吉村 典也
吉村 典也

日本の製造業を強くするためのコンサルティング会社、外資システム会社などを経て、通信販売(ダイレクトマーケティング)、Eコマースの事業運営・CRM/購買体験購買後体験)運用・フルフィルメントサービス運用のアドバイザーとして、CS&BPOセンター(CX設計・運用からシステム設計・運用まで)の新規立上・受託までを担ってきた。通販基幹システム・Eコマース・オムニチャネル/OMO・CRM+MAシステムのマーケティングセールスから、業務設計・運用までをコマース・小売事業会社ととも一緒にアクション&グロースしてきた。

セルフケアなどのカテゴリーでも有効な、医薬品のDNVBのポイント 編集後記 編

D2C D2Cブランドインタビュー DNVB DTC EC eコマース
HIX 編集後記

取材の趣旨とその背景についての私見

ファシリテーター:吉村 典也

AGA(男性型脱毛症)管理アプリ「HIX」 エムボックスの代表 金澤 様への取材・インタビューについては、2回に亘ってお伝えしてきました。

国内初! AGA(男性型脱毛症)管理アプリ「HIX」 エムボックス ビジネスモデル編 Part-01

テクノロジーで セルフメディケーションを 再定義する エムボックス CRM編 Part-02

まだまだ、お伝えしたいことはありましたが、今回は残念ながら、ここまでのご取材レポートとなっています。

金澤様には、お伺いできなかったことで、編集部のファシリテーターが考えていたこと、考えていることを「編集後記」という形でお伝えします。

この考え方については、他のカテゴリーのD2C/P2C/E-コマースの事業者にも応用して役立ちますのでご一読ください。

これは、
ファシリテータとしての意見・考えかたですので、エムボックス 金澤 様のコメントなどではございません。

今回、深掘りしたかったこと

取材課題1:商品・サービスに関すること

Q:製品か商品か:エムボックスさんはどちらの定義でビジネスを設計されているか。

これは、何気ではありますが、「プロダクトアウト」か、「カスタマーセントリックか」の姿勢が大きく試されている企業文化でもあります。

*法律的には、「製品」になります。

Q:サービスに関する、差異化を顧客にどれだけお伝えできるか。

に重点をおいて顧客サイドのインサイトをベースに知りたいと思ってお伺いしてきました。

視点としては、

は、ご取材のきっかけと動機です。

取材テーマ1:顧客の課題へのファーストアプローチ

第1類医薬品なので成分・商品については評価する必要はないと考えていました。
むしろ、参入企業が多く、どこでも買える、どこが作っても同じ成分配合(法律的にも)になる商品、市場に参入された動機や、それで解決したい顧客の「購買体験」・「購買後体験:ポストパーチェス」についてとても興味がありました。

事業(マーケット)環境についての俯瞰

世界的な動きとして、脱Cookieや検索広告のコスト上昇によって、これまで主流だった広告からの新規顧客獲得がより難しくなっているなか

Q:新規顧客との出会いが、広告モデルや、アフリエイトモデルでは、先発組や大手資本との競争では勝てない中、どうされているのだろうか。

Q:医療機関への紹介をしているが、医療サービスとの使い分けは、顧客にどうナビゲーションしているのだろうか。

Q:医療機関への送客がメインのビジネスではないのだろうか。

男性の薄毛の悩みは、インターネットではコンプレックス系商材としては、

などの広告が、アフィリエイトをはじめとして大量に露出され、執拗にリタゲ、されていますし、

オフラインでは新聞・TVでの展開を目にしないことはありません。

そのために、顧客としては、SEO記事に頼ると成分知識と作用機序の基本的な知識教育は得られますが、自分への適正判断が難しいのです。
それを、納得させるための、流行りの「パーソナライズ診断」では、主体的な情報判断・提供をするために、個人個々の状況の判断が適正かどうかが難しいとの認識があります。
(どれも、ヒアリング項目は同じになります。当然です。エビデンスベースで展開すればそれしかないです。)
かつ、市販品の育毛・発毛剤は価格が高いという問題点があるとも聞いています。
(確かに、USなどの海外個人輸入の価格と比較しても高いですね。これは、この領域に限ったことではなく、コスメでも、サプリでも絶対価格だけではなく、成分比でもそうです。)

この市場環境をベースとして、顧客の声と、顧客の行動態様をすごく探索されてサービス設計されているとお伺いしていましたので、どのような顧客心理をポイントにされてUI/UXを設計・ご提供されているかについてとても興味がありました。

何故ならこれは、どのカテゴリー市場でも同様の環境だからです。

スキンケアコスメ
サプリメント
ニュートリション
フェムテック

など

そして、オーディエンス&アドレサブルではないですが、新規の顧客の、コミュニケーションと広告などからのファネル設計がとても重要な時代でもあるからです。

このような背景から、継続的なコミュニケーションを通じたリピーター・ファンの育成によってCLTV(顧客生涯価値)を伸ばす動きやCRMを強化する事業者が増えているので、とても参考になる運営だと思っています。

顧客の購買体験がとても重要になっている

取材テーマ2:顧客の行動態様にフォーカスしてCRM・CXポイント

CRMは、日本での独特の定義があります。
それは、

単品購入継続率の維持=離脱防止(阻止)

という、

顧客=金=家畜=獲物

として見る風潮です。(日本では、40%以上がこのモデルだと言われています。)

本来あるべき「CRM」としては、CX、CSなどの視点や要素が必要で、本質に戻ることが重要な時代になっています。

*CX:カスタマーエクスペリエンス 
顧客体験は、コマースにおいては組織と顧客が接点を持つ期間中の一連の交流の結果、顧客が得る認識である。 この交流は、カスタマージャーニー 、ブランド接点、デジタル環境を含む体験環境の3つの部分で構成されます

*CS:カスタマーサクセス
顧客が商品やサービスを通じ、顧客が目的としていた、成果を最大限発揮できるように、コマース事業者が能動的に顧客に働きかける一連の活動や、それを担う組織体制です。
カスタマーサポートは、顧客起点で顧客の疑問点を解決することを目的とし、受動的に問い合わせに対応することが
顧客に成果を感じてもらうことを目的とし、能動的に顧客の課題解決のために働きかけることがカスタマーサクセスとは、その目的や提供方法が違います。

Q:CRMとは
どの会社=事業にでも共通することですが、どう定義するかが、世界観やブランドとして差異化されていくと思っています。
コンプレックス商材かつ、第1類医薬品であるからこそ、どう設計・運用されているかをお伺いしています。

私見としては、
 診断から、顧客の購買後体験が始まっている。

と考えています。

診断ステップの確認とそのポイント

■診断結果
診断後のナビゲーション
*リコメンドではないことが重要です。これは後半で、【薬局・薬店向け】一般用医薬品の特定販売(インターネット販売)について
ポイントを踏まえてお話します。

■対策

1.ホームケア:

チェック(これの頻度は月1回くらいとのこと・リコメンドをどうされるのかはポイントですね。肌もそうですが、1か月では大きな変化は出ないです。)
ログもとれていて、比較できる仕様みたいです。

2.クリニック受診

3.生活習慣・生活態様に関するアドバイス

 →トラッキングアプリ機能への展開の可能性はあるのではないか。
 →2ndPartyデータとしての提携はあるのではないか。

は、現状フェーズのCRMとは無関係なので、お伺いはしませんでしたが、食事会などの機会があれば深くディスカッションしたいところでもあります。

Q:他の「診断プロセス」を採用している医薬品ブランドとの差異化は・・・・顧客とのコミュニケーションの中でどのように設計しているのか

■相談

Q:CRMとしてどのポジションで導入したのか

相談はあれば安心だが、法律上解決にはならない、メンタルヘルスレベルでの話になる、モチベーションと不安・不安・不信の解消を目的になることは、コスメやサプリメントのCSと顧客心理は同じでもあるけれど、その先の顧客の声は、別の次元ではある。

私見としては、オンライン診療ではないが、サブスク化出来そうなサービスではありますが(法律の規制があるので)提供した場合、成功するモデルがピンとこない。

CX/CSという顧客の期待値は、幅広いけど

  • とまる
  • はえる
  • ふえる

どれを、定義表現として適切なのかは、ステージによって違うことが理解できました。

実際の「診断体験」

基本的な姿勢として、どのD2Cブランドさんへの取材でもそれに先立ち購買体験をするようにしています。それも、遅くても2週間前から可能なかぎり1か月以上前に、そこで実施されている、初回購入のUI/UX、トランザクションコミュニケーション、開封体験(開梱:Unboxing)、購買後のコミュニケーション施策をチェックしてからお伺いするようにしています。

■サービス概要

「HIX」はスマートフォンアプリで薄毛の状態を診断してくれますので、他のパーソナライズ系や、AGAのコンプレックス系の診断とどう違うのかは、チェックしました。

アプリをダウンロードして、診断ステップの質問に応じて回答をするとともに、アプリからスマートフォンのカメラを使って頭部2箇所の撮影した写真をアプリから送信します。

*マイクロスコープがあった方が良いです。
撮影しやすい、同じ個所で経過観察が可能になる。などのメリットがあります。
初回購入時には、ハードルが高いのでリピート時のリコメンドが重要ですね。

*WiFiは、WiFiダイレクトで、マイクロスコープによって自動的に生成されるWi-Fiです(パスワードは不要)、自宅のWi-Fiではありません。WiFi環境がないところでもスマートフォンやiPadに接続して使うことができます。が
これは、枯れた技術ですが、表記上は、結構壁かもしれませんね。

*これ、マイクロスコープは、スキンケアで使えると思っています。

*顧客心理ってどうなのでしょうか。
 不安から期待はどうしているのでしょうか。
 は、顧客に聴いて知りたいとは思っています。

■毛髪診断結果
に応じた、予防方法やヘアケアの方法をナビゲートしてくれました。

客観的なアドバイスをもらえることや、頭皮状態や生活習慣に関するガイダンスと改善に向けた手ほどきを受けることができます。
*先ほど例示

どこまで、いつまで無料なのかは、キャッシュポイントとしては当然考えることですが。
CX・CS視点なら、アップグレード版の有料Verもあってもいいかもと考えています。
顧客はどのようなサービスに価値を感じるだろうか。
顧客の声を聴いて設計してみると面白いと思っています。
*これも、先ほどの相談サブスクでも触れています。

メンバーシップ型のサブスクモデルの可能性

ですが、設計を間違えると拘束型になるので、AGAクリニックや、そのアフリエイト版と同じに見えてしまいますね

医薬品等適正広告基準を踏まえて 

画像判定のアルゴリズムは専門のAGA医師が監修

「監修」しているそうです。

*注意が必要です。
どんどん厳しくなる化粧品・部外品の表現規制ですが、かといって、医薬品がフリーハンドではありません。

ポイント1:
広告における医師の使用については、「医薬品等適正広告基準」においていろんな制限があります。
商品とはまったく関係のない「一般論」であれば、問題はありません。
ここは、当然ですね。

ポイント2:
医師の使用について「消費者」に誤認を与えないようにしなければなりません。(齟齬の無いように法律的な用語を準拠しています。)
ここに「誤認」があると、「景表法違反」(これますます厳しくなります。日本では良いことです。)になります。
そのためには、まず第1に、そこでの「忠告」が実際に医師が語っているものである必要があります。

ポイント3:
医薬品等適正広告基準10においては、医師の「指定」「公認」「推せん」「指導」「選用」「等」の広告は「だめ」です。

*「医薬関係者、理容師、美容師、病院、診療所、薬局、その他医薬品等の効能効果等に関し、世人の認識に相当の影響を与える公務所、学校又は学会を含む団体が指定し、公認し、推せんし、指導し、又は選用している等の広告ろ行ってはならない。」

★重要:
「医師監修」はどうでしょうか
基準10の「等」に入るかがポイントと言われています。
現時点では、「監修」は表現が可能のようですが、エビデンスが求められるようになるとは思います。
*必ず、当該の自治体の担当部署に確認してください。ただし、E-コマースの場合は、全国の自治体が摘発できますのでご注意を、〇〇は良かくても、▷▷から摘発は入ります。

「医師との共同研究・開発」はどうでしょうか?
2018年8月の事務連絡は、六者協(厚労省・東京都・大阪府・愛知県・北海道・福岡県で構成される協議会)を踏まえて出されているそうです。ここには、現時点では含まれていないので、新たな通達・事務連絡が出るまでは、大丈夫なようです。

ポイント4:

日本化粧品工業連合会 の広告ガイドラインは、

医薬品等適正広告基準の基準10を広げていますので、これをベースに設計してください。

最終的な結果の判定は、

公益社団法人日本毛髪科学協会 – 健康な毛髪と頭皮を守るために

にて資格を取得した毛髪診断士®(Hair Adviser,JHSA)
*毛髪診断士®講習会は2日間にわたって行われ、講習会を修了して、認定試験に合格すると、毛髪診断士®と認定し、認定証を送ります。
が行っているので、リアルタイムではなく1日ほどの時間が掛かっています。

■重要:
クリニック(医療機関)ではないために、AGAの診療行為をすることは出来ません。
*こういうことはとても重要です。

そのため、医療機関にかかる必要がある場合は初回の診療費が無料になる提携クリニックを紹介してくれています

Q:提携クリニックの選定はどうしている
 拡大をどのようにしたいか?(大都市から・・・)

ここは、取材時にコメントを頂いていますが、記事では公開していません。
一般論として、AGAの医療機関のアフリエイトやSEMが展開されているということは、医療機関も玉石混合だということです。

これは、こちらの記事で語られていますので引用します。
ヘルステックNight Vol.1[後編] ”健やかな人生”のために私たちができることの可能性|Players by Genesia.

日本国民皆保険という社会保険制度があって、ヘルスケアとか医療はタダもしくは安価に提供されるものっていう認識が根づいてしまってると思うんです。
一般の人が予防とか治療の手段を考えるときに、保険診療でカバーされる疾患とか症状とかだったら病院に行っちゃえばいいやっていう力学が働きやすいですよね。
だから、ヘルスケアとか医療のサービスにお金を払ってくれにくい

例えば、テックタッチの禁煙サービスとかもすごくいっぱいあると思うんですけど、ユーザーからのマネタイズが難しいからこそ、企業健保とかにtoB型で収益モデルを作ってるところが多いんだと思うんです。

一方で、自由診療の領域で、特にウェルネスとか美容に繋がっていくような領域ってもともと全額自己負担なので、ここに割と多くのプレイヤーが参入している気がします。マネタイズしやすい領域なんですね。

Q:提携クリニックには、自社のPB商品は取扱いがあるのか

これは、モデルとしては双方のメリットは無いと取材をしていてわかりました。
記事化はしていませんが、B2B2Cモデルについては成長している事例やケースについて情報を提供させていただきました。
これからはこのチャネルパターンがとても重要になってくると思っています。

Q:提携クリニックには、送客していくキャッシュポイントチャネルという価値だけ

これもご取材してわかりました。今はメインでは無いようです。あくまでも顧客視点のために必要な治療サービスとの一貫です。
顧客は、 費用、自身へのプライド・不安から、やはり医療機関にはいきたくないものでしょうね。

https://www.agaskin.info/lp/nrml_001/ 青汁王子のモデルはアフリエイトそれっぽいですけど。

DNVBのテック企業としての特徴

DNVBのテックを活用した事業としての特徴として、顧客視点のコミュニケーションインターフェースとしての、相談・カウンセリングをチャットなどで実施できることはポイントです。
従来なら、ボイス、ノンボイスならメールだったものが、パーソナルメディアデバイスである、スマートフォンであれば、チャットが基本的な基盤になるからです。
*OMO/D2C・ポストパーチェスCEMサービス
*LINEを利用した「顧客購買体験」サービス

取材テーマ3:顧客の体験を支える体制

1:スタッフ・チーム体制について

創業者メンバー経歴 経営チームの経歴としても、デジタル×ヘルスケアの領域における知見を高いレベルで持ち合わせているチームをアピールしたいと考えていました。

2:チームワーク・オペレーション

3:そして、技術とそれを実装しているツール

ここは、聞き及びにいたらなっかったので次回にもお話をお伺いできればと思っています。

経営者=創業者の顔が見える

今回の商品・サービスの開発・提供にあたって、私が一番注目していることは、経営者=創業者の顔が見える、DNVBがやっと日本でも出てきたと思ったからです。
アーリーステージで資金調達のフェーズだからなのかも知れませんが。

顧客にとっては、誰が、どのチームが、どうして、開発してサービスサポートしてくれるかが重要な差異化要因になっていくと思っています。

ここは、単品リピートマーケットが儲け主義=ファイナンスモデルに陥ったことと比較対象をしても、これからの基本になると思っています。

顧客獲得コストやLTV、継続利用率などといった事業数値面については仮説とそれを実施するための、テクニックとKPI論は盛んではありますが、全てが成長していると語ることは出来ません。

世の中的にこういうと、

TOP - DINETTE Inc. | ディネット株式会社

尾﨑美紀 2代目バチェロレッテ (@mikiozaki_) ... - Instagram

ってよくでますが、これは完全なP2Cブランドのプロモーションです。と思っています。

最近は露出が少なくなりましたが、

【公式】BULK HOMME(バルクオム)|ベーシックメンズ

BULK HOMMEの圧倒的成長から考える、バルクオムCEO野口卓也 

さんは、有名ですね。
P2C系のブランドがふえていくと想定していますので、このコミュニケーション施策とデザインは生きていくと思っています。

Q:エムボックスのみなさんの顧客へのサービス体制や考え方について教えてください。

USAのDNVB Hims から紐解く

ヘルスケア&ウエルネステクノロジーとそれを支える技術とエビデンスに裏打ちされた商品については、

ビジネスモデルとしては、USAのDNVBでは、Hims :https://www.forhims.com/が有名で、Himsのスタートアップ時に近しいモデルだと捉えています。

Telehealth for a healthy, handsome you _ hims

Digital Health Startup Hims & Hers Goes Public In $1.6 Billion SPAC Deal

2017 年に開始された Hims は、当初、勃起不全や脱毛などの問題を抱えた男性が、医師とのオンライン相談やドアに発送される処方箋を通じて、快適なソファから支援することを目的としていました。

  • Hers として知られる女性の健康部門を含むまでに成長
  • 独自の電子カルテを開発
  • オンライン薬局

 

https://www.forhers.com/

を追加しました。
全体として、同社は現在、約 100 の異なる医療問題を治療するために患者と協力しています。目標は「医療制度への玄関口になること」だそうです。

Himes

創業以来、300 万件近くの遠隔医療相談を行ってきました。この分野で最大の上場企業である Teladoc Health は、2020 年に 260 万回の訪問を行いましたが、その数に達するまでに 20 年近くかかりました。
ヒムズは、皮膚科や行動の健康など、さまざまな専門サービスも提供しています。

比較対象はRo
Roman:https://www.getroman.com/
Roman _ Digital Health Clinic for Men

RORY:https://www.hellorory.com/

Rory - A Digital Health Clinic for Women

DTCのトレンドウオッチはこちらが詳しいの確認してください。
https://www.retaildive.com/trendline/direct-to-consumer/10/

これは、こちらの記事で語られていますので引用します。
ヘルステックNight Vol.1[後編] ”健やかな人生”のために私たちができることの可能性|Players by Genesia.

僕らがどういう観点で疾患領域を定めているかというと、まずペインが強いところ。アンメット・メディカル・ニーズ(Unmet Medical Needs)とも言いますけど、悩みが深いところ。特にやっぱり見た目の悩みですね。かつ、コンテンツ領域に特有の課題なんですけど、正しい情報とかエビデンスのある情報・商品っていうのがユーザーに届けにくいところ。アフィリエイトとかSEOとか各プレイヤーのマーケティングの問題でもあると思うんですけれど、そういう問題が積み重なって正しい情報に“もや”がかかりかかってしまいがちなところ。僕らはそういう領域のパーソナルヘルスケア、いわゆるコンプレックスみたいな疾患領域からスタートしていこうと決めました。

AGAと同じような、有病者数は多いんだけれど受診率が低くて、セルフメディケーションとかセルフケアをしている割合が多い疾患領域に、できることを拡げていきたいですね。

例えば、多汗症とか水虫とかもそうですし、あとは男性のEDとか、女性のニキビとかも、エビデンス的にはしっかりした標準治療が定義されているんだけど、実はそれが意外と知られていなかったりするという。そういう領域に、僕らのできることやチャンスがあるのかなと。

『フェムテック』領域は、投資やスタートアップ乱立を経て、買収・統合のフェーズになってきています。

これは、Himsも同様で、顧客のライフステージをカバーしていくことが重要であることからです。
イコール=データ:顧客インサイトの変化を持ち続けることができるビジネスでもあるからです。

ウエルネスや、ヘルスケア はキュアとは違った顧客態様や購買後体験が形成されていますが、先ず、日本では

  • メディカルというサービスに関する法規制
  • 商品のコミュニケーションであれば、薬機法・景表法

などの与件がありますが、上の2つが、相まって、医療機関との連携、B2B2Cのマーケットがとても重要になってくると思っています。

法規制では、コロナ前はHimsのようにAGAやED治療なんかをオンラインで完結させることができるようになりつつある中で、コロナ禍で規制緩和され、恒久的に初診からオンライン診療が可能っていうことへの対応や。

  • 零売
  • オンライン診療・オンライン服薬指導・処方薬宅配

のサービスとの競争にはなってきます。

Q:技術的な面でのご腐心と、目指しているところについて

ここは、残念ながらお伺いできませんでした。

私見としては、
技術レベルなどでは、AI診断のためのデータ量で言えば、絶対的に海外が種類も件数も多いですし、DNVBやCPG消費財(Consumer Packaged Goods)は、データがメインのビジネスであることを覆いながらビジネスを展開していますが、日本だけではない海外での展開などを考えるかどうかがポイントになります。
(これは、絶対的に勝てないと思っています。日本人専用ってカテゴリーもあります。これは、時間を稼ぐだけに終わりそうだなと思っています。すごいAIエンジンがうまれるのであれば別ですが)

そして、AIの精度って最終的にはユーザー体験を左右する部分なので味付けは重要でしょうから、ここにフォーカスを充てるべきだとは考えています。

【薬局・薬店向け】一般用医薬品の特定販売(インターネット販売)について

折角の、第1類医薬品販売のEコマースのケースです。
一般用医薬品販売の特定販売について、画面遷移なども含めてポイントを確認していきましょう。

 *注意
こちらは、東京都福祉保健局の2022年8月時点の情報に基づいています。

このページでは、一般用医薬品の特定販売(インターネット販売)について概要を解説しています。
このページに記載のない事項につきましては、薬局、店舗販売業を管轄する各保健所にお問い合わせください。
関係法令、通知等は厚生労働省ホームページでご確認ください。
外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。厚生労働省 医薬品の販売制度(別ウィンドウで開きます

インターネットによる一般用医薬品販売(特定販売)の基本的ルール

一般用医薬品のインターネット販売は、

  • 許可を受けた薬局・薬店(店舗販売業)しか行うことができません。
  • 実際の店舗に貯蔵・陳列している製品しか販売できません。
  • インターネット販売を行う際は、保健所へ事前の届出が必要です。

のため、従来からある・名義貸しの「薬剤師」での届出での、倉庫からの発送代行業務はできません。

インターネット販売用ホームページの整備について

ホームページ掲載事項

実店舗の写真、製品陳列の状況、勤務している専門家の氏名など、必要な事項をホームページに掲載しなければなりません。

薬局・薬店の管理・運営関係

  • 1.実店舗の写真
  • 2.許可区分(薬局又は店舗販売業
  • 3.許可証の記載事項(開設者氏名、店舗名、所在地、所轄自治体等
  • 4.薬局・店舗の管理者氏名
  • 5.当該店舗に勤務する薬剤師・登録販売者の別、氏名、担当業務等
  • 6.現在勤務中の薬剤師・登録販売者の別、氏名
  • 7.取り扱う一般用医薬品の区分
  • 8.勤務者の名札等による区別に関する説明
  • 9.注文のみの受付時間がある場合にはその時間
  • 10.店舗の開店時間とネットの販売時間が異なる場合は、それぞれの時間帯
  • 11.通常相談時及び緊急時の連絡先

実例:

店舗販売業の管理及び運営に関する事項 _ AGA管理アプリ HIX - アプリではじめる、あなたにあった薄毛対策

Souce:店舗販売業の管理及び運営に関する事項 _ AGA管理アプリ HIX - アプリではじめる、あなたにあった薄毛対策

要指導医薬品・一般用医薬品の販売制度関係

  • 1. 要指導・第1類から第3類の定義及び解説
  • 2要指導・第1類から第3類の表示や情報提供に関する解説
  • 3. 指定第2類の販売サイト上の表示等の解説及び禁忌の確認・専門家への相談を促す表示
  • 4. 一般用医薬品の販売サイト上の表示の解説
  • 5. 要指導医薬品・一般用医薬品の陳列の解説
  • 6. 副作用被害救済制度の解説
  • 7. 販売記録作成に当たっての個人情報利用目的

店舗販売業の管理及び運営に関する事項 _ AGA管理アプリ HIX - アプリではじめる、あなたにあった薄毛対策 (1)

 
医薬品の表示関係

  • 1. 店舗での陳列の状況が分かる写真を表示
  • 2. リスク区分別の表示方法を確保
  • 3. サイト内検索の結果を、各医薬品のリスク区分についてわかりやすく表示すること
  • 4. 医薬品の使用期限

医薬品の表示関係 1	店舗での陳列の状況が分かる写真を表示 2

リグロEX5エナジー【第1類医薬品】|REGRO(リグロ)公式ストア

リグロEX5エナジー【第1類医薬品】|REGRO(リグロ)公式ストア (1)

Souce:リグロEX5エナジー【第1類医薬品】|REGRO(リグロ)公式ストア

ホームページアドレスの公開について

販売を行うホームページのアドレス(URL)は、厚生労働省のホームページに掲載されます。

外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。厚生労働省 一般用医薬品の販売サイト(別ウィンドウで開きます)

 一般用医薬品の販売サイト一覧(検索結果)|厚生労働省

レビュー、口コミ、レコメンドの禁止について

購入者による医薬品に関するレビューや口コミは禁止です。
(医薬品の効能・効果に関すること以外の事項を除きます。)

過去の医薬品購入履歴等に基づき、自動的に特定製品の購入の勧誘をすること(レコメンド)は禁止です。

*この2つのポイントはとても重要ですのでご注意ください。
「効いた」などの身体的変化に関することはNGということです。

レコメンドは、購入履歴に対してです。過去に「発毛剤」を購入していたから、「関連するサプリ」を推奨してはいけません。

一般用医薬品の情報提供について

専門家(薬剤師・登録販売者)が購入者の状況に応じた適切な情報提供を行います。

1 使用者の状態等の確認

購入希望者から、年齢、性別、症状等、適切な情報提供に必要な事項を確認してください。

HIX

使用者の状態等の確認事項の例
性別、年齢
症状
副作用歴の有無やその内容
医療機関の受診の有無やその内容
妊娠の有無、授乳中であるか否か
その他気になる事項

 

2 使用者の状態に応じた個別の情報提供等

3 提供された情報を理解した旨等の連絡

薬局、店舗にいる専門家から、使用者個々の状態に応じた情報提供を実施します。
自動返信メールは情報提供にあたりません。(といっても実際は自動化されていると想定されます。)

HIX メール承諾

HIX アプリ 承諾

使用者の状態に応じた個別の情報提供事項の例
用法、用量

服用上の留意点(飲み方や、長期に使用しないことなど)

服用後注意すべき事項(○○が現れた場合は使用を中止し、相談することなど)
再質問の有無

 

までは、医薬品の特徴的なポイントになります。

それ以外に、

Eコマースの新たな表示ルール
特商法改正の対応方法(2022年6月施行・特定商取引法・預託法の改正)

Eコマースサイトなどの「申し込み確定」の「直前画面」に詳細な注文内容を表示する義務が追加される。
契約申し込みの手順などについて消費者を誤認させる表示が禁止される
など、すべてのE-コマース事業者への規制です。

 ECサイトに影響が大きい4つの規制

1. 申し込み直前の画面に注文内容を表示(改正特商法 第12条6)
2.注文内容や契約申し込み手続きに関して、消費者を誤認させる表示の禁止(改正特商法 第12条6-2)
3.申し込みの撤回・解約をさまたげる不実告知(嘘)の禁止(改正特商法 第13条2)
4.消費者による注文の「取消権」を新設(改正特商法 第15条4)

です。
Shopifyは対応していませんのでご注意ください。

医薬品のコマース事業については、随時情報は追加していきます。
日々、法律などが改正されていますので、必ず担当行政や、専門家にご相談ください。

弊社では、薬機法などの専門家をご紹介していますのでお気軽にご相談ください。(直接のご契約になります。)

関連記事はこちら

国内初! AGA(男性型脱毛症)管理アプリ「HIX」 エムボックス ビジネスモデル編 Part-01

テクノロジーで セルフメディケーションを 再定義する エムボックス CRM編 Part-02

<ファシリテータープロフィール>

Innovation & Communication
代表 吉村 典也
Innovation&Communication吉村 典也
日本の製造業を強くするためのコンサルティング会社、外資システム会社などを経て、通販、Eコマースの事業運営・CRM購買体験運用・フルフィルメントサービスト運用のアドバイザーからBPOセンター(CX設計・運用からシステム設計・運用まで)新規立上・受託までを担ってきた。通販基幹システム・Eコマース・オムニチャネル/OMOシステムの営業と、業務設計・運用までを担って事業会社ととも一緒にアクション&グロースしてきた。

やずやグループの「基幹CRMシステム」外販導入サポート業務委託を通じて出会った事業者とのコミュニケーションと課題を通じて、まだまだ、日本のDNVB・D2Cビジネスには成長の可能性、未知のカテゴリーがあると確信しつつ、1社でも多くの30億、100億円事業にグロースするためのアドバイス・サポートを提供している。
殿堂入り記事
発送代行完全ガイド

発送代行完全ガイド

発送代行に関しての基礎知識が全てわかる徹底ガイドです。発送代行サービスを検討されているEC事業者様は是非ご覧下さい。

吉村 典也

監修者

アドバイザー

吉村 典也

日本の製造業を強くするためのコンサルティング会社、外資システム会社などを経て、通信販売(ダイレクトマーケティング)、Eコマースの事業運営・CRM/購買体験購買後体験)運用・フルフィルメントサービス運用のアドバイザーとして、CS&BPOセンター(CX設計・運用からシステム設計・運用まで)の新規立上・受託までを担ってきた。通販基幹システム・Eコマース・オムニチャネル/OMO・CRM+MAシステムのマーケティングセールスから、業務設計・運用までをコマース・小売事業会社ととも一緒にアクション&グロースしてきた。
大手通販グループの「単品リピート(サブクリプション)/通販基幹CRMシステム」外販・導入サポート業務を通じて出会った事業者とのコミュニケーションを通じて、まだまだ、日本のDNVB・D2C(DTC)ビジネスにはチャネルとしてではなく、「顧客中心」としてのホネストビジネスとして、再成長の可能性、未知のカテゴリー、オムニチャネルコミュニケーションからのオムニチャネルコマース体験がある、それを支えるコマース事業者のインハウス化が必要であること、そして柔軟に迅速にその業務を支持・運用できる、MACHコンポーザブルタイプのシステムを広めることが大切と確信しつつ、1社でも多くの30億、100億円事業にグロースするためのアドバイス・サポートを提供している。

あなたはこちらのコラムにもご興味がおありかもしれません おすすめコラム

配送情報=ブランドトラッキング CX:エクスペリエンスをデザインする5つのステップ Shopify
配送情報=ブランドトラッキング CX:エクスペリエンスをデザインする5つのステップ Shopify
  顧客は購入後のエクスペリエンス中には、多くのことを望んでいるのかも知れません。顧客は購入後に、新しく購入した商品を手に入れたことに非常に興奮していますが、それが自宅に届くまで待たなければなりません。待っている間に、顧客の期待は急上...
続きを読んでみる
2023 年に注目すべき 8 つの EC トレンド 購入後体験CXを強化する Shopify
2023 年に注目すべき 8 つの EC トレンド 購入後体験CXを強化する Shopify
EC:eコマース業界にとって天文学的な成長の年は2022 年でした、2023 年はすでに、減速してオムニチャネルとDNVBとその一カテゴリーDTC/D2C 3.0の年になると見られています。2023 年に Shopify ブランドや、...
続きを読んでみる
EC 顧客購買体験: CXとは コンテンツデザインしてAOV LCTVをグロース Shopify
EC 顧客購買体験: CXとは コンテンツデザインしてAOV LCTVをグロース Shopify
  EC(電子商取引:eコマース)の顧客購買体験(Customer Purchase Experience)に関連するCX(Customer Experience)とは、顧客がオンラインで商品やサービスを購入する過程全体における総合的...
続きを読んでみる
2023 DTC リピート収益ガイド サブスクリプションの顧客を維持する
2023 DTC リピート収益ガイド サブスクリプションの顧客を維持する
  パート3. サブスクリプションの顧客を維持する サブスクリプションの顧客は、店舗の顧客よりも 2.7 倍の生涯価値をもたらします。アクティブなサブスクライバー ベースを維持することは、DTC ブランドの最低四分位数と最高四分位数を...
続きを読んでみる
2023 DTC リピート収益ガイド  リピーター顧客をサブスクリプション顧客に変える
2023 DTC リピート収益ガイド リピーター顧客をサブスクリプション顧客に変える
  パート 2. リピーター顧客をサブスクリプション顧客に変える 顧客からのリピートビジネスの安定した流れを達成したとしたら、サブスクリプションを提供する絶好の機会・タイミングです。日常的な購入をサブスクリプションに変えることは、サブ...
続きを読んでみる
2023 DTC リピート収益ガイド  一度限りの顧客をリピーターに変える
2023 DTC リピート収益ガイド 一度限りの顧客をリピーターに変える
  DTC には大きな可能性があります(ありました)が、業界には乗り越えなければならない多くのハードルがあります。 CRM および e コマースマネージャーは、増加する取得コスト、iOS アップデート、および、ぎこちないフローと戦って...
続きを読んでみる
サブスクリプションにとっての課題
サブスクリプションにとっての課題
eコマースでの・成長/成功を最適化しながらメディア支出を管理することは科学です。 ブランドは、競合状況を調査することから始めています。これは、支出額とメディア、最も効果的なメッセージ、優先されるチャネルの特定が含まれています。 ブラン...
続きを読んでみる
E コマース コンバージョン ファネル: 売上を向上させる 5 つの戦術とツール
E コマース コンバージョン ファネル: 売上を向上させる 5 つの戦術とツール
潜在的な購入者があなたの Web サイトにアクセスし、商品ページを表示し、カートに追加して、一度にチェックアウトすることはほとんどありません。実際、そのようなことが起こる確率は3% 未満とも言われています。 Google の消費者イン...
続きを読んでみる

タグ一覧

カテゴリー