オムニチャネルコマースとは 顧客購買体験 対談 Part01

OMUNI-CHANNEL-COMMERCE オムニチャネルコマース 6チャネル

本シリーズでは、いままで以上にスピードをもって変化する顧客とコマース環境について、顧客の購買体験で、ブランドデザインとサービスを提供するオムニチャネルシステム:Lexicaを提供している、E-リテ-リングシステムズ:代表取締役 中田様 (プロフィールは各文末に記載)と、物流・フルフィルメントでそれを支える富士ロジテック:西間木氏、との対談形式で進めていきます。
本シリーズは、変化する顧客購買環境と態様をベースにしていますので、とても幅広く、深淵なテーマ・課題・進化するテクノロジーを対象としていますのでアウトライン:概要として触れていきながら、個別テーマについては別コラムなどで随時深堀をしていくことにします。
また、ケーススタディ事例も可能な限りご紹介出来ればと思っていますので、ご要望やご意見、ご質問、リクエストをお待ちしております。

変化するコマース環境を俯瞰する:The Changing Commerce Landscape

Part01 オムニチャネルのメリット

Part02 オムニチャネルを成功に導く4つの機能

◆4つの機能とは
 ・購買チャネルとしてのオムニチャネル
 ・マーケティング&アド&コミュニケーションとしてのオムニチャネル
 ・オペレーション/バックオフィスの重要性
 ・フルフィルメント視点のオムニチャネル

◆オムニチャネルを支えるテクノロジー:MACHとは
 ・Microservices Architecture
 ・API: Unleash your Imagination
 ・Cloud Native Solutions (SaaS)
 ・Headless Commerce

Part03 1: 購買チャネルについて

 ・ヘッドレスコマースとは

Part04 2:マーケティング&アドバダイジング&コミュニケーションについて

◆データインテグレーション
 ・顧客データ
 ・商品データ
◆オムニチャネルはコミュニケーションチャネル

Part05 3:オペレーションについて

◆IMS・OMS とは
◆PIM・DAM とは
◆在庫と商品詳細の重要なポイント

Part06 4:出荷・配送・フルフィルメントについて

◆eコマース物流とは
◆オムニチャネルフルフィルメントとは
◆WMS

などをお伝えしていきます。

オムニチャネル・アプローチの重要性について

富士ロジテック 西間木氏:(以下 西間木)
先ず、初めにD2Cブランド・小売事業が、オンラインとオフラインの購買(一般的には販売・セールス)チャネルを統合して、おのおののタッチポイントで一貫した顧客への購買体験を提供することを検討していたり、再設計を検討していたりしているのでしたら、今、このコラムを読むことから初めてみてください。

それでは、みなさんが最後に新しいブランドを発見したときのことを思い出してください。
そのときと同じ体験をお届け出来たら幸いです。

わたしたち顧客が、ブランドとの出会いから、バイヤーズ・ジャーニー(:旅とよく表現されますが)を進めていくのと同じように、さらに複雑になっていく可能性がある顧客の購買体験を一緒に創って、変えていくための導入Tips・コンテンツとしてお届けします。
個別テーマや機能詳細は、シリーズボイスとして順次お届けします。
リクエスト・ご意見をお待ちしております。

でははじめて行きましょう。
先ずオムニチャネルアプローチについての重要性についてからお伺い出来ればと思っています。

はじめに

吉村:
それでは、先ずはご質問から、みなさんは最近ですが、

「店頭で商品を見た後 オンラインで詳細を確認した」ことがありますか?

「または、その逆で、オンラインで商品をみて、店頭で詳細を確認した」ことがありますか?

今日と、明日の成功を実現するためには、デジタルとリアルでのチャネルの価値や役割、目的を定義する必要がありますね。

また、大きな勘違いをされていることが多いのですが、
・シングルチャネルでも、
・マルチチャネルでも、
・オムニチャネルでも、
顧客に対して提供する価値は変わらないです。

オムニチャネルは4つのチャネル機能・要素が統合されて連携しているという複雑があるだけで、各チャネルが顧客にとって価値のあるもので無ければ意味はありません。

そのため、
デジタルオンリーのサブスクリプションコマースでも
オフラインメディアがメイン通販事業者でも
同じ視点、ポイントでインサイトを得て頂けると思います。

E-リテ-リングシステムズ:代表取締役 中田様:(以降・中田様)

わたしは、システムという便利なツールを、D2Cブランドさんや、小売事業者へご提供してきて、これからもより望まれる機能をご提供する立場からのコメントになりますが、

・顧客のニーズと購買行動がどのように変化したか。
・そして、これからどう変化していくのかがとても気になり。
いつも、顧客として顧客の立場で、ビジネスモデルと商品とシステムをいつも見られています。

それは、顧客からの支持を得るためには重要なことを知るためで、それに適応することが、重要なポイントであることを理解されているからだと思います。

そのための、最近の事業者様からの要望・課題としては、

・オーディエンス(一般的にはターゲット)顧客を理解するためのオムニチャネル施策の

  • 自由度と
  • 迅速性と
  • コストコンシャスな

サービスの構築と運用を求められています。
それが顧客(消費者)から必要とされていることを実現するために必要であることも痛感されているようです。 

西間木:
それらの要望は、作って終わりではなく、構築してからが始まりということですね。
どのような施策を検討されていて、オムニチャネルビジネスをどのようにしたい、またはしていく必要があるとお伺いされていますか。

中田様:
まず、はじめに

1:エンド・ツー・エンドのデジタル体験を顧客とスタッフとパートナーに提供したい。

ということです。
ウェブサイト、マーケットプレイス、ソーシャルチャネル、そしてリアルとのデリバリーまでがカバーされた顧客購買体験の提供とそこに関連するデータの取得と活用ができることです。

2つめは

2:購買チャネルやマーケティング&コミュニケーションだけでなく、バックオフィス業務やフルフィルメントも含めた視点で考えてデザイン・運用されていること。

いままでは、フロントサイドだけに目を向けていることが多かったのですが、バックオフィスサイドの機能や運用デザインが出来ていないと本当の顧客サービスが提供出来ないことに気付かれてきたとも言えます。

そして、3つめは

3:データを収集して、共有して、顧客ニーズや行動が時間とともにどのように変化しているか、するかを判断していくことができてパーソナライズが提供できること。

アド・マーケティングで何とかなっていたビジネスモデルのフェーズを超えていくことが重要になってきていると、ブランドや小売事業者の、みなさんのそれぞれ担当部門の視点や立場で実感されています。
それを、CLTVというKPIだったり、ロイヤリティプログラムというCRM施策(CX)だったり、UGCとかのコミュニケーションマーケティングだったり、SNSダイレクトメッセージを活用したコミュニケーション施策などのアプリケーション機能にフォーカスが向いているのもその一環だと思います。

オムニチャネル・アプローチは、複数のマーケットやプレイスで販売することではない

吉村:
D2Cブランドや小売事業者の価値観もどんどん変化していることを感じ取れるメッセージですね。バズワード的にオムニチャネル・アプローチをされてきてしまっていて、複数のマーケットプレイスで販売されてきていましたが、販売することではなく、購入して貰う場(ステージとかタッチポイント)を一緒に提供することだと再定義されたブランドが強くなりますね。

言い換えれば、特定のチャネルを超えて一貫したD2Cブランド・小売ブランドの購買体験を提供することですということですね。

先ほどの施策の視点であれば、顧客がいる場所で出会い、コミュニケーションして、パーソナライズ(個人)的なつながりを構築することですね。

また、それは、チャネルの多様化にともなって、データとシステムの統合を通じて、将来に向けてビジネスを最適化することでもあります。

西間木:
それでは、それらについてそれぞれをより詳しくUnboxingしていきましょう。

オムニチャネルでのカスタマー・ジャーニーとは

吉村:
先程もお話しましたが、カスタマージャーニー(顧客購買体験)は、シングルチャネル、マルチチャネルと比較すれば、複雑という連携性とリアル性と正確性が求められています。

これを解決するために、顧客のいる場所(タッチポイント)で、すべてに対応できるようにする。

という基本が重要です。

言い換えれば、単品定期通販で、デジタルオンリーや、オフラインオンリーなどの直線的なカスタマージャーニーのビジネスモデルもあるでしょうし、それはそれで廃れないと思っています。
オムニチャネルはマストでも、究極でもなく、モデルとして包含、包摂しているということです。
これは、オムニチャネルのカスタマージャーニーに含まれて融合していきますので心配はありません。

オムニチャネルのカスタマージャーニーは、

「ダイナミック(動的・顧客の行動やコミュニケーションに対してのアクションや、在庫と商品のステータス)で、アクセスしやすく(顧客からも、スタッフからも、パートナーからも)、継続的である。」

ことです。
顧客はタッチポイントの間を自分が思うがままに流動的に移動して、行動しているということです。
アウトライン購買チャネルとコミュニケーションチャネルの関係と変化

中田様:
D2Cブランドや小売事業者は、購買体験を提供するためのエコシステム全体を考慮してきています。

すべてのピース
・コマース
・コミュニケーション・マーケティング
・オーダー処理・決済
・フルフィルメント
CRM
ERP
などがどのように組み合わされ、抵抗や壁や谷間なく、顧客を、そしてスタッフが、チャネル間を移動させることができるか、することができるか、をデザインして運用して変化させていくことが大切になっていると言われています。

スムーズで便利なカスタマージャーニーは、オムニチャネルでなくても利便性(私にとって必要なものを提供してくれるということです。)がより重要になっていて、それがあってこそコンバージョンという顧客の支持がもたらされているということになってきています。

オムニチャネルを提供するメリット

西間木:
わたしたちも、顧客からのメッセ―ジとして受け止めていることは、

「生活のロジスティクスをできるだけシンプルにしたいと考えています。」

ということです。これに応えるために必要なこととは何でしょうか。 

吉村:
顧客の行動の変化に敏感で、顧客がいる場所、そして顧客が望む場所に対応するためのテクノロジーとオペレーションを導入することですね。

そのためには、フォーカスされるマーケット(市場)
つまり、オーディエンス顧客の日々の生活、課題、喜び、そして顧客を取り巻く世界観(それはライフスタイルでもあります。)に対する考え方を深く理解する必要があるということです。
顧客のニーズや行動は、外部の環境によって大きな影響を与えられるとともに変化するため、理想的な顧客像(オーディエンス)を新たに作成しつづける必要があります。
たとえば
顧客は永遠に40歳ではないですが、気持ちや目的は40歳だということで、そのためには40歳としてのタッチポイントに移動するということです。 

そして、顧客とのあらゆる交流が、ブランド認知を高めるもう一つの機会であることを忘れないでください。
顧客が、発見から調査、購入まで、ショッピング・ジャーニーでの複数の経路であなたのブランドの商品を利用できるようにすることで、顧客が最終的にどこで購入しようと決めたとしても、購入する可能性を高めることができるということがオムニチャネルの本質的なことです。

チャネルを超えたブランド構築が必要

西間木:
CRM
施策としての同梱施策などのご相談、お打ち合わせでクライアントからお聞きすることで、ブランド・ロイヤリティを期待されていることが多いと思いますが、オムニチャネルでのこの成功のポイントについてお伺いできますか。

吉村:
それは幻想です。

顧客はそもそもロイヤリティなど有していませんし、持ちたいとも思っていません。
みなさんこのブランドに忠誠していますってありますか。(継続購入しているからロイヤリティがなどや、そもそもなぜ忠誠しなければいけないのかですよね)

自分自身を思い出して頂ければですが、オムニチャネルコマースだからロイヤルカスタマーになるわけでなく、ロイヤルカスタマーがオムニチャネルを行動として選択することなくタッチしているだけです。

マーケティング神話であるブランド・ロイヤリティの価値が低下している現在であるからこそ、オンライン・プレゼンスを持つことは、顧客からの支持を得るために、他のブランドとの差異化(差別ではないです)のためのゲームに参加することを可能にはしますが、必要な優位性を有しているとは言えないということです。

たとえば、
Amazonなどのマーケットプレイスでの購入動機のように、どんなブランドでも買おうというニーズがあることは多いですし、リアルとの関連では、タッチレスチェックアウト、クリック&コレクト、在庫確認、配送などの利便性向上への欲求での購入も大きなウエイトを占めています。

顧客の1つの大きな行動変化として、対面での接触や、購入を最小限にするような配慮をしながらも、便利なものには慣れつつあることが理解できると思います。

それは、
*在庫がないかも知れない商品を探しにいかない
*サイズなどの不安な要素があるものは何等かの手段で確かめたい
*一度購入して、不満がなれければ継続購入は店舗で購入する必要はないかも
BOPIS(オンライン購入、店舗受け取り)や、BORIS(オンライン購入、店舗返品交換)は便利
*クリック&コレクトECClick&Collect)なら、ネット注文商品を受取り専用のピックアップポイント(例えば、宅配ボックス、ドライブ・スルーなど)が生活導線からほしい
*返品・交換が簡単だった顧客はまたその小売店舗で購買する
などの事象に現れていると思います。

今日のD2Cブランドや小売事業者が顧客の支持得て、顧客の購買体験をリードするためには、
・より共鳴的なブランド、
・より良いショッピング体験、
・優れたサービス
を提供する必要があると言われています。

言い換えれば、
新しい顧客のニーズや行動に適応し、
フォーカスするべき顧客に対すて理解を再調整し、商品の品揃え、購買チャネル、広告チャネル、さらにはメッセージングを見直す必要があるということです。
このようなことを継続的に行うことが必要になっているということです。

データと分析でオムニチャネルビジネスを最適化する

西間木:
次のテーマとしては、わたしたちが物流視点でご相談される在庫についてですが、実店舗とデジタルチャネルで在庫の確認とそれに伴うサプライチェーンへの投資が重要になっています。
在庫は、売上と利益の源泉であるため、柔軟性が必要であり、データ駆動型である必要があります。それによって発注・仕入という投資とのバランスをうまくとることができるようになるのですが、商品という物とデータについてオムニチャネルでの必要なこととはどんなことでしょうか。

中田:
そうですね。
クライアントの商品カテゴリーや、ビジネスモデルによって、在庫管理は多様な機能ポイントが必要になります。

実店舗も、2B向けのDCセンターも、2C向けのフルフィルメントセンターでも、在庫を持っているということですし、在庫の状況タグも様々です。
在庫はコストがかかっていますし、保有することでコストが発生します。より効率的に顧客に購入いただき、ご利用いただくようするためには、頻繁にデータを連携してチャネルごとに在庫を調整する必要があります。

また、オムニチャネルオペレーションとして、リアル店舗を保有している事業者の中には、店舗数を減らすとキャッシュフローが悪化するためや、グリーン物流などの理由も含めて、実店舗をミニ・フルフィルメン ト・センター(ダーク店舗)にするなど、クリエイティブ な使い方を模索されていきますので、それに対応することもオペレーションとフルフィルメントシステムとの連携も必要になるでしょう。

オムニチャネルシステムでは、D2Cブランドや小売事業者はすべてのチャネルの顧客行動や商品在庫などのデータを一元管理して、在庫のバランスをとり、実店舗を利用して顧客に最高のサービスを提供するための最も賢明な方法を決定したいとの要望が顕著になってきています。

OMNI-Channel Commerce オムニチャネル 在庫ステータス 

西間木:
オムニチャネルについて、顧客視点、D2Cブランド・小売事業者視点、から顧客、商品、データ、などの項目での課題やテーマをご提示いただけましたので、それを先ずは整理して1つ1つポイントに展開していきたいと考えています。

オムニチャネルコマースの4つの機能 顧客購買体験 対談 Part02

株式会社E-リテイリングシステムズ 代表取締役 中田 恒介 様
E-リテ-リングシステムズ 中田 恒介社長

大手ECパッケージベンダーに10年以上在籍し、主力ECパッケージ製品の開発責任者として複数バージョンの設計・開発を行った他、有名・大手サイトの構築にもプロジェクトマネージャーとして数多く参画。
退社後、それまで培ってきた経験とアイデアをもとに独自のEC構築フレームワークを開発し、2017年に株式会社E-リテイリングシステムズを立ち上げる。高機能ECプラットフォーム「Lexica」を、展示会に出ない・広告を出さない「知る人ぞ知る戦略」のみでありながら名立たる有名企業サイトに次々採用される。

現在、今後の拡販にむけた新たな戦略を思案中。

 

株式会社富士ロジテック

通販営業部 部長 西間木 智

物流会社で20年経験し、直近8年間はB2C物流に携わり、取扱い商材も「アパレル、BAG・靴、輸入商材、食品、化粧品、健康食品、コンタクトレンズ、ファングッズ」など多品種でEC物流を経験。昨年からD2C_EC事業者が増えてきているので購入体験を物流側でも実現し事業者の施策(UX/CX)を一緒に考え購入者のファン化する活動を啓蒙している。EC事業者の売上を上げるために通販支援事業社として常に事業者・購入者目線で新しい仕組み構築を提案している。

 

ファシリテータ:

吉村 典也

吉村典也_note

日本の製造業を強くするためのコンサルティング会社、外資システム会社などを経て、通販、Eコマースの事業運営・CRM運用・フルフィルメント運用のアドバイザーからBPO受託までを担ってきた。OMOシステム設計・運用の視点まで含めて事業会社ととも一緒にグロースしてきた。

やずやグループの基幹CRMシステムの外販のための導入サポート業務委託を終え、そこで出会った事業者とのコミュニケーションから、まだまだ、日本のDNVBビジネスには成長の可能性、未知のカテゴリーがあると確信しつつ、1社でも多くの30億、100億円事業にグロースするためのアドバイス・サポートを提供している。