ギャンブル、Estée Lauder:エスティローダーの各企業などは、長年にわたって君臨していた遺産としての総額は、2019年の世界の収益の81.7%を占めていました。
USAでも、eコマースからソーシャルに注目が向けられています
eコマースの普及率はここ数年わずかに増加していますが、オンラインシェアは2023年までに米国で48%に急増すると予測されています。
有望で将来性はあるものの、現状ではマス・マーチャンダイザーやマルチブランドのプラットフォームが市場を掌握しています。
eコマースはレガシービューティ小売事業者が提供しないものを提供します
独占性。それは、勝者への道を、便利さを求める顧客と高品質の商品を結びつけることからはじまります。 eMarketerの報告によると、
品質を最も重視する購入者はサイトから直接買い物をする可能性が高く(64%)
大型店は価格で買い物する顧客を獲得しています(28%)。
トレンド:2022‐23年のトップコスメティックスブランド&企業からのインサイト
各カテゴリーは、流通チャネルとブランドの両方によってさらに差別化できます。
カラーコスメティックスは、高級スパ、サロン、デパートからホームテレビのショッピング、ドラッグストア、空港の自動販売機まで、さまざまな場所で購入できるため、ユニークなマーケットセグメントを占めています。
Pymntsの調査によると、価格や購入場所を超えて顧客の行動に影響を与える最も重要な要因は、
- 特売
- ユニークな商品
- ポイントプログラム
であることがわかっています。
ファッションのeコマースやオンラインペット業界のように、ブランドはオンラインショッピングでの顧客体験で、デジタルマーケティング施策を展開して、店舗型小売事業者の優位性にチャレンジすることができます。
チャネルを超えた顧客購買トレンド
ナチュラルでサステナブルな商品とディスカウントで大量生産された商品
所得の増加により、顧客は価格よりも効果や成分を重視するようになりました。
その結果、
- カスタマーレビューやUGCによる品質の訴求
- 処方による持続可能性の訴求
がポジショニングとして重視されるようになりました。
商品の優位性に勝つには、
- ナチュラル:Natural
- オーガニック:Organic
- クリーン:Clean
という3つのリトルワード:little wordsを使ったマーケティングが有効になっています。(日本はどうでしょうか?)
「クリーンビューティー:clean beauty」
「オーガニックメイク:organic makeup」
は単なるバズワード:buzzwordsではありません。
ナチュラルコスメ:natural cosmeticsの世界的な市場規模は、2027年までに545億ドルに達すると予想されています。
天然化粧品の世界市場価値としての注意点としては、
Natural.:自然と見なされるためには、商品は成分と加工に関して無毒の基準を満たさなければなりません。
厳格な規制がないため、実際に「Natural.:自然」を構成するものに不安が浸透していると言われています。
競争の激しい分野でのマーケット支配したいスタートアップ新興企業は、本物の持続可能なモデルを構築することを検討する必要があります。(シートは2つあるかもしれませんが、3つ目は無いのが常です。)
消費者が潜在的な毒性にますます警戒するようになるにつれて、天然成分natural ingredientsとエッセンシャルオイルessential oilsを使用して作られた安全で無香料fragrance-free の商品は、将来、力強い成長を記録する可能性があると言われています。
美容商品(Beauty Products)別市場シェアと成長(グロース)
スキンケア、ヘアケア、メイクアップ、香水
商品カテゴリー全体で、スキンケアは2019年に世界の化粧品市場の40%を占めています。
たとえば、顧客が日焼けに関する知識を深めるにつれて、日焼け止めコスメが成長したように、アンチエイジングのスキンケア商品のサブカテゴリーにも成長の可能性を示しています。
同様に、消費者の新たな要求と期待レベルの品質を満たすブランドは成長を遂げるということになります。
デモグラフィックとカスタマーエクスペリエンス
非西欧諸国が購買力を高めるにつれて、人口統計からの影響が一番効率的に効きます。
北米やヨーロッパとは異なる民族、文化、儀式になることは中国・インドをみていれば明白です。
そのために、多様性はそのイメージの中でマーケットを形作っていきます。
バラエティに富むのはもはや当たり前。
「50色のファンデーションを作り、暗いものだけをオンラインで販売するだけでは十分ではありません」と、
インフルエンサーとして影響力のあるJackia Ainaは述べています。
「私は、消費者がすべての人に、より良い、より公平な小売ショッピング体験をどのように要求しているかを直接見てきました…ブランドが自社製品を拡大するのを大幅に増やしました。」
消費者がパーソナルケア商品を購入する方法:チャネルは、年齢が重要な役割を果たしています。
年齢層別に米国でメイクアップを購入するのに適したチャネル
ミレニアル世代とZ世代は新しいビジネスの最大の推進力になっていると言われています。
これは特にUSAで顕著であり、他の買い物客と比較して、パーソナルケア製品への支出が平均を上回っています(化粧品の指数は122)。
USAの女性による主要なメイクアップ購入基準のうち、品質、価値、ブランドの重要性は、すべての年齢層で比較的類似していると言われています。
特にミレニアル世代の間では、大きな違いがあります
この世代は、「オーガニック」や「環境にやさしい」に対する嗜好性が、ベビーブーマー世代の 2 倍以上となっています。
さらに驚くべきことに、この世代の29%は、メディアやオンラインレビューに基づいて購入を決定しています。これは、ジェネレーションXの3倍、ベビーブーマーの6倍です。
USAからみる主要なメイクアップ購入基準
これは、ミレニアル世代のロイヤリティと信頼を引き出す鍵として、ソーシャル・プルーフ(社会的証明)を設定するものです。
NFTがオンライン小売業者にもたらすメリットは言うまでもありません。
ソーシャルでデジタルネイティブなブランドは、このような需要を取り込むのに最適な立場にあります。
そして、それはもちろん、次のようなことを意味します。
アマゾン&ウォルマート
CPGカテゴリーでのAmazonの成功は当然のことです。Edison Trendsのデータによると、健康と美容は3番目に購入されたカテゴリであり、USAのオンライン総売上高の44.3%を占めています。
消費者は、ウォルマートよりもアマゾンを選ぶ主な理由として、アマゾンのウェブサイトの便利さ、簡単なナビゲーション、サービスを挙げています。
消費者がアマゾンまたはウォルマートで美容と健康製品を購入する理由
これは、プライムメンバーシッププログラムによっても強化されています。eMarketerによると、プライム会員の52.5%が過去12か月間に美容製品を購入したのに対し、非会員は16.9%が購入しました。
アマゾンは成長していますが、買い物客は依然として他のチャネルを好みます。Ultaのeコマース売上ははるかに高く($618.8 billion)、そのわずか10.1%がデジタルチャネルからのものです。
アマゾンが常にすべてであるとは限らないことは、プラットフォームで販売していない美容小売事業者にとっての希望のかすかな光です。
2022‐23年のトップビューティ(美容)ブランドとコスメ(化粧品)ブランドの5つのトレンド
Legacy: Top 10 レガシー:トップ10
1世紀以上にわたってリードしてきたレガシーブランドは、世界規模で支配的です。
米国の全消費者の81%が店内で買い物をしているため、実店舗やドラッグストアチェーンでの長年の製品配置は特に有利です。
世界をリードする10の化粧品ブランド
それでも、顧客の忠誠心は衰えてはいるようです。
それをカルマと呼んでもいいかもしれません—
「若さイコール美しい」
と説いてきたレガシー化粧品事業者は、新しいブランドのカウンターパートによって押し出されています…
Direct-to-Consumer: Top 25
ロレアル、エスティローダー、シャネルなどのメイクアップブランドは、収益と遺産で尊敬されていますが、すべての人に尊敬されているわけではありません。
新世代の消費者が成長するにつれ、ソーシャルメディアを介して見つけた「市場即応性:quick-to-market」の商品を、自分たちと一緒に成長しているブランドから購入する力が強くなっています。
2PM Inc.’s DTC Power List
- IPSY
- Fenty
- Morphe
- Kylie Cosmetics
- Glossier
- Curology
- Ouia
- Function of Beauty
- Vanity Planet
- Drunk Elephant
- Tula
- MILK Makeup
- Prose Hair
- Supergoop!
- True Botanicals
- The Honest Company
- Frank Body
- Oui the People
- Kopari
- Topicals
- Goop
- Volition
- Blume
- Birchbox
- Alleyoop
ソーシャル・ショッピングの台頭と、消費者向けパッケージ商品のオンライン提供の増加は、DTCブランドにとって新たなeコマース普及の機会をもたらすものです。
さらに、美容製品は、Instagram、Twitter、Facebookでのエンゲージメントにおいて、アパレル&アクセサリーについで2番目に大きな製品カテゴリーを構成しています。
製品カテゴリ別のソーシャルメディアアクションのグローバルシェア
「カイリーやグロシエのような10億ドル規模のブランドだけではありません」
「ターゲットを絞ったソーシャル広告とインフルエンサーマーケティングを活用して成長を加速している、新興のDTCブランドのコテージ業界全体体として存在するのです。」
現状では、米国のインターネットユーザーの半数以上が過去にすでにDTCパーソナルケアおよび美容ブランドから購入しています。
さらに有望なのは、53.9%が、今後DTCの新製品を試す可能性が高いと述べています。
コスメ・化粧品業界のトレンド
DTCは新しい創造性をもたらし、レガシーは知恵をもたらします。それぞれから学ぶべき教訓があります…
1. BIRCHBOX & IPSY: SUBSCRIPTION SERVICES:サブスクリプションコマース
過去数年間で、BirchboxやIpsyのようなサブスクリプションのスタートアップは、$500 million to $2 billion 5億ドルから20億ドルの範囲の評価に達しました。投資家は、定期的な収益源があるため、急速に成長するという信念に勇気づけられています。
IPSY
サブスクリプション・エコノミーの先駆者であるBirchboxとIpsyは、商品発見の問題を解決し、喜びと利便性の要素を加えました。
好調なスタートを切ったものの、2018年には、米国のインターネットユーザーのうち、過去1カ月にサブスクリプションボックスを受け取ったことがある人は10%未満となりました(eMarketer)。
また、多くの顧客がサブスクリプションボックスを通じて商品を試用するものの、最終的にはスタートアップのサイトではなく小売大手からフルサイズの商品を購入するため、収益性を維持することが難しいことも判明しました。
1.Birchbox:バーチボックス
現在では、定期購入モデルを提供するBirchboxでさえ、顧客のニーズに応えるために新しい戦術に転換しています。それが、「pop-up:ポップアップ」で、ビジネスモデルのピボットです。M&Aでフェムテック=ヘルスケア買収されています。
*Birchbox Has Been Acquired by a Health Care Company - WWD
2. GLOSSIER グロッシエ:POP-UPS ポップアップ
従来の実店舗モデルを否定するDTCブランドであるGlossierの小売分野への参入は、常識を否定するものであるとも言えます。(今では当たり前ですが)
体験型ブランドとしてカルト的な人気を誇るGlossierは、ロサンゼルスからロンドンまで、季節ごとに特別なポップアップストアをオープンしています。しかし、その店舗での体験は、決して典型的なものではありません。
それぞれのスペースに異なるテーマを設け、体験型のマーケティング活動を行うことで、商品をリアルタイムで試したいと願う多くのブランドファンを惹きつける誇大広告を打ち出しているのです。
ポップアップの例
Glossierは、対面式でファンと関わることで、オンライン上のやり取り以上に顧客との関係を深めることができるのです。しかし、チェーンストアのような金銭的な負担がかかることはありません。
その代わり、ポップアップ・モデルによって、不動産費用をかけずに消費者の需要を取り込むための実店舗の利点を享受することができます。
ただし、そのモデルを模倣しようとしているブランドは、最初に自分の消費者が誰であるかを認識している必要があります。
eMarketerの報告によると、ポップアップストアのチェックに興味を持つ顧客の38%は、すでに毎週オンラインで買い物をしている人たちであるのに対し、実店舗での買い物を好む人は28%だそうです。
したがって、ポップアップの魅力は、後者よりもむしろデジタル志向の買い物客を引き込むのに最も効果的と言えるかもしれません。
3.FENTY BY RIHANNA: DIVERSITY, EMBRACED リアーナのフェンティ:多様性、抱擁
画期的な40色のファンデーションを備えた製品カタログ。有色人種を強調するマーケティングキャンペーン。本物のソーシャルメディアメッセージング。
Fentyのビジネスのすべての部分は、「すべての人のための美しさ Beauty for all」という単一の使命から派生しています。
Fenty Face Shade Finder:「BeautyforAll」
化粧品業界では、表現と製品の提供の両方で多様性が欠如しているため、Fentyは消極的ではなく、顧客のニーズに合わせて積極的に創造していました。
リアーナはTime誌に、「女性が製品やブランド全体と持つ感情的なつながりを予想することはできませんでした」「初めて自分のファンデーションの色合いを見つけて、カウンターで感動している人もいる。それは私が決して乗り越えられないことだわ。」
それは、古風な広告主がニッチとみなしていたものが、もはやそうではないという感覚を反映したものです。むしろ、すべての消費者の拡大やサービスには、多様性が不可欠であるというマーケターへの警鐘でもあると評価されています。
4. KYLIE COSMETICS: カイリーコスメティックス:INFLUENCE 影響
カイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)は、この5年間でリアリティ番組のキャストから本格的な起業家へと急成長した。
彼女の成功は、ソーシャルメディアにおけるインフルエンサーのパワーを証明するものです。
「ソーシャルメディアの力です」とジェンナーはForbes.フォーブスに語っている。"私は何かを始める前に、これほど強力なリーチを持っていたのです。"
カイリーは、販売を依頼するずっと以前から、ソーシャルオーディエンスの育成に取り組んでいました。メイクアップルーチンをYouTubeに投稿したり、Snapchatのストーリーでメイクアップを公開したりすることで、彼女は自分自身を先導leading voiceする存在として位置づけていたのです。
Kylie Jenner, Kylie Cosmetics & Kylie Skin
だから、カイリーラインが発売されると、リップキットは1分もしないうちに売り切れた。彼女のフォロワーたちは、何も説得する必要がなかったのです。彼らは、彼女が気に入ったからこそ、その製品を購入したのです。
5.L’OREAL: FORWARDS, NOT BACKWARDSロレアル:後方ではなく前方
ロレアルは、1世紀以上の歴史があり、その生涯を通じて有名であり、世界的な販売のリーダーです。
数十年にわたる革命の中でリードを維持するためには、ロレアルは後ろを振り返ったり、その地位に酔いしれたりしないことが必要です。むしろ、前進し、DTC の破壊者に追いつくために、常にモデルを適応させなければならない。
ロレアルの施策:新しいもの(テクノロジー)を統合することで、古いもの(レガシー)から脱却する。AR、VR、AIなどの新しいテクノロジーを開拓し、製品の発見力を高めることに重点を置いています。デジタルマーケティング戦略へのシフトを "マーケティング3.0 "という造語で表現しているほどです。
世界中のマーケターはすぐにロレアルに追随し、2020年までにAIを活用した会話キャンペーンが大規模に採用されると65%が予想しています。
「音声アシスタントに最高のマスカラを購入するように頼むだけでは、ゲームは変わらないでしょう。あるいは、バーチャル試着で自分の顔に直接メイクアップチュートリアルを見ることができるようになれば」と、ロレアルのグローバル最高デジタル責任者であるルボミラロシェはThink with Google interview.のインタビューで述べています。
「これらの経験をマスターするブランドは、人々が選ぶものになるでしょう。」
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発送代行に関しての基礎知識が全てわかる徹底ガイドです。発送代行サービスを検討されているEC事業者様は是非ご覧下さい。
監修者
アドバイザー
吉村 典也
日本の製造業を強くするためのコンサルティング会社、外資システム会社などを経て、通信販売(ダイレクトマーケティング)、Eコマースの事業運営・CRM/購買体験+購買後体験)運用・フルフィルメントサービス運用のアドバイザーとして、CS&BPOセンター(CX設計・運用からシステム設計・運用まで)の新規立上・受託までを担ってきた。通販基幹システム・Eコマース・オムニチャネル/OMO・CRM+MAシステムのマーケティングセールスから、業務設計・運用までをコマース・小売事業会社ととも一緒にアクション&グロースしてきた。
大手通販グループの「単品リピート(サブクリプション)/通販基幹CRMシステム」外販・導入サポート業務を通じて出会った事業者とのコミュニケーションを通じて、まだまだ、日本のDNVB・D2C(DTC)ビジネスにはチャネルとしてではなく、「顧客中心」としてのホネストビジネスとして、再成長の可能性、未知のカテゴリー、オムニチャネルコミュニケーションからのオムニチャネルコマース体験がある、それを支えるコマース事業者のインハウス化が必要であること、そして柔軟に迅速にその業務を支持・運用できる、MACH・コンポーザブルタイプのシステムを広めることが大切と確信しつつ、1社でも多くの30億、100億円事業にグロースするためのアドバイス・サポートを提供している。
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