オムニチャネルコマースの4つの機能 コマース機能 Part03

 OMO 顧客購買体験ソリューション Headless Commerce Architecture

前回は、
オムニチャネルコマースの4つの機能 顧客購買体験 対談 Part02

オムニチャネルを顧客の購買体験として成功させるには、

1:購買チャネル
2:マーケティングと広告とコミュニケーション
3:オペレーション
4:フルフィルメント

という4つの機能ポイントからなる全体的なアプローチが必要になることをご提示しました。
ここからは、各機能について詳細を深堀していきます。

西間木:
各企業には、独自の背景、独自の歴史、独自の成熟度があります。特に、D2Cブランドなどは、創業者がオーディエンスとなる顧客に対して、一生懸命に素晴らしいものを作った商品・サービスを幅広い顧客体験を通じて理解して、共感して、利用して、目的を実現してほしいと願っているだけに、2つとしてビジネスが同じではないことを創業者のインタビューや、スタートアッププログラムなどを通じて痛感しています。
*D2Cブランドの創業者インタビューボイスはこちらから

それを、顧客に伝えるために必要なコマースの1つのモデルがオムニチャネルであり、そのために必要な、オムニチャネルの4つの機能について1つ1つ紐解いていきたいと思っています。

まずは、コマース機能からお願いします。

魔法のコンポーネントとは

吉村:
わたしたちが顧客として、ブランドの商品を通じて創業者の思いと、わたしたちのペインとベネフィットがマッチしていることを体験することがコマース機能の基本の1つです。

そして、これはコマースシステムそれ自体だけでは起こらないということが、前回の中田社長からの示唆でした。
そうですね、テクノロジーは必要でとても重要です。
そして、それは常に役に立ちます。
しかし、テクノロジーは人々の可能性を可能にしてくれて、機能を増幅しているだけであるので、
より便利であるべきだとの示唆でした。

そのため、便利で使いやすいテクノロジーに加えて、シームレスなエクスペリエンス、ユーザーエクスペリエンスを作成して提供するためのワークフローとプロセスが確実に必要だということも教えていただきました。
これが無ければテクノロジーはデザインされ提供されないということでした。
顧客のために、素晴らしい購買体験を作ることに携わっている人々にとってのこの素晴らしい購買体験を作るための舞台裏は何かについてディスカッションしたいと思います。

中田様:
各ブランドのコマースビジネスに適した購買チャネルを選択して顧客に提供することは、オムニチャネル施策の本質的なものとなります。

チャネルを適切に選択して組み合わせることによって、
オーディエンス顧客へのリーチを拡大し、
ブランド認知度を向上させ、

・顧客の数が増え
・購買の回数が増え

・相対的にコストが低減して

・収益を増加させる
ことができます。

オンラインで適切な場所に出店・展開することは、銀座などのハイストリートの一等地や、リージョナルなショッピングセンター内にリアル実店舗を構えるようなものです。他の方法では到達できなかったオーディエンス顧客からのアクセスを得る可能性があるということです。

また、多様なチャネル施策は、リスクを軽減する素晴らしい方法ですが、オペレーションは複雑、煩雑化することは想像に難くないはずです。 

4つのオムニチャネル機能のトップとして、デジタル&リアルコマースチャネルには、次のようなものがあります。(ただし、これらに限定されつづけることはありません、絶えず新しいチャネルが生れるでしょうし、衰退するでしょう)。

・オンラインストアフロント/DTC

・モバイルチャネル

・ソーシャルメディアプラットフォーム

B2B/ホールセールチャネル

eコマースマーケットプレイス

・実店舗:(POP-UPなども含む)

・または POS を使用するすべての場所(コールセンターもこの範疇に整理されます。)

オムニチャネル&D2Cブランドプラットフォーム

この各チャネルに対して、わかりやすく購買基点から機能説明を進めていきます。

新規購入プロセスでは

・顧客登録

 これが先ずは基本です。ステップをどう踏むかは購買体験によりますが、
ソーシャルで出会ったならば、ソーシャルを基本にパーソナル情報を拡充していくことが顧客にとっても違和感がないはずです。
ソーシャルID連携を実装することでスムーズはコミュニケーションと購買体験が提供できます。

・商品情報(PDP)の提供

 これは、3つ目の機能オペレーションでも詳細を説明しますが、商品説明と理解と共感体験が購買体験の基本です。
このプロセスを、顧客心理に応じて提供するプロセスが、パーソナライズ・Quiz・診断サービス機能であったり、アド・マーケティングや、顧客行動パターンからのオーディエンスデータからの、コンテンツとコンテキストの提供になります。

 単なるカートシステムであれば、広告⇒LPCVのプロセス管理がメインでしょうが、これからのコマースシステムに求められるものは、より顧客UGCよりになっていきます。

・カート機能

 商品を選択してカートインして購入プロセスに至るのですが、サイト訪問から、カートイン&放棄、カート購入画面イン&放棄、購入完了のプロセスログを取得して、その各々に対応できる機能があるかなどが、見逃しがちであり重要な機能です。

・チェックアウト機能

 カート機能とも連携するのですが、カートプロセスに適切なチェックアウト機能を実装していくことで、顧客購買体験が格段に向上します。

Check1:予期せぬ追加コスト(送料、消費税、手数料など)
Check2:会員登録しないと購入できないシステム
Check3:購入プロセスが複雑
Check4:購入ページにいくまで合計金額がわからない
Check5割引やクーポン、セールのレコメンドと自動優先適応

などを解消することでもあります。

そして、オムニチャネルで重要なポイントである
配送先・受け取り方法の選択の容易性と、別機能になりますが、出荷・配送・返品/交換・返金ステータス共有です。

・ペイメント機能

購入商品の支払いプロセスです。これは決済プラットフォーム、決済サービスとのAPI連携になりますが、選択の多様性とともに手数料算出プロセスがチェックアウトプロセスとは別にならないようにすることがポイントです。

上記の機能は、初回(新規)購入ですが、再購入プロセスではUIUXが違ってきます。

お気づきかとは思いますが、新規でご訪問頂いた顧客と、既存の顧客とを判別する機能をベースに、そこから得られるデータに基づいてコンテンツをパーソナライズする、購買顧客にならなくても、再訪問顧客を特定してパーソナライズと履歴を提示するといった何気ない機能が重要です。

これは、リアル顧客がデジタル初訪問の際の顧客データの連携や、その逆の場合でのデータ連携のプロセスが重要になってきます。 

再購入プロセスでは

・注文・取引履歴機能

 わたしたちは、マイポータル機能と定義していますが、この機能が充実、拡張できることがポイントになります。

これは、4つのオムニチャネル機能の2つめである、マーケティング&コミュニケーション機能でご説明できればと考えています。 

西間木:
購買プロセス機能については、各機能だけでも特徴やポイントを詳細に提示していただきたいので、別途コラムでノウハウをUnboxingさせてください。

それまで、待てない方はお気軽に、Eリテーリングの中田様までお問い合わせください。

吉村:
商品やサービスを提供するために、どれかひとつのチャンネルに集中もしくは、過剰な投資をしていて、何らかの理由でそのチャンネルが保有する、オーディエンス顧客との出会いとコミュニケーションとしての相対的な優位性がなくなると窮地に立たされることになります。

たとえば、
リアルオフラインダイレクトマーケティング(所謂・通販モデル)で成功した事業者が、モデルを再構築できなくて、売上をどんどん落としていくパターンや、2020年のパンデミックでリアル店舗での売上が壊滅的になってしまったアパレル系のビジネスモデル、P2Pモデルで特定のインフルエンサーに頼ってスポットの売上は確保できてが、再購入率に課題があり事業継続できないなど巷に多くの事例を見聞されていると思います。

ビジネスはすべてが異なっています、すべてのチャネルも異なっています。

そのため、選択するチャネルは、顧客と業界カテゴリーに関するデータに基づいていなければならないことは当然です。
あなたにとっての顧客が最も時間を費やし(そしてお金を費やし)、あなたのカテゴリーの商品が一般的に販売されて、購入されている場所を考えてみることから、オムニチャネルの1つめのチャネルは始まります。

たとえば、
AmazonZOZOTownなどのマーケットプレイスには、さまざまなカテゴリーに属する数百万人の顧客がいます。

検討すべき質問

- ターゲットとする市場は、どこで最も多くの時間とお金を費やすか?
- 自分の商品カテゴリーに最も適した購買(逆説的には販売)チャネルはどこか?
- 自社のブランド・ポジショニングが最も合致しているのはどの購買(販売)チャネルか?
- 顧客はどのようなデバイスで商品を見たり、購入したりするか?

さて、あなたのビジネスにはどの購買(販売)チャネルが適していますか? 

西間木:
それでは、購買チャネルについて先ずは特徴などを整理をしておきます。

・クリックアンドモルタル:リアル店舗

・自社デジタルコマース(単一もあれば、マーケットプレイスタイプもあります。)

・自社オフラインコマース

の3つは説明整理するまでもありませんので

・マーケットプレイス
Shopifyのような単一ブランドのE-コマースサイトで商品提供(販売)しているD2Cブランドや小売事業者が、Amazonや楽天などのマーケットプレイスをチャネルとして追加した場合は、多からず少なからず収益増を、期待して、記録するはずです。
また、セカンダリーマーケットプレイス(再販売・リユース販売など)で販売すると、収益はより増加することもあります。 

中田様
ここでのポイントは、顧客データを保有できるかできないかでデータの連携方法が違うということです。
商品情報、在庫情報、フルフィルメント情報やオペレーションもそれに合わせるかたちで連携方法を選択するということです。 

西間木
・ソーシャル・コマース
日本では、購買体験としての導線に課題はありますが、FacebookショップやInstagramショップ、LINETwitter、TikTokYouTubeなど、オーディエンスとアド・マーケティング基点のソーシャルコマースは、最新技術によって、ブランドメッセージの一貫性を保ちつつ、より多くの顧客にリーチし、ユニークなショッピング体験を提供することができます。

ブランドは、新しいチャネルを通じて既存の顧客とつながるだけでなく、より多様なオーディエンスにリーチすることができます。

中田様
ここでのポイントは、商品データをどこから基点で連携して、購買体験と注文処理をして、その後のコミュニケーションチャネルとして顧客の選択肢の自由度をどう担保して提供できるかがポイントです。

吉村
どの購買チャネルを選んでも、顧客が自然に商品を見つけることはありません。最高の商品と最高のウェブサイトであっても、トラフィックと購買を促進するマーケティングとコミュニケーションが必要です。

次には、この機能ポイントについて課題テーマだしと深堀をしていきたいと思います。

オムニチャネルコマースの4つの機能

マーケティング&アドバダイジングチャネル 顧客購買体験 対談 Part04-1

株式会社E-リテイリングシステムズ 代表取締役 中田 恒介 様
E-リテ-リングシステムズ 中田 恒介社長

大手ECパッケージベンダーに10年以上在籍し、主力ECパッケージ製品の開発責任者として複数バージョンの設計・開発を行った他、有名・大手サイトの構築にもプロジェクトマネージャーとして数多く参画。
退社後、それまで培ってきた経験とアイデアをもとに独自のEC構築フレームワークを開発し、2017年に株式会社E-リテイリングシステムズを立ち上げる。高機能ECプラットフォーム「Lexica」を、展示会に出ない・広告を出さない「知る人ぞ知る戦略」のみでありながら名立たる有名企業サイトに次々採用される。

現在、今後の拡販にむけた新たな戦略を思案中。

 

株式会社富士ロジテック

通販営業部 部長 西間木 智

物流会社で20年経験し、直近8年間はB2C物流に携わり、取扱い商材も「アパレル、BAG・靴、輸入商材、食品、化粧品、健康食品、コンタクトレンズ、ファングッズ」など多品種でEC物流を経験。昨年からD2C_EC事業者が増えてきているので購入体験を物流側でも実現し事業者の施策(UX/CX)を一緒に考え購入者のファン化する活動を啓蒙している。EC事業者の売上を上げるために通販支援事業社として常に事業者・購入者目線で新しい仕組み構築を提案している。

 

ファシリテータ:

吉村 典也

吉村典也_note

日本の製造業を強くするためのコンサルティング会社、外資システム会社などを経て、通販、Eコマースの事業運営・CRM運用・フルフィルメント運用のアドバイザーからBPO受託までを担ってきた。OMOシステム設計・運用の視点まで含めて事業会社ととも一緒にグロースしてきた。

やずやグループの基幹CRMシステムの外販のための導入サポート業務委託を終え、そこで出会った事業者とのコミュニケーションから、まだまだ、日本のDNVBビジネスには成長の可能性、未知のカテゴリーがあると確信しつつ、1社でも多くの30億、100億円事業にグロースするためのアドバイス・サポートを提供している。